1ドル=78円台の情勢判断! | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

1ドル=78円台の情勢判断!

秘書です。

今現在、1ドル=78円台ですか。



「歴史的事実」と「標準的理論」で情報判断!
2011.08.05 高橋洋一 zakzak
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20110805/plt1108050944002-n1.htm


連載:2011「日本」の解き方
オバマ米大統領は、7月31日夜(日本時間8月1日午前)、与野党の指導部が連邦政府の債務上限引き上げで合意に達したことを明らかにした。

 メディアや市場の一部では「米国債のデフォルト危機」との情報が踊っていた。そして、円高についても米国のデフォルト危機のためだとメディアでは解説していた。

 これに対して、7月15日の本コラムでは「与野党間で何らかの妥協がはかられるだろう」と述べた。また、円高については再三にわたり、「円がドルに対して相対的に少ないから起きている現象であり、米国のデフォルトというイベントがあると、そうした円高圧力が顕在化する」と言ってきた。

 そして現状、デフォルト危機でなくなってもまだ円高だ。今のところ、私が言ってきたことは大体当たっている。そこで、私がどのような情報によって判断をしてきたのか担当者から尋ねられた。

 私が重要視するのは、「歴史的事実」と「標準的な理論」である。債務上限引き上げは、これまで93年間で74回も行われている。政治にはハプニングがつきものだから、政治交渉が決裂したこともあった。その場合には、政府閉鎖になる(3月7日の本コラムで紹介している)が、それでもデフォルトにはなっていない。

 米国は200年間デフォルトなしの国だ。この点、200年間のうち50%、つまり2年に1回はデフォルトになっているギリシャとは違っている。

 一方、為替については二国間の通貨の相対的な比率で決まるという単純なマネタリーアプローチで見ている。その原理は単純で、円とドルでどちらが相対的に多いか少ないかだ。多いほうの通貨は希少価値がなく安く、少ない方の通貨は希少価値が出て高くなる。

 特に、リーマン・ショックという100年に一度という大ショックに対して各国とも金融政策がフル活用されて以降、ほとんどの為替の動きを説明している。大ショックがあると背景にある経済理論が浮かび上がってくるのだ。対ドルで9割程度、他の通貨でも7割程度をうまく説明している。

 経済問題に限らず、マスメディアやネット、口コミなど膨大な情報がある中、判断が難しい問題がたくさんある。そうした時に、何を採用すべきかを迷うことがある。その時には、歴史的事実と標準的な理論があるかどうかが判断になる。

 歴史的事実については、主観的な評価話より客観的な統計データのほうが信用できる。標準的な理論も、数量的な分析があったほうがいい。標準的な理論のエッセンスは簡単なので、直感的にわかりやすく説明できる。逆にコケ威しで理論を使う人が言うことは避けたほうがいい。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)



ドル78円後半、介入が継続されずジリ安の展開
2011年 08月 5日 12:26 JST
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-22557820110805?sp=true
[東京 5日 ロイター] 正午のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時に比べドル安の78円後半。午前9時前と10時前に、介入期待から一部の米系ファンドがドル買いを進めドルは一時的に79円前半まで強含んだが、介入は実施されず、それらのロングは手仕舞われた。
 世界的な株安で市場はリスク回避姿勢を強めており、避難通貨としての円買いが依然根強く、ドル/円はじり安の展開。 

 野田佳彦財務相は5日朝の閣議後会見で、介入の効果については、しばらくして判断すると述べた。市場の一部では、野田財務相の発言を受けて「しばらくは介入を実施しないかもしれないとの思惑が広がった」(邦銀)。こうした思惑や短期筋によるドル・ロングの解消売りを受け、ドルは朝方の高値79.35円から次第に下値を切り下げた。「米系ファンドは、介入期待感からドル・ロングを膨らませたが、介入が入らなかったのでロングを切らされている、といういつものパターン」(外為アナリスト)だったという。  

 また、与謝野馨経済財政担当相は5日朝、政府・日銀が実施した為替介入について「介入は永久にやるものでなく、適宜、最も効果的な時期を選んで介入していく」とした上で、「この1回限りと考えるのは早計。この判断は、まだこれから状況を見ながら考えること」と述べた。  

 円と同様に避難通貨として買い進まれてきたスイスフランは、この日も騰勢が続いた。ユーロ/スイスは一時1.0710スイスフランまで下落し、過去最安値を更新した。

 <豪ドル/円の下値リスク> 

 午前の取引では、豪ドル/円の下値リスクを懸念する声が目立った。

 「この日はクロス円安に連れ安となるかたちで、ドル/円が下がっている。VIXとの相関で豪ドル/円の売りが出やすい」(邦銀)との指摘が聞かれた。

 市場の恐怖心を示すVIX指数が31.66と昨年6月以来14カ月ぶりの高水準となり、VIX指数と逆相関関係が強い豪ドル/円に下方圧力がかかっている。
 豪中銀は声明で、8月の会合で金融引き締めを実施するか否か検討したものの、様子見が賢明と判断したことを明らかにした。また、欧米の債務問題が混乱し、リスク回避につながることを懸念、混乱が生じれば、予想以上に世界経済がかなりの打撃を受ける、との見方を示した。

 <介入の継続性>

 野田財務相は閣議後の会見で日本の単独介入について聞かれ「海外当局とのコミュニケーションは取っている」と述べたが、市場の疑心暗鬼は払しょくされなかった。

 「米国からは(日本の介入を)支持していない、トリシェ欧州中銀(ECB)総裁からは協調が望ましいなど、日本の単独介入に否定的な見解も聞かれ、日本は厳しい状況に置かれている」(外為アナリスト)との声が上がっていた。

 トリシェ総裁は4日のECB理事会後の会見で、「理事会には非常に明確な見解がある。このような介入は、多国間の総意に基づいて実施される必要があると考えている」とし、ドルについては、「確かな、信頼あるドルが、米国そして世界にとっても良い」と述べた。 

 市場の関心は、単独の為替介入が持続性を持つか否かに向けられている。 

  「(前日の)欧州の余波が大きく、米株も下落して米金利も低下している。放っておけばドル安/円高だが、介入がもう一度あるのかどうかが差し当たっての注目点だろう」とシティバンク銀行チーフFXストラテジストの高島修氏は言う。

 「昨年9月、今年3月の介入とも1日限りだったので、今回も追加介入するのかどうか分からないというのが市場の基本的な見方だと思う。 介入が入らなければ、ドルは78.50円ぐらいで今夜の米雇用統計の発表を迎えることになると思う」と同氏は続けた。 
 一方、「昨年9月の介入時には、介入後約3週間で円高圧力が再燃し、ドル/円が介入前の安値を割り込んだが、今回は世界的な株安とリスク回避姿勢の強まりもあり、円高圧力がより短期間で強まる可能性がある」とJPモルガン・チェース銀行のチーフFXストラテジスト、棚瀬順哉氏は指摘する。  

 (ロイターニュース 森佳子)