校庭利用基準20ミリシーベルト見直し:今日の枝野官房長官記者会見での発言 | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

校庭利用基準20ミリシーベルト見直し:今日の枝野官房長官記者会見での発言

秘書です。
これまで、政府側の主張を擁護をし続けてきた専門家の、どこに官房長官がいうところの「認識というか、誤解が何かあるのか」を、是非公開討論して明らかにしていただきたいですね。



枝野官房長官の会見全文〈30日午前〉
2011年4月30日13時53分 朝日新聞
http://www.asahi.com/politics/update/0430/TKY201104300155.html

枝野幸男官房長官の30日午前の記者会見全文は次の通り。

 【冒頭】

 私から2点報告する。1点は内閣参与の小佐古参与から辞表が提出され、本日付で受理した。もう1点。私の宮城県視察について、東日本大震災の被災地における復旧状況視察のため、5月5日(木)に日帰りで宮城県を訪問する予定。宮城県庁、仙台市の折立団地、長町仮設住宅、名取市の閖上地区、女川町など。詳細は後刻、張り出しをする。


 【小佐古参与の辞任】

 ――小佐古参与は会見で辞任について「政府の原発対応が法と正義に基づいていない」ことを理由に挙げた。政府の原発対応の中に法と正義に基づいていない部分があるのか、小佐古さんの誤解に基づく部分があるのか。

 「少なくとも正義に反しているところはないと確信を持っている。法についてはしっかりと守ってやってきているつもりだ。認識というか、誤解が何かあるのかなと思っている

 ――小佐古参与は会見で、福島県内の小学校などの利用基準が年間被曝(ひばく)限度20ミリシーベルトで設定されたことを批判した。これまで政府は子供や妊婦さんは緊急時準備避難区域に入らないようにとか、厳しい対応を求めていたが、矛盾していないか。

 「これについては明らかに誤解されているのかなと思うが、20ミリまでの被曝は構わないというような方針、指針では全くない。当該学校等についても、地域的な広がりとしては20ミリシーベルトには達しないと見込まれている地域の学校についての問題だ。そして校庭について、確か3.8マイクロシーベルト/アワーで線を引く。この屋外に、つまり校庭の真ん中に1日8時間いて、そして屋内に残り時間、木造住宅に16時間いて、365日継続すると20ミリシーベルトになるという計算だ。しかしながら、それぞれの学校については詳細な放射線量のモニタリングを行っていて、当該学校の敷地内においてもコンクリートやアスファルトの上などについては屋外でも、グラウンドの土の部分の半分程度になっている。それから、校内についてもしっかりとモニタリングを行って、おおむね10分の1程度のそれぞれ放射線量になっている。そして、正に屋外での活動については、念のため、制約をして頂いているということなので、そもそも屋外に8時間いるという想定自体が学校についてはあてはまらない。さらに、4月28日の段階で、校庭利用制限を行った13校のうち11校の校庭では既に3.8マイクロシーベルトも下回っている。また、さらに念のため、それぞれの学校では教師に線量計をつけてもらい、実際の被曝線量も計っていて、こうした念を入れたモニタリング等を行って、それらの状況を2週間ごとに再確認しながら進めていくということなので、20ミリシーベルトに近いような被曝をするというようなことを想定しているものでは全くない。相当大幅にこれを下回るということの見通しのもとで、今回の文科省からの方針、指針は示されている」


―文科省の指針を引き下げる必要性はないということか。

 「文科省は1~20ミリシーベルトを暫定的な目安とし、今後できる限り児童・生徒等の受ける線量を減らしていくことが適切であるという考え方に立っているのであって、20ミリシーベルトまでの被曝を許容しているというものではない。そこは、小佐古先生がおっしゃっていること自体が認識というか、誤解に基づかれている。決して20ミリシーベルトに達するような環境、あるいはそこに近い数値に達するような学校環境のもとで、お子さんたちに学校生活を営んで頂くことは、全く今回出されている指針は想定していない。相当大幅にそれを下回ることが想定されているが、ただ、当該幅広いエリアにおいてのこれからの安全性の観点からは年間20ミリシーベルトというところで一定の線が引かれている。それは国際機関等の基準に基づいて、そこに一定の基準値があるので、念のためグラウンドレベルに限ってだが、20ミリシーベルトに達する可能性があるところについて、そこで一つの線を引いているということであって、当該学校で生活を行っても全くそういう水準に達することは想定していないし、想定していないことを裏付けるために先ほど言ったように繰り返し、かなり緻密(ちみつ)なモニタリングを行っている」

 ――小佐古さんがどうして誤解しているのか。誤解をもったまま発言するのは国民の不安をあおるのでは。

 「若干、国民の皆さんに誤解に基づく心配をかけていることは恐縮しているが、あくまでも参与等、何人もの方にお願いをしているが、政府としての、あるいは内閣としてのフォーストオピニオンについては原子力安全委員会があるわけで、セカンドオピニオンという立場から、様々な観点、様々な立場からの専門的な意見をしっかりとお聞きをすることには一定の意義がある。そうした中で、今回のこうした文科省が示した指針等については、特に放射線医学の専門家の皆さんについては、原子力安全委員会はもとより、官邸の原子力災害の専門家グループでも放射線医療等の専門家の皆さんの意見はおおむね一致している」

 ――小佐古さんが辞表を出される前に政府として、それは誤解だという説明はしたのか。

 「私が直接しているわけではないが、小佐古前参与とは細野補佐官などもお話をされたと承知しているし、また、実は私どもとしては辞任の意向があるようだということを承って、それからお会いしたいという話があって、予算委員会で昨日1日張り付けで、今日の午前中も質疑があるということで、今日の予算委員会終了後であれば総理が直接お会いしてというようなこともお伝えをして、じゃあその時に、というような話もあったと承知しているが、なぜかその前に昨日、突然辞表をお持ちになったという経緯だ」


――慰留はせずに受理したのか。

 「今日ならお会いできますというお話のもとで日程の調整も始めつつあったところで突然来られて、辞表を置いて行かれたので、正に参与としてお知恵をお借りをしたいということなので、そういった状況の中で慰留をされるという状況ではないかなという判断で、お申し出の通り受理した」


 ――結果的に混乱を招いた総理の任命責任は。

 「それについてはいろんな見方があろうかと思うが、こういう原子力発電所の事故という、想定外という言葉は気をつけないといけないが、想定ができなかったわけではないが、十分な想定で準備をしていなかった事態に対しては、特に専門性が要する分野だ。小佐古先生は原子炉が主に専門とうかがっているが、そういったことについてはできるだけ幅広く、いろんな方のお知恵をお借りすること自体はこの局面においては必要であった」


 ――結果的に国民不安を与え、混乱を招いたことは大きいが。

 「それについてはいろんな見方があろうかと思っているし、また、特にいま申し上げた点については、お尋ねがあった小学校等については誤解であるということをしっかりと説明申し上げているわけだが、一方で、特に事故発生の初期の段階において、原子炉の専門的な知識、知見については大変重要であった時期が間違いなくあったし、その状況において、しっかりと現在の状況で何とかくい止めて、今の状況を迎えていることに向けての最大限の知見を集めることがその時点では特に重要だった」

――校庭の放射線の除線はどうするのか。

 「もちろん被曝はできるだけ少ない方がいいわけで、お子さんたちについても、学校についても、可能なことはできるだけやっていきたい。ただ、ちなみに内部被曝については、これも専門家の皆さん、特にどの程度吸い込んで、それが影響するのかについての専門家の皆さん、ほぼ一致をしているとうかがっているが、平均2%程度ということで、例えば食べ物についてであるとか、非常に高濃度の放射性物質が大気中を移動している状況だとか、そういう状況でなければ、吸い込んでということはよほど乾燥して、アメリカでは竜巻が起こったようだが、そういった状況などを別とすれば、むしろ外部被曝のことについてしっかりと管理することが重要であるというふうに専門家の皆さん、ほぼ一致しているとうかがっているとはいっても、いろいろと心配もあろうと思うので、どういった対応策ができるのかと。表土を入れ替えるということについては一つの手段だが、集めれば濃度が高くなる。そして、それをどこにどう処理するのか、受け入れて頂くのかという問題もあるので、特に放射線物質の量や、あるいはそれによる放射線量等のしっかりとしたモニタリングを行いながら、これがあまり下がっていかないようであれば、また考えなければいけない部分もあるかなと思っているが、先ほど申しましたような教師の方にも線量を持って頂くとか、建物の内部とか含めてかなり詳しいモニタリングを続けていくことの中で判断していきたい」

 ――表土の処理は自治体に任せるということか。

 「今の時点では一つの考え方だと思うが、逆に言うと、その土は濃縮されるから、表面だけ集めると濃度が高くなる。その土をどこにどう処分するのかという問題がなければ、別の所での今度は影響という、濃度が高くなった土による影響を考えないといけないわけで、そうしたことについてしっかりと考えながらでないと進めることはなかなか難しい。一方で、当然、お子さんの健康は最優先なので、先ほど申しました通り、繰り返し安全性についてはチェックを入れていくということだ」

(以下、別のテーマについての会見は略)


→内部被ばくについての考え方はこれで正しいのでしょうか?

→濃縮された表土が校庭に盛られています。



校庭表土除去を再開 郡山市
2011年04月30日 10時00分配信 福島放送
http://www.kfb.co.jp/news/index.cgi?n=201104304


郡山市は29日、県の調査で放射線量が高かった校庭・園庭の表土の除去作業を再開した。

郡山二中、桑野保育所など10カ所で実施した。

除去した土は校庭・園庭に仮置きするため、30日から順次、凝固剤で固めて飛散を防止する。

最終処分について市は、住民の反対により市河内埋立処分場への搬入が困難なことから、土の引き取りと費用の補償を東京電力、国に要請する方針を固めた

5月の大型連休明けにも行う。

この日は中学校4校、公立保育所6カ所で行った。

このうち、郡山二中では作業員15人が道路清掃車などを使って土を削った。

同校によると、線量は半分以下に低下した。

除去した土はブルーシートの上に積み、樹脂製の凝固剤で固め、さらにブルーシートをかぶせる。

除去作業は連休中に終える予定。

市は作業初日の27日に薫小などで除去した土を市内の河内埋立処分場へ搬入しようとしたが、地元住民の反対を受け、当面は校庭・園庭に仮置くことを決めている。