鉄道復興ニュース | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

鉄道復興ニュース

東北新幹線の復旧は鉄道魂の結集の成果!
沿岸路線は路線ルート変更か?今後の合意形成に注目していきましょう。
温泉旅行にいくのも復興支援です!
そして中小私鉄にも復興支援の輪。
(志士の目鉄道研究会)


鉄路復旧、明と暗 新幹線は早期再開 沿岸路線めど立たず
2011年04月26日火曜日河北新報
http://www.kahoku.co.jp/news/2011/04/20110426t73035.htm

・東日本大震災から1カ月半で東京―仙台間の復旧を果たした東北新幹線。大型連休初日の29日には、全線再開を迎える予定だ。ヒト、モノの集中投入で早期の再開を達成し、東北の玄関口の仙台駅を中心に在来線網もほぼ復活した。一方で、津波被害を受けた沿岸路線の復旧のめどは立っていない。

◎東北新幹線/宮城中心に設備被害1750ヵ所
作業員3000人を投入/GW前を達成

・マグニチュード(M)9.0の大地震は、東北新幹線を直撃した。高架橋やトンネルの崩落といった致命的なダメージこそなかったものの、余震と合わせ1750カ所という膨大な設備被害が生じ、復旧作業を手間取らせた。

・3月中旬の時点で「少なくとも1カ月以上はかかる」(宮下直人JR東日本常務)と見込まれた全線再開だったが、そこからほぼ1カ月で成し遂げた。作業員の大量投入が日程の前倒しを可能にした。

・当初、JR東日本は約3500人を新幹線と在来線の復旧工事に投入した。が、「4月下旬」という全線再開目標を打ち出した3月末には、約8500人に増やし、うち約3000人を新幹線工事に送り込んだ。

・「『どこかだけ』でできる仕事じゃない」(JR東日本仙台支社)という総掛かりの工事。同社のグループ会社に加え、JR東海や西日本からの応援も受けた。

(大場隆由氏記事より)

◎在来線/駅舎・レール喪失の沿岸4線
ルート変更も検討/仙台圏ほぼ開通

・在来線の復旧も文字通り「人海戦術」だった。貨物路線で、東北の物流の大動脈にもなっているJR東北線も、21日に全線が再開するまで懸命の復旧作業が続いた。

・仙台市宮城野区の岩切駅では再開予定日を目前に控えても、1日当たり最大約150人の作業員が投入され、作業に追われた。特に宮城野区で震度6強を記録した7日の余震の影響が大きく、折れた電化柱や線路の陥没、ホームの亀裂などの修復が続けられた。

・JR東日本仙台支社管内では、ピーク時で約2800人が復旧工事に従事。うち約1000人が東北線をはじめとする在来線の工事に回った。

・昼夜を問わない現場作業の結果、23日の仙山線の全線開通で、仙台圏を中心にほぼ再開可能な路線については復旧を終えた。一方で、津波被害で駅舎やレールを失った沿岸部の路線は、復旧作業さえままならない。

・宮城県内を走る路線では、仙石、石巻、気仙沼、常磐の4線が未通区間を抱える。仙石線高城町―石巻間(24.7キロ)、石巻線石巻―女川間(17.0キロ)、気仙沼線柳津―気仙沼間(55.3キロ)、常磐線四ツ倉―亘理間(115.4キロ)については、再開のめどが全く立っていない。

・仙台支社は「ルート変更も含めて検討する」とするものの、具体的なプランは未定。「そのまま早期復旧を」「既存ルートでは危険」と住民の考えもまちまち。路線再開には、かなりの時間を要しそうだ。(松田佐世子氏記事より)

◎新幹線ホーム/天井配線むき出し
応急措置で売店92店営業再開

・震災で大きな被害を受けたJR仙台駅の新幹線ホームも応急復旧を果たし、25日から利用できるようになった。

・3月11日の本震では、300メートルにわたって張られていた天井板が剥がれ、落下した。けが人は出なかったものの、復旧工事では余震での落下の危険性に配慮、残った部分も含め全て撤去した。

・天井の配線などはむき出しのままで、天井板の張り付け工事はあらためて予算を組んで行うという。

・仙台駅構内には依然として、復旧工事に伴う立ち入り禁止区域が残る。階段2カ所と、3階北側の「すし通り」周辺の計3カ所。外壁の安全確認のため、駅舎を覆うシートも5月中は現状を維持する。

・駅構内の売店や土産物店計102店中、「すし通り」の店舗などを除く92店は25日までに営業を再開した。JR東日本仙台支社は「列車再開を優先したため、構内の復旧は応急的なもの。夜間中心に作業を進め、完全復旧したい」と話している。
(橋本智子氏記事より)

◎新幹線と主なJR在来線の復旧の歩み

【3月11日】
14:46ごろ、宮城県北部で震度7の地震。JR東日本管内の新幹線運休。宮城県内全域の在来線も運転をストップ
【15日】
東北新幹線東京―那須塩原間が再開
【18日】
秋田新幹線秋田―盛岡間が再開
【22日】
東北新幹線盛岡―新青森間が再開
【28日】
仙石線あおば通―小鶴新田間が再開
【31日】
山形新幹線福島―新庄間が再開
東北線仙台―岩切間が再開
【4月1日】
大船渡線一ノ関―気仙沼間が再開
【3日】
東北線岩沼―仙台間が再開
陸羽東線が全線復旧
【4日】
仙山線仙台―愛子間が再開
【5日】
東北線岩切―松島間、岩切―利府間、本宮―福島間の3区間が再開
【6日】
釜石線が全線復旧
東北線花泉―一ノ関間が再開
【7日】
東北新幹線一ノ関―盛岡間が再開
東北線福島―岩沼間が再開
23:32ごろ 宮城県北部と中部で震度6強の地震。運転を再開していた東北新幹線の一ノ関以北、宮城県内の在来線は再び全線運転休止
【12日】
東北新幹線那須塩原―福島間が再開
山形新幹線が全線復旧
東北線福島―仙台間が再開
常磐線仙台―亘理間が再開
【13日】
東北新幹線盛岡―新青森間が再開
仙山線山寺―山形間が再開
【14日】
仙山線仙台―愛子間が再開
【15日】
仙石線あおば通―小鶴新田間が再開
磐越東線が全線復旧
【16日】
陸羽東線が全線復旧
【17日】
石巻線小牛田―前谷地間が再開
【19日】
仙石線小鶴新田―東塩釜間が再開
【21日】
東北線仙台―一ノ関間、岩切―利府間が再開し、東北線が全線復旧
【23日】
東北新幹線一ノ関―盛岡間が再開
仙山線が全線復旧
【25日】
東北新幹線福島―仙台間が再開


福島、宿泊解約68万人 震災・原発影響の損失74億円
2011年04月26日河北新報
http://www.kahoku.co.jp/news/2011/04/20110426t62019.htm

・福島県内の宿泊施設でつくる県旅館ホテル生活衛生同業組合(震災時、加盟約640施設)は25日、東日本大震災と福島第1原発事故に伴う被害状況をまとめた。震災後も営業を継続しているのは15日現在で約65%にとどまり、既に約20施設が廃業を決めた。予約をキャンセルした宿泊客は集計できた分だけで延べ約68万人、損失は約74億円に上っているという。

・郡山市内で開かれた理事会で報告された。組合には県内宿泊施設の約4割が加盟している。

・双葉地区(浪江町、富岡町、双葉町など)では経営者と連絡が取れないケースが多く、加盟31施設すべてが休業しているとみられる。浜通りで営業を再開したのは相馬地区(相馬市、南相馬市、新地町)で62施設中11施設、いわき市で122施設中41施設だった。

・中通りでは県中地区(郡山市、須賀川市、石川町など)で65%、県北地区(福島市、二本松市など)で82%が営業を再開しており、会津地方はほとんどすべてが営業を継続している。

・予約をキャンセルした宿泊客数は5月までの集計で岳温泉(二本松市)が延べ3万8000人、いわき湯本2万1000人。6月までを集計対象にした飯坂温泉(福島市)は延べ8万6000人、磐梯熱海温泉(郡山市)4万2000人、東山温泉(会津若松市)5万6000人―などとなった。

・事務局は未集計分を含めた加盟施設全体での宿泊予約のキャンセルは6月までに80万人以上、90億円以上に達すると推計。当初は5月の大型連休までのキャンセルが大半を占めたが、東京電力の工程表で原発事故収束のめどが6~9カ月先と発表された後は夏や秋の予約にも影響が出ている。大規模ホテルでは、秋までに3万人のキャンセルが出た例もあるという。

・組合理事長を務めるホテル華の湯(郡山市)の菅野豊社長は「県内全体の数字をまとめたのは初めて。被害の大きさにあらためて衝撃を受けた。先行きは非常に厳しいが、地域経済にとって重要な宿泊産業を守るため、行政などに支援を求めていく」と話した。


電力制限令、病院・鉄道など緩和へ 政権調整
2011年4月26日3時1分朝日新聞
http://www.asahi.com/business/update/0425/TKY201104250625.html

・菅政権は25日、今夏の電力危機を回避するために発動を計画している「電力制限令」について、病院や鉄道、農水産物・冷凍食品の冷蔵倉庫などは制限を緩和する方向で調整に入った。人命や市民生活への影響が大きいためで、使用電力の削減幅を小さくすることなどを検討中だ。

・制限令は、契約電力が500キロワット以上の大口需要家が対象。昨夏のピーク時の最大使用電力と比べ、15%減程度の制限をかける案が有力になっている。

・大規模病院の場合、使用電力が大きい医療機器の使用を制限すると、治療に支障が出る。空調の温度を上げると、患者の症状が悪化する心配もある。

・鉄道は夕方のラッシュ時間帯について、制限の対象から外すことを検討中。冷蔵倉庫は、電力消費の大部分が冷凍用で、節電しても15%減の目標達成が厳しいという。

・政府は近くまとめる総合的な電力需給対策に、これらを盛り込む方針だ。



三陸鉄道応援しよう 近江鉄道がグッズ代行販売
2011年4月25日中日新聞
http://www.chunichi.co.jp/article/shiga/20110425/CK2011042502000144.html?ref=rank

・東日本大震災で大きな被害を受けた岩手県の三陸鉄道を応援しようと、近江鉄道(彦根市)が三陸鉄道のグッズを代行販売している。売り上げは全額、三陸鉄道に送る。

・三陸鉄道は三陸海岸を走る第三セクター。運転を再開したが、全線の3分の1にとどまっている。同社は「全面復旧は国などの支援がないとできない」という。

・販売しているグッズは、レトロ車両のピンバッジやキーホルダー、三陸鉄道のキャラクター「久慈ありす」のタオルやクリアファイルなどで、300~2500円。

・販売は八日市駅などで。彦根駅東口駅前の近江鉄道ミュージアム(要入場料)での販売は5月1~5日。

・問い合わせは近江鉄道=電0749(22)3303=へ。 (伊藤弘喜氏記事より)



鉄道のない沖縄の子への贈り物だった…与儀公園のD512011年4月26日朝日新聞
http://www.asahi.com/travel/rail/news/SEB201104250024.html

・「D51(デゴイチ) 222」。まるで「銀河鉄道999(スリーナイン)」に出てきそうな蒸気機関車が、沖縄県那覇市中心部の与儀公園に展示されています。999は夢のあるアニメでしたが、こちらは鉄道のない沖縄の子供たちに蒸気機関車を贈ろうとした夢そのものなのです。

・D51を沖縄に贈ろう――。そう考えたのは、当時門司駅旅行センターにいた山田辰二郎さん(83)はじめ、国鉄の人たちでした。1972年の沖縄の本土復帰と国鉄100年の記念事業として、沖縄の子供たちを北九州市に招待することを企画。この年の夏、那覇市内の小学5、6年生計72人が、里親となる国鉄職員の家を訪れました。

・小倉球場で西鉄対南海のナイターを観戦したり、到津遊園に行ったり。1週間ほどの滞在中、とりわけ子供たちの印象に残ったのが、門司機関区で見たD51でした。那覇から子供たちを引率した仲宗根弘明さん(75)は「車庫に入った途端、一人の児童が『わーっ、デゴイチだ』と叫んだんですよ」。里親の元に届いたお礼の手紙にもD51の思い出がつづられていました。「こちらの友達にも見せたい」と書いた子供もいました。

・里親の国鉄職員らを中心に、機関車を贈る運動がスタートしました。費用は1千万円の見込み。やがて、労使一体で全国に協力を呼びかけ、約1400万円のカンパが集まりました。

・D51は、那覇市民が憩う与儀公園の顔。でも、その由来を知らない人が多くなっている現実があります。九州と沖縄の固い「絆」を、語り継いでいってほしいものです。(西正之氏記事より)

     ◇

 バス停「与儀十字路」からすぐ。ゆいレール「安里」から徒歩15分。那覇市教育委員会生涯学習部総務課(098・891・3500)。
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