どじょう豆腐、どじょう地獄、中国語で泥鰍鉆豆腐と呼ばれる料理がある。(中川秀直) | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

どじょう豆腐、どじょう地獄、中国語で泥鰍鉆豆腐と呼ばれる料理がある。(中川秀直)

野田新内閣が発足した。東京株式市場は、組閣人事発表を受けて日経平均株価は下げ幅を拡大し終値は前日比110円下げの8950円となった。野田新内閣に、市場はご祝儀なしの厳しい評価を下したと言わざるを得ない。

どじょう豆腐、どじょう地獄、中国語で泥鰍鉆豆腐と呼ばれる料理がある。

生きたどじょうを鍋に入れて煮立たせて、そこに冷えた豆腐を入れると、熱さに耐えかねてどじょうが冷たい豆腐の中に逃げ入り、そのまま豆腐と共に煮え上がるという料理だそうだ。

マスコミと野党の熾烈な集中砲火を受ければ、どんなどじょう大臣でも耐えかねて「冷えた豆腐」である役所の中に逃げ込みたくなるだろう。

2年前の民主党の政権構想には、「脱官僚・政治主導」「4年間は増税しない」というカンヌキがかかっていたが、もはや民主党はこのカンヌキを解錠したようだから、民主党閣僚が「冷えた豆腐」たる霞が関に同化することを防ぐ術がなくなっている。

かつて、大平正芳首相は一般消費税導入を掲げて堂々と衆議院を解散して国民に信を問うた。野田首相が増税の必要性を本当に確信しているなら、「冷えた豆腐」の中にではなく、国民の中に飛び込むべきである。その覚悟なしに、増税の合意形成はできないことは野田首相は十分にご存知のはずだ。

(9月2日記)中川秀直