4月は貿易赤字なのに1ドル=82円なのはなんででだろう?→答えは30年以上前の白川論文に | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

4月は貿易赤字なのに1ドル=82円なのはなんででだろう?→答えは30年以上前の白川論文に

秘書です。

1980年以来31年ぶりの4月の貿易赤字なのに、

ドル/円レートが82.005円(5/25 09:19)なのは、なんでだろう?


貿易収支、4637億円の赤字=4月は31年ぶり、震災響く
時事通信 5月25日(水)8時57分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110525-00000040-jij-pol

 財務省が25日発表した4月の貿易統計速報(通関ベース)によると、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は、東日本大震災の影響で4637億円の大幅な赤字となった。赤字は3カ月ぶりで、4月としては1980年以来31年ぶり。
 部品供給の制約で自動車などの生産が停滞したことから、輸出額が前年同月比12.5%減と2カ月連続で落ち込んだ一方、原油などエネルギー資源を中心に輸入額が8.9%増加し、赤字幅が膨らんだ。 

→貿易赤字なのに1ドル=82円なのは、30年以上前の白川方明氏(現日銀総裁)の論文「マネタリー・アプローチによる国際収支・為替レートの実証分析―わが国のケースを中心に―」(1978年4月、1979年5月加筆修正)で実証されたマネタリー・アプローチで説明できるのではないでしょうか?

「マネタリー・アプローチによる国際収支・為替レートの実証分析―わが国のケースを中心に―」白川方明氏(1978年4月、1979年5月加筆修正) 
http://www.imes.boj.or.jp/japanese/kinyu/shiryou/kks3-2.pdf

「・・・前述のような実証結果は「国際収支不均衡や為替レート変動はすぐれて貨幣的現象である」というマネタリー・アプローチの基本命題を実証的に明らかにするとともに、次のような政策的インプリケーションを示すものといえよう。

すなわち各国通貨当局の政策スタンスは国際収支、為替レート変動に極めて大きな影響を及ぼすということである。例えば、わが国が外国に比し相対的に引き締め的な金融政策をとると、わが国の国際収支は黒字となり、円レートは上昇する。

また、米国が相対的に拡張的な金融政策をとると、米国において通貨の超過供給を発生させることにより米国の国際収支赤字(その他諸国の国際収支黒字)、ドル・レートの低下を惹起する。・・・」

→白川日銀総裁が30年以上前に「国際収支不均衡や為替レート変動はすぐれて貨幣的現象である」というマネタリー・アプローチの基本命題を実証的に明らかにし、円高の原因を理解しているにもかかわらず、なぜ、いま、相対的に拡張的な金融政策をとり円高を是正しないのは、なんでだろう?

→そして、政府がマネタリー・アプローチで日銀と政策協調をしないのは、なんでだろう?


2011-05-14 07:57:32
クイズ:経常黒字が3割減なのになぜ円高なのでしょう?
http://ameblo.jp/nakagawahidenao/entry-10891077139.html