民主党代表選の争点:経済財政一体改革路線は「霊感商法」か? | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

民主党代表選の争点:経済財政一体改革路線は「霊感商法」か?

秘書です。

「経済成長と財政健全化に関する研究報告書」の中間整理は、次の首相のもとで最終報告になるのかどうか?(2006年の自民党内では、財政改革研究会の増税路線の中間報告を最終報告では上げ潮路線にひっくり返しました。もっとも、その後また増税路線にひっくりかえされて、あの有名な霞が関埋蔵金伝説という名言がでてきたのですが。霞が関埋蔵金は2006,2007年度=20兆円、2008年度=12兆円、
2009、2010年度=10兆円出てきています)

最終報告では、経済成長や物価上昇で財政が健全化するというのは「霊感商法」とする視点を継承するのかどうか?

民主党代表選で、「経済財政一体改革路線は霊感商法か?」おおいに議論していただきたいですね!



与謝野氏、影響力維持に躍起 増税慎重派への反論報告書作成
産経新聞 8月23日(火)18時50分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110823-00000584-san-bus_all
 財政規律派の代表格である与謝野馨経済財政担当相は23日、経済成長と財政健全化の関係をまとめた研究報告書の中間整理を公表した。民主党内の増税慎重派に反論する内容で、菅直人首相の退陣後も政府内に“増税路線”を維持しようと躍起となっている。

 「正論をもって俗論と戦う」。与謝野氏は同日朝の会見でこう強調した。

 民主党では、日銀による国債の直接引き受けなどで名目成長率を上げれば、物価上昇により増税なしの財政再建が可能との論調が勢いづいている。

 これは、与謝野氏が自民党時代に激しく対立した竹中平蔵元総務相ら「上げ潮派」の論調に近く、与謝野氏にとっては看過できない主張だ。このため自ら策定を指示した報告書で、実質成長を伴わない物価上昇は税収だけでなく歳出も増加させ、財政健全化につながらないなどと批判した。

 一方、与謝野氏が主宰する「経済社会構造に関する有識者会議」の初会合も開催。こちらは自公政権下の経済財政諮問会議の“復活版”ともいえる与謝野氏の肝いりの会議で、財政と社会保障の持続可能性を議論し、秋に中間報告をまとめることを決めた。

 同会議は、民主党代表選の有力候補とされる野田佳彦財務相も賛同しており、「会議を通じて新政権でも発言力を保持する狙いがあるのでは」(政府関係者)との指摘も出ている。


物価上昇による財政改善は「俗論」=与謝野経財相
ロイター 8月23日(火)12時19分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110823-00000185-reu-bus_all
 [東京 23日 ロイター] 内閣府は23日、「経済成長と財政健全化に関する研究報告書」の中間整理をまとめた。一部与党などが主張するインフレによる財政健全化策に対し、物価上昇は歳出も増加させるため財政収支が改善するとは限らないと反論。

 取りまとめを指示した与謝野馨経済財政担当相も、経済成長や物価上昇で財政が健全化するというのは「俗論」だと断じ、「霊感商法のようなものはだめ」と強く非難した。

 与謝野経財相が7月に取りまとめを指示した報告書は、名目成長率と税収の関係を示す「税収弾性値」が2000年以降の平均で4程度だとする指摘に対し、分母である成長率がゼロに近いため数値が大きく振れやすいこと、税制改正などを考慮すると「信頼できる推計値でない」と指摘。80年代までの弾性値は1.3前後だったが、その後の税制改正や税収に占める消費税の比率などを勘案すると「現在の弾性値はそれより低い可能性が高い」として、「高い税収弾性値を前提に大きな自然増収を期待することは適当でない」とまとめた

 インフレによる財政健全化策に関しても、物価上昇は税収のみでなく歳出も増加させるとして、歳出が税収を大きく上回る現状では「物価上昇で財政収支が改善するとは限らない」とした。

 与謝野担当相は、中間報告を取りまとめた背景を「歳出を削減して経済成長すれば、日本の財政は立ち直るという偽りの伝説が長い間続いた」とした上で「経済成長は簡単ではない」ことに加え、「実質成長を伴わない単なる名目成長率は、財政に全くと言っていいほど貢献しないことは論ずるまでもなく明らか」だと指摘。6月に政府が取りまとめた社会保障・税一体改革案の議論で「一度は消えた幽霊のような議論がまた復活してきた。真実を知らせないのは政治として不誠実。正論を持って俗論と戦っていくことが必要だ」として、財政健全化より経済成長や物価上昇を先んじて進めるべきとの考えを強く批判した。

 さらに与謝野担当相は、月内に行われる民主党代表選へ出馬意欲を示している複数の候補者が、復興増税に慎重姿勢を示していることに対しても「市場や海外の人が日本政府の所作を見ていることを重要視すべき」と表明。政府が復興債の発行と返済財源となる増税を実施することを決めたのは「既定路線」だとして「党内の関心を買うために、政策や経済世論を抜きに、あるいは市場の動向を無視して、代表戦でこの件について物を言うことはやめてほしい」と非難した。

 その上で、史上最高値圏の円高が長期化し、経済に影響を与える懸念が強まっている中での増税については「5年、10年で(復興財源を増税で)返そうという、野心的なことを財務省が言うから話が大変になる。もう少し長めの期間を取れば、毎年の増税幅は国民に痛みを感じさせない範囲で増収が可能になる」として、償還期間の長期化が選択肢になるとの考えを示した。


→高橋洋一さんは税収弾性値平均は「4」といってますね!

2011-07-26 16:50:00
「95年度から09年の税収弾性値平均は4」「名目成長率が4~5%になると財政再建はできてしまう」
テーマ:秘書ひしょ
http://ameblo.jp/nakagawahidenao/entry-10965786082.html

→次の首相が経済財政諮問会議を復活させても、仮に与謝野さんが経財相に残留すれば、日銀のデフレターゲット路線は容認され、日銀サイドにたった政府・日銀協調体制になるでしょう(2006年、2007年の日銀の政策転換を時の経済財政諮問会議は容認したわけですから!)。事務局を増税派が占拠すれば誰がメンバーでも増税路線に進んでいくのでしょう。だから、器をつくりかえる議論には本質的な意味はほとんどありません。経済財政諮問会議を廃止して国家戦略室をつくっても、中身の準備をせずに事務局もメンバーもそちらサイドの人たちで固めたから増税路線の推進の母体になってしまったように、器をかえただけでは意味はありません(国家戦略室の最大のテーマが増税だったということは、日本の最大の国家戦略とは増税であるという民主党の戦略観が示されていましたね)。是非、経済成長と財政再建を一体で議論するのは「霊感商法」なのかを議論してください。

→欧米のように、中央銀行がデフレにならないように手を打つことも「霊感商法」なのか徹底討論をお願いします!


→2011年3月9日の衆議院内閣委員会の中川・与謝野論争で、与謝野大臣は欧米の中央銀行のような政策をとれない理由を、「実は、日本の経済は金融が問題なのではなくて、実際の物づくりの能力あるいは提供できるサービスの能力とかいう、やはり経済の本質的部分の実力の低下というものが日本の経済の最大の問題」といっています。だから、デフレでしょうがない、だから増税ということなのですが、そんなに実力が低いのになぜ円高なのでしょう?デフレ・円高で実力のない日本企業が増税にたえられるのでしょうか?

○中川(秀)委員 ・・・増税に関するあなたの認識も少し確認したいんですが、ロイターのインタビューで、三月、デフレをどう定義するかわからないが、消費税が上がると物価は上昇する、物の値段は上がるとあなたはお答えになっていますが、デフレというのを一体どう定義しているんでしょうか。毎年数%ずつ消費税を上げることで、物価は上がった、デフレは克服した、そんなことは言えるんでしょうか。私は、むしろデフレ下の消費税増税は結果的にさらなる物価下落圧力になると考えています。むしろそのリスクが強い。だから税収は上がらない。

 一九九一年度、今からもう二十年ぐらい前になりますね。GDP四百七十四兆。二〇〇九年度、四百七十四兆。名目成長率が上がらないと、こんな、十八年間も増税しても税収なんか上がりませんよ。このことをあなたは認めるんですか、認めないんですか。

○与謝野国務大臣 私は、かねてから、中川先生の経済政策はやや日本銀行に期待し過ぎではないかと実は思っております。日本銀行は、やれることは知れておりまして、それが日本経済を救うような万能の武器を持っているわけではないと思っております。

 実は、日本の経済は金融が問題なのではなくて、実際の物づくりの能力あるいは提供できるサービスの能力とかいう、やはり経済の本質的部分の実力の低下というものが日本の経済の最大の問題であって、これをすべて日本銀行の金融政策等々に押しつけるのは多分間違っているんだろうと私は思っております

○中川(秀)委員 驚きました。私は全く見解を異にしますね。今の答弁で、どれだけ逆に、経済をずっとやってきた人たち、あるいは経営者も含め、がっくりされたのかわからないと思いますね。

 それでは、なぜこんなに各国の中央銀行が、ベースマネーも含め量的緩和政策。しょせんは、例えば為替だって同じですよ。円高とデフレというのは同根です。一国が一千兆円の経済で八十兆円も量的緩和をやる、通貨政策をやる。一方は数兆円、二、三兆円しかやらない。一ドル百十円が八十円になるのは当たり前です。そういう金融政策の重要性について全くあなたは理解していないとしか言いようがありませんね。


2011-02-07 08:40:40
増税派の聖地スウェーデンの金融政策:与謝野デフレ・増税路線にとっての不都合な真実
テーマ:秘書ひしょ
http://ameblo.jp/nakagawahidenao/entry-10792960363.html

2011-03-01 13:08:40
日銀法改正:与謝野デフレ増税路線反対勢力、日銀法改正勢力の動向に注視
テーマ:秘書ひしょ
http://ameblo.jp/nakagawahidenao/entry-10816905420.html

2011-06-22 07:10:00
スウェーデンのような金融政策はやらないで、スウェーデンのような増税政策だけ抜き取ろうとする
テーマ:秘書ひしょ
http://ameblo.jp/nakagawahidenao/entry-10930829132.html