菅政権が幕を閉じる(中川秀直) | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

菅政権が幕を閉じる(中川秀直)

今日で、1年3カ月の菅政権が幕を閉じる。

昨年の尖閣沖漁船衝突事件の処理が間違いだったことは、先日の中国公船の日本領海侵犯の発生で明らかである。

史上未曽有の国難である3・11と福島第1原発事故に対する菅首相の対応の是非は、今後数年で被災地の復興が実現できるか、今後数十年間、今の子供たちが大人になったときに放射能汚染の後遺症が出ないか、そこをみて判断されることになる。

結果責任を問われる政治は、自分はやれることを一所懸命やったという言い訳は通用しない。結果が全てである。最後の退陣声明まで、菅首相はそのことを理解できなかったようだ。残念である

いまでもマスコミに、菅首相は市民運動あがりだから云々という論調がある。しかし、それでは、霞が関に過剰なまでに同化していく菅政治の本質を見誤ることになる。行政の長としては霞が関に同化する官僚主導政治であり、国民向けには脱○○といって闘うふりをする劇場型政治である。

だから、3・11から5カ月以上たつのに、震災復興は軌道に乗らず、原発事故の終息のメドが立っていない。人災であり、菅災である。これが菅政治の総括である。

(8月26日記)中川秀直