デフレ問題：新井白石の貨幣数量説に学んでみませんか？
秘書です。
民主党代表選にでられる方、デフレについて正しい原因を理解しなければいけませんね。
野田財務相…大震災は「千載一遇のチャンス」
[ 2011年8月15日 06:00 スポニチ
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2011/08/15/kiji/K20110815001415860.html
民主党代表選に出馬する意向を固め、“ポスト菅”の有力候補とみられている野田佳彦財務相が１４日、デフレ脱却に関連し、東日本大震災について「千載一遇のチャンス」と述べた。甚大な犠牲と被害をもたらした震災を「好機」と表現したことに、不適切との批判が出そうだ。
野田氏は午前、ＮＨＫの討論番組に出演。円高などに関連し、デフレ脱却のためにどうすべきか意見を求められ、「大震災という状況の中で、復興需要をどう満たしていくかという観点からすると、（震災復興は）まさに千載一遇のチャンスだ」と述べた。
番組の同席者が「これから復興需要が出てくる。デフレ脱却の千載一遇のチャンスが来る」と指摘したのに呼応した形。野田氏はデフレの原因について「需給ギャップが原因で需要が足りなかった。そのことをわきまえた対応をすべきだ」と述べ、復興需要を経済成長につなげる政策が必要との認識を示したが、震災からの復興を「好機」と表現したことに批判の声が上がるのは必至だ。
菅直人首相の後継を決める民主党代表選に向けては１０日発売の月刊誌で「政権構想」を発表。正式には出馬表明をしていないが、出馬意向を固めた馬淵澄夫前国土交通相、樽床伸二元国対委員長らに比べ、現職閣僚で知名度があることなどから、後継首相に本命視されている。
菅首相は再生エネルギー特別措置法案が成立する２６日にも正式に退陣表明する見通し。民主党執行部は２８日に代表選を行い、３１日までの今国会で新首相を選出する方針だ。
野田氏はＮＨＫ番組でも「今は（出馬を）明言する段階ではない。閣僚としての職責を果たす」としながらも、「時期がくれば先頭に立つ覚悟はある」と繰り返した。自民、公明両党との大連立構想の詳細を聞かれると、「今は１人の閣僚であり、先走った発言をするのはいかがなものか」と苦笑しつつ、「各党の正面玄関に立って、コツコツとノックして（打診する）礼を踏まえた対応が大事だ。下心ではなく真心で野党と向かう」と強調した。
◇千載一遇（せんざいいちぐう） 広辞苑によると、１０００年に１回しかありえないような、めったにないこと。「載」は「年」と同じで１０００年、１０００歳など長い年月を表し、「遇」は思いがけず出くわす意味。
＜菅内閣不適切発言＞
（略）
→甚大な犠牲と被害をもたらした震災を「好機」と表現したことの問題の他に、
①デフレは「需給ギャップが原因で需要が足りなかった」というのは本当か？
②「需給ギャップが原因で需要が足りなかった」だとしたら、なぜ本格復興予算を先延ばしにしているのか（増税のためですね）
③「需給ギャップが原因で需要が足りなかった」だとしたら、復興増税したら経済成長のチャンスを奪うだけでは？
今日は、①について、新井白石の貨幣観に学びましょう。デフレの原因を学ぶということはインフレの原因を学ぶことでもあります。
「当時天下の財用通じ行はれ難く候て万物の価高くなり来り候事、天下の商買其言を金銀の品下り候に仮に候て其利を競争ひ候により候へども、真実は世に通じ行はれ候金銀の数そのむかしよりは倍々し候故にて候。・・・」（『貨幣議』）
鬼頭宏・上智大学教授は、「すなわち、貨幣の品位が下がったから物価が上昇したというよりは、真実は貨幣の流通量が増大したために貨幣の価値が下がったと考えるべきだというのである。白石はこの貨幣数量説に立って、正徳２年（１７１２年）に通貨膨張の責任者である萩原重秀を罷免した上で、正徳改鋳を断行したのである。」と解説しています。その後、デフレになり、徳川吉宗が将軍になると白石を罷免しましたが、貨幣政策はそのまま続けられました。
（鬼頭宏（２０１０）『日本の歴史１９ 文明としての江戸システム』講談社、pp.231-232.）
新井白石前後のインフレとデフレの問題を需給ギャップで説明しますか？民主党のみなさんは江戸時代が好きな人が多いようですので、新井白石の貨幣数量説で今のデフレを考えてみてはいかがでしょうか？
民主党代表選にでられる方、デフレについて正しい原因を理解しなければいけませんね。
野田財務相…大震災は「千載一遇のチャンス」
[ 2011年8月15日 06:00 スポニチ
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2011/08/15/kiji/K20110815001415860.html
民主党代表選に出馬する意向を固め、“ポスト菅”の有力候補とみられている野田佳彦財務相が１４日、デフレ脱却に関連し、東日本大震災について「千載一遇のチャンス」と述べた。甚大な犠牲と被害をもたらした震災を「好機」と表現したことに、不適切との批判が出そうだ。
野田氏は午前、ＮＨＫの討論番組に出演。円高などに関連し、デフレ脱却のためにどうすべきか意見を求められ、「大震災という状況の中で、復興需要をどう満たしていくかという観点からすると、（震災復興は）まさに千載一遇のチャンスだ」と述べた。
番組の同席者が「これから復興需要が出てくる。デフレ脱却の千載一遇のチャンスが来る」と指摘したのに呼応した形。野田氏はデフレの原因について「需給ギャップが原因で需要が足りなかった。そのことをわきまえた対応をすべきだ」と述べ、復興需要を経済成長につなげる政策が必要との認識を示したが、震災からの復興を「好機」と表現したことに批判の声が上がるのは必至だ。
菅直人首相の後継を決める民主党代表選に向けては１０日発売の月刊誌で「政権構想」を発表。正式には出馬表明をしていないが、出馬意向を固めた馬淵澄夫前国土交通相、樽床伸二元国対委員長らに比べ、現職閣僚で知名度があることなどから、後継首相に本命視されている。
菅首相は再生エネルギー特別措置法案が成立する２６日にも正式に退陣表明する見通し。民主党執行部は２８日に代表選を行い、３１日までの今国会で新首相を選出する方針だ。
野田氏はＮＨＫ番組でも「今は（出馬を）明言する段階ではない。閣僚としての職責を果たす」としながらも、「時期がくれば先頭に立つ覚悟はある」と繰り返した。自民、公明両党との大連立構想の詳細を聞かれると、「今は１人の閣僚であり、先走った発言をするのはいかがなものか」と苦笑しつつ、「各党の正面玄関に立って、コツコツとノックして（打診する）礼を踏まえた対応が大事だ。下心ではなく真心で野党と向かう」と強調した。
◇千載一遇（せんざいいちぐう） 広辞苑によると、１０００年に１回しかありえないような、めったにないこと。「載」は「年」と同じで１０００年、１０００歳など長い年月を表し、「遇」は思いがけず出くわす意味。
＜菅内閣不適切発言＞
（略）
→甚大な犠牲と被害をもたらした震災を「好機」と表現したことの問題の他に、
①デフレは「需給ギャップが原因で需要が足りなかった」というのは本当か？
②「需給ギャップが原因で需要が足りなかった」だとしたら、なぜ本格復興予算を先延ばしにしているのか（増税のためですね）
③「需給ギャップが原因で需要が足りなかった」だとしたら、復興増税したら経済成長のチャンスを奪うだけでは？
今日は、①について、新井白石の貨幣観に学びましょう。デフレの原因を学ぶということはインフレの原因を学ぶことでもあります。
「当時天下の財用通じ行はれ難く候て万物の価高くなり来り候事、天下の商買其言を金銀の品下り候に仮に候て其利を競争ひ候により候へども、真実は世に通じ行はれ候金銀の数そのむかしよりは倍々し候故にて候。・・・」（『貨幣議』）
鬼頭宏・上智大学教授は、「すなわち、貨幣の品位が下がったから物価が上昇したというよりは、真実は貨幣の流通量が増大したために貨幣の価値が下がったと考えるべきだというのである。白石はこの貨幣数量説に立って、正徳２年（１７１２年）に通貨膨張の責任者である萩原重秀を罷免した上で、正徳改鋳を断行したのである。」と解説しています。その後、デフレになり、徳川吉宗が将軍になると白石を罷免しましたが、貨幣政策はそのまま続けられました。
（鬼頭宏（２０１０）『日本の歴史１９ 文明としての江戸システム』講談社、pp.231-232.）
新井白石前後のインフレとデフレの問題を需給ギャップで説明しますか？民主党のみなさんは江戸時代が好きな人が多いようですので、新井白石の貨幣数量説で今のデフレを考えてみてはいかがでしょうか？