潜在成長率0%とみる日銀と協調してデフレ脱却?そして増税? | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

潜在成長率0%とみる日銀と協調してデフレ脱却?そして増税?

秘書です。
そして、この震災後に増税はありえないでしょうと考える「パブロフの犬」です。
たぶん、日本を除く、世界の多くの人はそう考えるのではないでしょうか。世界の多くの人がそう考えるということは、それが世界の常識ということで。



一体改革 消費税で新たな規定
6月17日 5時1分NHK
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110617/k10013582311000.html
NHKによると、社会保障と税の一体改革で、社会保障を拡充するため西暦2015年度までに消費税率を10%まで引き上げるとした原案について、民主党内から景気に悪影響だと反発が出ていることから、「日本銀行と連携しながらデフレ脱却の実現に最大限努力する」などとした規定を新たに設けることになりました、とのこと。

→しかし、日銀が物価上昇率0%になるとインフレ懸念がでてきたということで引き締めにはいる、事実上のデフレターゲットポリシー(物価上昇率が0%になると突如ハイパーインフレの恐怖がでてくるみなさんこそ、パブロフの犬的反応なのでは?)をとっているから、「日銀と連携しながら」ということは、デフレ脱却しないということとほぼイコールですね。

→与謝野大臣だってこうおっしゃっている。



消費税引き上げ、長期金利を上昇させないことも大事な政策目的=与謝野経財相
2011年 06月 15日 20:57 JST
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnTK061323020110615
 [東京 15日 ロイター] 与謝野馨経済財政担当相は15日夜、政府・与党社会保障改革検討本部の成案決定会合後に会見し、消費税の引き上げは2013年半ば以降になるとの見通しを示した上で、消費増税で財政再建を進め、長期金利を上昇させないことも大事な政策目的だと述べた。

 与謝野担当相は消費税の引き上げについて、20日に政府案を取りまとめた後も野党との協議や国会審議、民主党の公約などとの兼ね合いなどがあるとして、実施は「13年の年央以降になると考えている」と指摘。その上で「経済が定常的な高度を保っていれば、消費税(引き上げ)をやらないと、デフレより日本の財政に対する国際的信認、マーケットの信認のほうが大事になる」として、財政健全化の側面からも税率の引き上げが必要だとあらためて訴えた。さらに、消費税引き上げには「長期金利を上昇させてはいけない、という大事な政策目的もある」と述べた。

 民主党などからデフレ下で消費税を引き上げることに異論が出ていることに関しては、引き上げ時の経済・社会情勢は大事だとしたが「デフレの定義自体が決まっていない。消費税引き上げの時期とデフレを相関させること自体が相当ではない」と退けた。与謝野担当相はデフレの要因は「多次元方程式を論じるようなもの。簡単にこれが原因で日本がデフレです、とは言えない」として、日本経済の最大の問題は国際競争力を保てるかにある、と持論を展開した。

 政府は17日に再び成案決定会合を開催し、引き上げた消費税収の国と地方の配分をめぐり修正した改革案を協議。20日の取りまとめを目指す。


→日本経済の「定常的な高度」って何でしょうね。潜在成長率のことでしょうか?

→日銀は潜在成長率が下がることを懸念。



日銀 景気判断を3か月ぶりに上方修正
< 2011年6月14日 21:34 > 日テレニュース24
http://news24.jp/articles/2011/06/14/06184528.html

 日銀は14日の金融政策決定会合で、景気の現状に対する判断を、「持ち直しの動きも見られる」として3か月ぶりに上方修正した。

 日銀は、東日本大震災で寸断された企業の部品などの供給網が復旧してきているとして、景気判断を引き上げた。景気判断の上方修正は、3月以来3か月ぶりとなる。

 電力不足の問題について、日銀・白川総裁は「日本経済の潜在成長率の水準を下げるリスクがある」として、注視する必要があるとの認識を示している。

 また、日銀は、環境など成長分野の企業に低金利で融資する制度を拡充することを決めた。不動産がなくても商品の在庫などを担保に出資や融資を行う、総額5000億円の貸付枠を新たに設ける。

→ところで、日銀は日本の潜在成長率を何%とみていますか?

ちょっと前までは、0%台でしたね。最新の説では2009年の後半で0.03%と日銀はみているとの説を聞きました(もしもこの説が違うなら、ぜひ、日銀は何%とみているのか教えてくださいませ)。


以下の感想を持ちました。

「やったー、日本経済の潜在成長率はまだプラスなんだ、っておいおいそんなにひどくないでしょう。自虐ネタかよ!」
「日銀総裁はここから潜在成長率を下げるリスクって、これ以上どう落ち込むの?日本は潜在成長率がマイナスってこと?」
「潜在成長率を0%とみるから、成長率がプラスになるとハイパーインフレになるとすぐに考えるのかな。だからデフレターゲットか」

→民主党のみなさん、潜在成長率0.03%の認識でデフレ脱却ができますか?

→国際競争力を弱めているのは、日銀の通貨政策によって人為的につくられた円高・デフレではないのですか!そして、若者から正規雇用をうばっているのも!日本社会から家族的経営の美風を奪ったのも!それをかつては新自由主義者の責任にでっちあげ、いまは産業界の責任にしている。このような金融政策を日本の政官財学報がこぞって支持している(産業界のみなさん!何時まで行きすぎた円高誘導を放置するのですか!それで株主への責任を果たしておられますか!かつてのご学友よりも、社員を大切にしようではありませんか)。そして、増税に向かってバンザイ突撃を敢行させるのか?犠牲になるのはいつも、エリートを信じて従ういっぺい卒と庶民・・・



(参考)

2011-06-12
日銀型テイラールール
2011-06-10
日銀が潜在成長率を低く見積もる理由
http://d.hatena.ne.jp/keiseisaimin/