首相は経産省を悪者にして、8月政局を乗り切ろうとしている? | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

首相は経産省を悪者にして、8月政局を乗り切ろうとしている?

秘書です。


中川秀直は、原子力規制組織の独立をずっと主張していました。行革にも熱心です。



そのことを前提としつつ、政府がいまこの危機対応のときに、組織攻防戦をしかけるときなのか?

組織攻防戦に政府内の人員とエネルギーをさくときなのか?

それが被災者によりそうことなのか?

組織攻防戦をするなら、なぜ、被災県に権限をわたす改革を優先しないのか?


もしかして、2005年総選挙の小泉さん大勝の原因を、旧郵政省を敵にしたことと分析し、その真似をして、経産省を敵にしようとしているのか?

そして、この夏、菅降ろし=経産省の権益を守ろうとする勢力というレッテルを張ろうとしているのか?もしもそうだとすると、このシナリオは失敗するでしょう



①そもそも、非常時対応の当事者を非常時に組織改編にエネルギーを使わせるのは間違い

②2005年の小泉さんの勝因分析が決定的に間違えている

③国民は、政治家が誠実に真剣勝負しているかどうかを見極める能力は高く、シナリオライターにのったお芝居には熱狂できない



経産省を悪者にすれば菅さんの人気があがるかもしれないと考えているシナリオライターがいるならば、その目標は達成することはできないでしょう。きっと。



新たな8月攻防「菅vs経産省」原子力規制の新組織で論議前倒し
産経新聞 7月17日(日)21時33分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110717-00000535-san-pol
 菅直人首相の退陣時期をめぐる攻防が激しくなる8月に、新たな「論点」が加わった。細野豪志原発事故担当相が、原子力規制新組織の青写真提示時期を「8月上旬」と前倒ししたためだ。原子力安全・保安院を切り離される経済産業省は「なんとか次の政権で」と先送りを模索するが、首相と細野氏の新チームは作業を加速させる。首相と経産省の全面対決に発展しそうな雲行きだ。

 「これだけ大きな問題が出て、組織の在り方も問われているのに、2年も3年も放置できない。短距離走で方向性を出したい」

 テレビでスピード感を強調した細野氏。それが首相の意向なのは明らかだ。

 細野氏は6月27日の閣僚人事で新設の原発事故担当相に抜(ばっ)擢(てき)された若手のホープ。数日後に首相自らブログに「細野君のがんばりに期待する」と書き込んだほどで、内閣で存在感を示そうと意欲的な細野氏と首相の利害は一致した形だ。

 3月の東日本大震災直後から、首相は原子力行政の見直しに前のめりだった。3月30日には社民党の福島瑞穂党首に、保安院の経産省からの分離を示唆。7月13日の記者会見では「保安院が原子力政策を進める経産省にあることでチェックが不十分になった」と、事故拡大の原因の一つとして保安院を名指しした。

 そもそも経産省への不信感が強い。九州電力玄海原発再稼働では「官邸の頭越しに動こうとした」(首相周辺)と首相は怒り心頭だったという。

 攻められっぱなしの経産省は、将来の保安院分離は「やむを得ない」(経産省幹部)とするが、「菅内閣ではいじられたくない」(同)という思いが強い。首相側が、経産省と保安院の人事交流や、経産省から電力各社への天下りを含めて問題を拡大させ、経産省内部に手を突っ込んでくるとの疑念もふくらむ。

 海江田万里経産相は1日の記者会見で、保安院の分離・独立には理解を示しつつも「経産省に任せておくと独立できないとの誤解があるが、そんなことはない。内閣官房と協議しながら、経産省自身の手で独立性を高めていく」と、組織改編の主導権を握ろうと躍起になっている。海江田氏と細野氏の権限争いも激しくなりそうだ。

 与党内からは「首相は経産省を悪者にして、8月政局を乗り切ろうとしている」との臆測も出ており、原発規制行政の組織改編論議は、政局的な色彩を強めている。(岡田浩明)