トモダチ作戦:艦艇20隻、航空機140機、兵員約1万2750人、約126トン支援物資輸送 | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

トモダチ作戦:艦艇20隻、航空機140機、兵員約1万2750人、約126トン支援物資輸送

<東日本大震災>米軍が復旧活動を本格化 揚陸艦も派遣
毎日新聞 3月21日(月)20時6分配信

 東日本大震災の被災地を中心に、米軍が「オペレーション・トモダチ」(トモダチ作戦)と名付けた大規模な捜索・復旧活動を本格化させている。「自衛隊と米軍が協力する最大規模の作戦」(防衛省幹部)といい、主体の米海軍第7艦隊だけで1万人を超える人員が参加。空母ロナルド・レーガンなどの主力艦艇を次々投入しており、大震災を機に日米連携が進んでいる。

 「政府レベルでも軍レベルでも緊密に連携し、情報を共有していく」。ウィラード米太平洋軍司令官は21日、防衛省を訪れ、折木良一統合幕僚長ら自衛隊幹部と懇談後、取材に応じ、協力姿勢をアピール。折木氏も「米軍にはお世話になっている」とねぎらった。

 米軍は発生直後から日本側の要請に基づいて米空軍の無人偵察機「グローバルホーク」で現場の情報を収集。ロナルド・レーガンから飛び立った艦載ヘリ10機が孤立した被災者を上空から発見し、飲料水・食料・毛布を届けたほか、F18戦闘機で上空から被災地を撮影し、13万1000枚の写真を精査して見落とした被災者がいないかを確認している

 米海軍第7艦隊の派遣規模は、20日現在で艦艇20隻、航空機140機、兵員約1万2750人。既に約126トンの支援物資を運んだ。下北半島から三陸沿岸の港湾の被災状況も調査しており、今後、港湾施設が不要なホーバークラフト型揚陸艇(LCAC)を派遣し、輸送ルートの復旧が遅れている沿岸地域への支援物資陸揚げに使うことを検討している

 自衛隊との共同作業も進む。揚陸艦「トーテュガ」は、北海道から運んだ陸自車両93両、隊員273人を上陸用舟艇で青森・大湊港に上陸させたほか、八戸近海で13トンの水・食料を、孤立する岩手県山田町の空自基地に運ぶなどした。米海軍士官3人が三陸沖の海自護衛艦「ひゅうが」に乗艦し、調整業務にあたっている

 米海兵隊も、陸自航空部隊の拠点が隣接する山形空港へ支援物資を続々搬入。沖縄の第31海兵遠征部隊(31MEU)を米海軍強襲揚陸艦「エセックス」で東北沖に展開させ、仙台空港の全面復旧に向けて滑走路のがれき除去作業を急いでいる

 ただ一方で、福島第1原発の復旧支援は、防護服提供や、放水活動用のポンプ車を東京電力に貸し出す程度にとどめている。米国防総省が救援活動を行う米軍関係者に対し、原発の半径50マイル(約80キロ)以内に立ち入らないよう指示していることが背景にあるとみられ、防衛省幹部は「放射能の危険性を熟知している証しだ」と指摘する。【本多健、坂口裕彦】



米司令官 専門部隊の派遣準備
3月21日 19時52分 NHK
アメリカ軍のウィラード太平洋軍司令官は、21日、自衛隊トップの折木良一統合幕僚長と会談し、深刻な状況が続いている福島第一原子力発電所について、日本側から要請を受けた場合は、原子力災害にも対応できる専門部隊を派遣する準備を整えていることを明らかにしました。

今回の震災で、アメリカ軍は空母を含む艦艇や航空機を派遣し、救援物資を輸送するなど、自衛隊と連携して被災地の支援活動を続けています。こうしたなか、アメリカ軍でアジア太平洋地域を統括するウィラード太平洋軍司令官が、21日午後、防衛省を訪れ、折木統合幕僚長と今後の活動方針などについて協議したあと、記者団の取材に応じました。この中でウィラード司令官は、福島第一原発の現状について、どのように認識しているかは言及を避けたものの、日米間で情報を共有していることを強調しました。そのうえで、「アメリカ本土では、高い放射線が出ている環境の下でも活動できる450人規模の専門の部隊がすでに待機している」と述べ、今回の事故のような原子力災害にも対応できる専門部隊を、日本側から要請を受けた場合は、派遣する準備を整えていることを明らかにしました。