中間派に雪崩現象は起きるか?―内閣不信任賛成動向 | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

中間派に雪崩現象は起きるか?―内閣不信任賛成動向

秘書です。
横粂議員をめぐる動向について、読売新聞は、

「「中間派」にも菅政権への不満が高まっており、党内に横粂氏への同調が広がることを懸念したため・・・」

とあります。

永田町のほとんどの問題は、「賛成2割、反対2割で、中間派が6割」と思っていて間違いないでしょう。

中間派は「流れ」を読んでいます。どこかで「バスに乗り遅れるな」という雪崩現象が起こることがあります。だから、中間派の動きには敏感なんですね。どの権力者も。


横粂議員 不信任案出れば賛成
5月24日 4時30分 NHK
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110524/k10013064461000.html
民主党の横粂勝仁衆議院議員は、23日夜、神奈川県横須賀市で記者団に対し、離党の意志を撤回する考えはないとしたうえで、菅内閣に対する不信任決議案が提出された場合は、賛成する考えを示しました。
民主党の横粂勝仁衆議院議員は、先週、岡田幹事長に会い、菅総理大臣の政権運営への不満などを理由に離党届を提出し、岡田幹事長は慰留して受け取りませんでしたが、23日、岡田氏に対し、離党する意志に変わりはないという考えを改めて伝えました。そして、横粂氏は、同じ日の夜、神奈川県横須賀市で記者団に対し、「離党届を受け取るかどうかは幹事長の権限なのでしかたないが、私としては、離党の意志を撤回する考えはない」と述べました。そのうえで横粂氏は、菅内閣に対する不信任決議案が提出された場合の対応について「出されるタイミングや理由によって総合的に考えたいが、今の政権運営や党運営を是とすることができず、離党をするのだから、現時点で出されれば賛成する」と述べました。

→民主党比例復活なんだから議員を辞職しろ、というなら、まず、与謝野大臣が議員バッジを外して率先垂範しなければいけないのでは?

むしろ、内閣不信任案に賛成するなら党を離れろ、という5月15日の岡田幹事長発言に忠実にそった対応といえるのではないでしょうか?


内閣不信任賛成は「党を離れる覚悟の上で」 岡田幹事長が牽制
2011.5.15 17:53 産経新聞
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110515/stt11051517550002-n1.htm
 民主党の岡田克也幹事長は15日、野党が提出を検討する内閣不信任案に民主党内で同調する動きがあることに関して「党を離れることを覚悟した上で、不信任案に賛成するということは当然だ」と述べ、牽制(けんせい)した。青森市で記者団の質問に答えた。
 同時に「与党が期待されているのは目の前の危機を乗り越えるために一致結束することだ。(造反の動きは)与党の責任を放棄するものだ」と批判した。
 枝野幸男官房長官が東京電力の取引銀行に債権放棄を求めたことについて「融資をしていた金融機関も含めて責任を分担することは決して不思議なことではない」と理解を示した。

→これだと、党を離れるなら内閣不信任案に賛成してもいいですよ、と受け取れますよね。議員を辞職しろとはいってません。

岡田幹事長がけん制「10年は野党」
 [2011年5月16日19時41分]日刊スポーツ
http://www.nikkansports.com/general/news/f-gn-tp3-20110516-776720.html
 民主党の岡田克也幹事長は16日の記者会見で、自民党議員だった1993年に、宮沢内閣不信任決議案に賛成した時を振り返り「(同志で)厳しく苦しい道を歩む、10年は野党だなと確認しあった」と述べ、野党提出の内閣不信任案に同調の動きを見せる反執行部派をけん制した。
 不信任案に賛成し離党した後の経緯にも触れ「(賛成した)当時の1、2回生の中で今も衆院議員にとどまっているのは私だけだ」と強調、“覚悟”を迫った。

→岡田さんも1993年に自民党を離党しています。そして、私のように野党になる覚悟が有るのかい、と問いかけています。もしも、「はい、民主党離党して野党になる覚悟はあります」というのなら・・・

1993年の岡田さんの言葉は、

「どうしてみずからの総裁に喜んで不信任案に賛成をするという議員がおりましょうか。こういう事態になったことについて、自民党の皆さん、どういう気持ちをお持ちか、ぜひ聞かしていただきたいと思います」

この岡田さんの発言の「総裁」を「代表」、「自民党」を「民主党」に置き換えてみたらどうでしょう?


第128回国会 衆議院政治改革に関する調査特別委員会(1993年10月19日)
http://www.katsuya.net/opinion/1993/10/3115122.html

(岡田委員)そして、前回の通常国会、すなわち宮澤内閣の国会における最終局面で、私は、当時の野党が出された内閣不信任案に賛成の白票を投じました。これは、私ども今新生党になっております当時の改革フォーラム21のメンバーだけの話では決してございません。例えば当時の、ここにも実はいるわけでありますけれども、野党の不信任案に賛成の投票をしたのが私ども今新生党になっているメンバー以外に六名、それから議場欠席者仲間も十二名ほどいるわけであります。その議員の多くは若い議員でありました。どうしてみずからの総裁に喜んで不信任案に賛成をするという議員がおりましょうか。こういう事態になったことについて、自民党の皆さん、どういう気持ちをお持ちか、ぜひ聞かしていただきたいと思います

(岡田委員)自民党が奇跡の経済成長と富とを国民にもたらしながら、いまなぜ野に下る結果となったのか。
それは自民党に政治改革を期待することは、患者自身に手術させるようなものだと国民が判断じた結果である。そして表面化したうみは自民党不信だけにとどまらず政治全体への不信となり、子供たちから国を愛する気持ちを奪ってしまいがねない事態にまできたからである。
せめて「緊急でない課題」を、一時たな上げして、政治改革にしぼって論議をしていただけないであろうか。政治素人からのささやかなお願いである。
これは小山市の四十四歳の会社員の方の投書であります。私は、この方の御意見に非常に感じるところがございます。
もちろん、今までの一カ月の国会審議、この日程は与野党で調整をしているわけでありますので、私は、自民党が故意におくらせているとかそういうことを申し上げるつもりはございません。しかし、やはりこの国会が、政治改革を何とかこの国会でやり遂げるために召集をされたわけでありますので、政治改革の問題に絞ってこれからも集中的に議論をしていくべきだと思うわけであります。

→「政治改革」を「震災対応・原発対応」に置き換えてみましょう。さらに、岡田さんの著書の「はじめに」には下記のように書いてあるそうです。

政権交代 この国を変える [単行本]
岡田 克也
(著)
出版社 / 著者からの内容紹介

日本を根底から変える「政権交代」への決意を書いた。

私は、政権交代が必要だと思いながら、それをためらう人々に、「一歩踏み出す勇気をもってください」と言う。このままでは日本は変わらない。必要なのはリスクをとる勇気だ。誰かが変えてくれるのではなく、 1人ひとりが変えようと思わない限り、この国は変わらないのだ。――<「はじめに」より>

Amazonより

→そうです、「一歩踏み出す勇気をもってください」必要なのはリスクをとる勇気です!

→宮沢喜一首相は、大地の放射能汚染を長期間放置する罪、海洋に放射能汚染水を大量に流す罪の類をおかすことはなかったにもかかわらず、不信任されました。