為替市場で投機的な動きがなく、円ドルレートが円通貨ストックとドル通貨ストックの比を反映してたら | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

為替市場で投機的な動きがなく、円ドルレートが円通貨ストックとドル通貨ストックの比を反映してたら

秘書です。

結局、下記の高橋洋一さんの意見をうけいれるか、うけいれないかですね。

「円ドルレートは円通貨ストックとドル通貨ストックの比でほぼ決まる。そうである以上、円通貨ストックを増やす金融緩和しか円高対策として日本政府がとるべき有効な対策はない。」(高橋洋一氏)

野田政権は、この高橋説は受け入れないのでしょう?


日本は「空前の空洞化危機」、あらゆる施策必要=野田首相
2011年 09月 16日 11:10 JST
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-23220620110916

 [東京 16日 ロイター] 野田佳彦首相は16日午前の参院本会議で、円高と新興国の追い上げにより日本経済は「空前の空洞化の危機にある」とし、「日銀と連携し、あらゆる施策が必要」と指摘した。
 日米欧7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議での合意に沿って緊密に協議し、為替市場で投機的な動きがあれば「必要な場合は断固として行動する」と強調した。公明党の山口那津男代表への答弁。

→「為替市場で投機的な動きがあれば」といいますが、現在の円ドルレートは円通貨ストックとドル通貨ストックの比で説明できる合理的水準だったらどうしますか。それは投機ではない。そして「あらゆる施策」の中には、円通貨ストックをふやすという発想はない。

英経済の景気後退リスク高まる=中銀政策委員
2011年 09月 16日 11:03 JST
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-23220520110916

[ロンドン 15日 ロイター] 英中央銀行(イングランド銀行=BOE)のウィール金融政策委員は、国内経済の見通しはここ数週間で悪化しており、7月に比べて景気後退(リセッション)に再び陥るリスクは高まったとの見解を示した。
 その上で、インフレは依然として問題とし、BOEの目標水準をかなり下回る方向への中期的な鈍化を、全ての最近の情報が示しているわけではないと述べた。  
 ロイター・インサイダーテレビとのインタビューで同委員は「ここ2カ月程度の状況をみると、(景気後退リスクは)7月時点より高まったと言わざるを得ない」と指摘。政策委員会での自身の投票は現実に即して行うとし「インフレが大幅に目標水準を下回る可能性が高い場合は、一段の資産買い入れ(量的緩和)を検討するだろう」と述べた。
 ただ量的緩和が必要と判断していないことを示唆。「経済成長の問題もあるがインフレも問題だ。(8月のBOE)見通し以降、コモディティ価格は予想以上に上昇傾向にあり、賃金の伸びは見通しを小幅上回った。これらが成長下振れ見通しを必ずしも相殺するわけではないが、インフレに注目する際に全ての情報が同じ方向にあると想定すべきではない」と述べた。

→ウィ―ルさんのような意見の人が日銀にいてくれたら、これまでも多くの日本人が救われたでしょうし、今後も多くの人を救うことができたことでしょう。物価上昇率がマイナスなんですから、物価が適正な水準になるまで一段の資産買い入れ(量的緩和)を断行していたことでしょう(日本も世界に先駆けてやってますという人がいますが、物価上昇率が0%になると量的緩和をやめてしまう。量的緩和が効く前にやめておいて量的緩和は効かないという)。物価上昇率がプラスになるまで量的緩和していたら、為替レートも円安方向に向かっていたことでしょう。

→しかし、なぜか日本ではこういう考え方は異端扱いなんですね。正統か異端かは多数か少数かだけであって、真か偽かではありません。当局の周辺の多数派意見を正統とみなし、現状の閉塞を打破する政策を異端扱いする多数派に与しておきながら、経済が苦しい、厳しい、国内に残ることはできないというのは・・・このような議論の転換ができないことは、誠に次の世代に申し訳がない・・・