菅首相には堂々と増税の旗を掲げて衆議院を解散していただきたい。(中川秀直) | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

菅首相には堂々と増税の旗を掲げて衆議院を解散していただきたい。(中川秀直)

下記の世論調査の結果から次のことが読み解ける。

民意の62・1%が、早期解散を望んでいる。「次の衆院選はいつごろ行うのが適切か」で、なるべく早く行う25・7%と菅内閣の次の内閣が発足したらすぐ36・5%との合計が62・2%となっているからである。衆院の任期満了または再来年は前回調査より10・8ポイント減の34・6%にとどまっている。

問題は、民意の6割超が早期解散を望む理由である。同調査の「菅首相や岡田幹事長が平成21年マニフェストで陳謝したが選挙をやり直してほしい」との設問の答えにある。思う54・9%、思わない38・9%。民意の54・9%が総選挙のやり直しによる政権交代を求めている。

事実、「今衆院選が行われるとしたら比例代表でどの政党に投票するか」で、与党は、民主党20・3%+国民新党1・1%+新党改革0・6%=22・0に対して、野党は、自民党30・0%+公明党6・0%+みんなの党13・0%=49・0%とダブルスコア差をつけている。

今、日本の首相にふさわしいのは誰かとの問いに対して、菅直人首相の名をあげたのは、わずかに1・7%である。それにもかかわらず延命を図る見苦しさは菅直人という政治家の名誉を汚すだけと、忠言する側近はいないのか。

菅首相がいかなる政策に飛びつこうが、菅首相の早期退陣を望む民意はおさまらないだろう。「菅首相の言動は政権の延命が狙いと見られても仕方ない」との声が73・7%もあるからである。国民は、追い詰められたらより大きな課題をぶつけて目先をそらす菅首相の政治手法を見抜いている。

菅首相の最後の拠り所は増税なのだろう。増税は2009年の民意の信を得ていない。堂々と増税の旗を掲げて衆議院を解散していただきたい。

(7月26日記)中川秀直


 

(参考)産経・FNNの23,24日実施の合同世論調査の結果(数字は、カッコ内の数字は前回6月25,26日調査結果)。

問 菅内閣を支持するか

支持する 16・3(23・0) 支持しない 73・1(64・8) 他 10・6(12・2)

問 どの政党を最も支持しているか

民主党14・1(18・0) 自民党18・9(19・0) 公明党5・0(3・6) みんなの党7・3(5・9) 共産党2・8(2・6) 社民党1・4(0・9) 国民新党0・6(0・4) たちあがれ日本0・6(0・5) 新党改革0・0(0・0) 他政党0・8(1・3) 支持政党なし48・0(47・2) 他0・5(0・6)

問 東日本大震災と福島第1原発事故以降の政治状況で次の考えは当てはまるか

《菅首相が具体的な退陣時期を明らかにしないことは適切だ》

思う22・6 思わない71・9 他5・5

《菅首相が2次補正予算と2法案の成立を退陣条件にしたことは納得できる》

思う31・4 思わない58・4 他10・2

《菅首相は3条件が成立しない場合でも退陣すべきだ》

思う76・1 思わない18・4 他5・5

《菅首相は衆院の解散を行うべきではない》

思う57・7 思わない31・1 他11・2

《菅首相が「脱原発依存社会」を目指す考えを示したことは評価できる》

思う64・3 思わない27・4 他8・3

《菅首相が「脱原発依存」は内閣の方針でなく「個人の考え」としたのは無責任だ》

思う75・0 思わない19・6 他5・4

《各地で電力不足の懸念が高まっているのは菅首相の言動によるところが大きい》

思う32・2 思わない59・8 他8・5

《菅首相の言動は政権の延命が狙いと見られても仕方ない》

思う73・7 思わない20・3 他6・0

《民主党の若手・中堅議員が菅首相の即時退陣を要求していることは理解できる》

思う65・5 思わない35・1 他9・6

《慣例に反しても今国会で野党がもう一度内閣不信任決議案を出しても構わない》

思う61・3 思わない28・4 他10・3

《菅首相が退陣を先延ばしする場合は閣僚や党執行部は辞任してでも退陣を迫るべきだ》

思う55・3 思わない35・1 他9・6

《「脱原発」を争点に衆院の解散・総選挙を行うのは適切だ》

思う31・9 思わない58・1 他10・0

《菅首相の続投で政治の停滞が生じている》

思う76・4 思わない18・4 他5・2

《福島第1原発事故は順調に収束に向かっている》

思う19・7 思わない70・6 他9・7

《再生可能エネルギー買い取り制度は導入すべきだ》

思う71・3 思わない15・7 他13・0

《再生可能エネルギー買い取り制度導入で電気料金が値上がりしても仕方がない》

思う62・8 思わない32・1 他5・1

《菅首相や岡田幹事長が平成21年マニフェストで陳謝したが選挙をやり直してほしい》

思う54・9 思わない38・9 他6・2

問 菅首相が具体的な退陣時期を表明しないことでもっとも影響が出ているものはどれか

大震災の復旧・復興24・0 原発事故の収束12・1 外交・安全保障7・6 政策の遂行8・0 政治に対する信頼感23・1 景気・経済情勢15・0 特に影響はない7・6 他2・6

問 退陣表明をした菅首相はいつごろ辞任すべきか

今すぐ28・4(26・8) 8月末まで延長された今国会の会期中36・5(37・0) 年内14・7(13・9) 来年初め4・8(5・5) 辞める必要はない12・9(14・1) 他2・7(2・7)

問 今、日本の首相にふさわしいのは誰か

枝野幸男 6・3(9・0) 岡田克也 6・4(5・5) 小沢一郎 7・4(5・7) 小沢鋭仁 0・2(0・1) 海江田万里 1・7(1・3) 鹿野道彦 0・1(0・4) 菅直人 1・7(2・3) 玄葉光一郎 0・7(0・8) 仙谷由人 0・4(0・9) 樽床伸二 0・0(0・1) 野田佳彦 1・8(2・6) 原口一博 2・1(-) 細野豪志 0・2(-) 前原誠司 9・5(12・1) 馬淵澄夫 0・6(0・1) 亀井静香 1・5(2・9) 石原伸晃 3・5(-) 石破茂 9・0(8・8) 谷垣禎一 1・2(2・0) 渡辺喜美 2・7(-) 舛添要一 4・3(-) その他の与野党議員 4・8(-) ふさわしい人はいない 40・6(32・6) 他 3・3(5・7)

問 次の衆院選はいつごろ行うのが適切か

なるべく早く25・7(15・3) 菅内閣の次の内閣が発足したらすぐ36・5(34・4) 衆院の任期満了または近い再来年34・6(45・4) 他3・2(4・9)

問 いま衆院選が行われるなら比例代表でどの政党に投票するか

民主党20・3(26・0) 自民党30・0(29・0) 公明党6・0(4・4) みんなの党13・0(12・4) 共産党4・4(3・7) 社民党2・1(1・4) 国民新党1・1(1・2) たちあがれ日本0・8(1・5) 新党改革0・6(0・5) その他の政党11・5(10・6) 他10・2(9・3)

問 今後の国内の原発をどうすべきか

増やすべきだ1・2 現状の数を維持すべきだ13・4 数を減らした上で残すべきだ31・5 段階的に減らしてすべてなくすべきだ42・0 できるだけ早くすべてなくすべきだ9・7 他2・2

問 東京都が2020年の夏のオリンピックの開催地に立候補したことは

賛成54・8 反対40・2 他5・0