福島第一原発の深刻度「レベル5」に引き上げ | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

福島第一原発の深刻度「レベル5」に引き上げ

福島第一原発の深刻度「レベル5」に引き上げ

2011年3月18日(金)18時1分配信 読売新聞 

 経済産業省原子力安全・保安院は18日午後6時ごろに記者会見し、東京電力福島第一原子力発電所を巡る事故について、国際原子力事象評価尺度(INES)の暫定値を従来のレベル4からレベル5に引き上げ、18日夕に国際原子力機関(IAEA)に伝えたことを明らかにした。

 引き上げの理由として「炉心燃料の3%以上の重大な損傷に該当し、所外に放射線物質が放出されている」ことを挙げた。


米“放射能パニック”隠蔽政府にヒラリー激怒「信用できない」

2011年3月18日(金)17時0分配信 夕刊フジ 

 東京電力福島第1原発の事故を受け、米国内で「反日感情」が高まりつつある。東日本大震災直後は同情も多かったが、菅直人政権の原発危機への対応のひどさに、ヒラリー国務長官までが「日本は信用できない」と激怒。米メディアが「今週末にも、太平洋を超えて放射性物質が到達する」と報じたこともあり、西海岸はパニック状態になりつつある。

 「日本の指導者の欠陥が危機感を深める」

 ニューヨーク・タイムズ紙は16日、こんな強烈な見出しで、菅首相が臨機応変の対応力や官僚機構と円滑な協力関係に欠けるため、国家的危機への対処を大幅に弱くしている、と指摘した。

 今週に入り、米政府やメディアは総じて日本に厳しい。悲惨な大震災への同情はどこかに吹き飛んでしまった。

 米国在住のジャーナリストは「ホワイトハウスや議会で連日、日本の原発危機に関する会議や公聴会が開かれているが、『日本政府や東電は情報を隠蔽している』『混乱して無政府状態』といった反応ばかり。かなり緊迫している。これを放置すると、反日感情がさらに高まる」と警告する。

 事故発生直後、米政府は原子炉冷却に関する技術的支援を申し入れた。ところが、原子炉の廃炉を前提とした提案だったため、日本政府は「時期尚早だ」と受け入れなかったという。

 その後も、米政府は外交ルートを通じて、「第1原発は大丈夫なのか?」「本当のことを教えてくれ」と打診したが、日本外務省は首相官邸の指示もあり、「適時適切に対応している」とお役所答弁。ところが、第1原発の危機は日に日に深刻化し、水素爆発や放射性物質漏れが発覚した。

 このためか、ヒラリー国務長官は「日本の情報が混乱していて信用できない」「米国独自の調査で判断する」とテレビのインタビューで強い不快感を強調。在日米大使館は第1原発の半径80キロ以内に住む米国民に避難勧告し、東京の米大使館などに勤務する職員の家族約600人に、自主的な国外退避や日本国内の安全な地域への避難を認めると発表した。

 米メディアも17日朝から「金曜日にも太平洋を超えて米国に放射性物質が到達するから危険」と派手に報じ、欧州やアジアのメディアも「天災が人災に発展」「事実を隠蔽した」などと報道。

 米西海岸はパニック状態で、抗放射能薬が飛ぶように売れて、品不足状態だという。

 現在、ワシントンに滞在している国際関係学研究所の天川由記子所長は「米政府は菅政権に対し『大量の放射能漏れを隠している』との懸念を持っている。菅政権の対応の遅さと甘さは、米国民に『日本人は放射能漏れを起こした厄介者』と思わせかねない」と語る。

 菅政権は、日本を世界の孤児にする気なのか。



福島第1原発、3・4号機の電源復旧は20日めど=東京電力

2011年3月18日(金)15時16分配信 ロイター 
 [東京 18日 ロイター] 東京電力<9501.T>は18日午後、福島第1原子力発電所3、4号機への電源復旧は20日をめどにしていることを明らかにした。電源復旧後はまず、使用済み核燃料を一時貯蔵しているプールの冷却を行う方針。

 同社は、福島第1原発の冷却装置を動かすための電源復旧作業を進めており、18日朝までに発電所内の事務本館別館前に仮設の配電盤を設置した。同配電盤から原子炉1号機の建屋に隣接する1号機タービン建屋を通して2号機タービン建屋内の変圧器にケーブルをつなげる作業を実施している。

 午後には、敷地内にある別の予備変圧器から事務本館別館の仮設配電盤まで約1.5キロのケーブル敷設作業を行う。前日開始した原子炉への放水作業をきょうも行うため、放水作業との調整も必要で、いつ頃ケーブル敷設を終えられるかは不明としている。

 18日午前に行った会見で東電担当者は、ケーブル敷設などが終了した時点で受電が可能になるが、実際、電源を使ってポンプなど冷却装置を動かす作業は「明日になるかもしれない」と語った。 

 また、同社は午後の会見で、使用済み燃料共用プールにおける使用済み燃料の保管状況について、水位が確保されていることを確認したと発表した。東電によると、使用済み燃料は、各号機の使用済み燃料プールで一時貯蔵、管理した後、発電所内の独立した建屋に設置されている各号機共用のプールへ移送して貯蔵、管理している。

 同社によると、使用済み燃料の1時間当たりの発熱量は1号機が6万キロカロリー、2号機が40万キロカロリー、3号機が20万キロカロリー、4号機が200万キロカロリー、5号機が70万キロカロリー、6号機が60万キロカロリー、使用済み燃料共用プールは100万キロカロリーで、4号機が最大。これは貯蔵している燃料の数が合計1331体と多いほか、昨年11月末まで使用されたものが入っているためとした。

 「コンクリートで固める方法は考えていないか」との質問に対し、東電担当者は「(可能性が)全くないわけではないが、今は冷やせるものとして対応している」と語った。 

 一方、福島第2原発については、12日から、原子炉格納容器内の圧力を降下させる措置(放射性物質を含む空気の一部外部への放出)の準備をしていたが、17日に全号機の措置準備を解除した。「第2(原発)は放出なしに冷却に持って行けた。温度は100度以下に保たれている」という。

(ロイターニュース 大林優香;編集 内田慎一)