国民総力戦:出光興産タンカー鶴宏丸塩釜港入港!塩釜油槽所本格再開!数日でSSへ | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

国民総力戦:出光興産タンカー鶴宏丸塩釜港入港!塩釜油槽所本格再開!数日でSSへ

塩釜港に震災後初のタンカー
3月21日 15時15分 NHK
被災地で深刻な燃料不足が続くなか、震災で被害を受けた宮城県の塩釜港の復旧が進んで、タンカーが接岸できるようになり、21日、東北の太平洋側の港では、震災後初めて、燃料を積んだタンカーが入港しました。

塩釜港に入港したのは、石油元売り大手の「出光興産」が運航するタンカー「鶴宏丸」です。塩釜港は、大量のがれきなどで船が近づけない状態になっていましたが、撤去作業が進み、21日午前11時前に、震災後、初めて燃料を積んだタンカーが入港しました。タンカーに積まれた燃料は、ガソリンと軽油、それに灯油、あわせて2010キロリットルで、作業員がパイプを接続して油槽所のタンクに移す作業をしました。燃料は、早速、タンクローリーに移し替えられ、東北各地に向けて出荷されました。塩釜港には、22日も2隻のタンカーが入港する予定だということです。元売り各社が加盟する「石油連盟」のデューコム常任幹事は、現地で記者会見し、「太平洋側の燃料の供給拠点が復旧したことは非常に重要なことだ。燃料の生産能力は十分にあり、輸送能力も予想以上のペースで回復している」と話し、深刻な燃料不足の早期解消に努める考えを強調しました。


【東日本大地震】出光、宮城県の塩釜油槽所にタンカー入港
2011年3月21日(月) 13時45分 レスポンス自動車ニュース

出光興産は、17日に操業を再開した宮城県の塩釜油槽所で、海上輸送による石油製品の受け入れが可能になり、同油槽所に石油タンカーが入港し、荷揚げを開始したと発表した。

荷揚げしたのは、ガソリン1050キロリットル、灯油470キロリットル、軽油490キロリットル、の計2010キロリットル。ただし、エリア内の営業可能なサービスステーションすべてに供給が行き渡るには数日を要するとのこと

同社は、震災以降、東北地方全域の燃料供給は秋田および新潟油槽所から配送していたが、塩釜油槽所が本格再開となったことから宮城県や周辺地域への供給は同油槽所からの配送に切り替える

また、同油槽所を、主に宮城県や周辺地域における燃料油の供給拠点とし、石油元売各社が共同利用できる基地として運営する。

同社では、塩釜油槽所の本格的な再開により、石油タンクローリーでの配送効率を向上させ、石油製品の供給不足の回復に努めていくとしている。

《椿山和雄》


「誰かが運ばんと」被災地へ急げ 輸送トラックに同乗
2011年3月21日16時33分 朝日新聞

ガソリンスタンドは開店前から行列ができる。先頭の男性は「夜中の2時に来た」と話していた=20日朝、仙台市、冨名腰写す

トラックの走った経路
 モノが届かない。物流の現場で何が起きているのか。

 群馬県高崎市の「群馬小型運送」が被災地へ物資を運ぶと聞いて駆けつけた。川手和義専務(35)はガソリン不足を嘆いていた。「うちはギリギリ回っているが、トラックを出したくても出せない同業者がたくさんいますよ」

 19日午前9時過ぎ、4トントラックで出発。運転手の田中文雄さん(51)に「何を運ぶのですか」と尋ねると、「灯油缶らしい」。手元の伝票の品目欄には「灯油缶」とだけある。栃木県で積み込み、仙台へ向かうよう口頭で指示されたという。田中さんは震災直後の13日にも仙台に入った。「紙おむつやマスクを詰め込めるだけ詰め込んだ」

 緊急車両の許可証を示して東北自動車道に入った。許可を警察から得ることも「当初はとても厳しく制限された」(川手専務)という。

 午後1時前、栃木県那須塩原市の樹脂工場に着いた。灯油用ポリタンク400個が手際よく詰め込まれたが、灯油は入っていない。空っぽだ。

 つい先ほど降りてきた西那須野塩原ICに戻ると、なぜか封鎖されている。田中さんは「仕方ねえなあ」とため息交じりにハンドルを切り、一般道で次のICへ急いだ。

 通行規制のため東北へ向かう車はまばらだ。路面はところどころ波打ち、ひびが割れ、あちこちで応急工事が進む。時速80キロで走行し、段差を見つけるたびに減速した。対向車線は、東北から引き返す関西や九州ナンバーの消防車や救急車が目立つ。

 福島県に入ると、田中さんの表情が硬くなった。社内には東北道を通ることを心配する声もあったが、福島原発から50キロ以上離れており、政府が発表した屋内退避地域の外だ。最後は「被災地への輸送を急ごう」と利用を決めたという。「気にしても仕方ない。誰かが運ばんと」。田中さんは気を引き締めた。

 午後5時過ぎ、仙台市の出光東北支店に着いた。ポリタンク400個は倉庫に運び込まれた。高森健太郎支店長は「灯油を詰めて配ったり水置き用に使ってもらったりするため、ポリタンクをかき集めている」。大型車で灯油を運べない地域でも、ポリタンクを使えば少しずつでも小型車で配れる。市を通じて被災者にも寄付し始めている。

 20日朝、仙台市内のガソリンスタンドに向かうと、ポリタンクを手に灯油を求める長い列があった。「2、3日前に配られた」という被災者とも出会った。私と一緒に来たものかどうかは分からないけれど、同じ真っ赤なポリタンクだった。(冨名腰隆)