国民総力戦:県対策本部から孤立した避難所への物資輸送 | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

国民総力戦:県対策本部から孤立した避難所への物資輸送

通信事情と交通事情の制約から避難所のひっ迫度は、県の対策本部は全部把握できていないでしょう、把握できたとしても輸送手段がない。

県の対策本部と孤立した避難所をどう結ぶのか。ここが国民総力戦の要です。
そこにボトルネックがあるのではないか?

だからこそ自衛隊が物資についての情報と流通を一元化したのだとイメージしているのですが。31万人の被災者、崩壊した末端行政を前提に、自衛隊が非常時の体制をつくらなければ。テレビ映像が伝える末端に届いていない悲鳴、各地から続々と県対策本部に送りだされるシーン・・・、ボトルネックの解消を!


東日本大震災:自衛隊の運搬作業本格化 自治体、苦悩抱え
2011年3月17日 21時52分 毎日新聞

 「救援物資が不足しているわけではなく、避難所に届ける態勢が整っていない地域があるため、なかなか被災者の手に渡らない」。宮城県災害対策本部の担当者は苦悩している現状を説明する。

 県内の被災地への物資の供給拠点である同県石巻市の公園などには、水や食料、薬などが全国各地から次々と集まっている。だが、津波被害が大きい自治体を中心に、人手や燃料が足りず、避難所に思うように配送できていないのが現状だ。

 県の担当者は「自治体によっては職員も被災し、マンパワーが確保できていない。被災範囲が広いほか、がれきや泥で車両が入れない場所もあり、輸送に時間がかかっている」と嘆いた。

 こうした事態を受け防衛省は16日、救援物資輸送の手順を決め、物資の収集、運搬作業を本格化させた。全国の自治体や企業など提供希望者は、種類や数量を都道府県に連絡。都道府県と自衛隊が調整し、提供者に救援物資を受け入れる駐屯地や基地を連絡し、提供者は指定の日時に運び込む。救援物資は自衛隊の輸送機で空輸し、車両やヘリで避難所などに運ぶ。

 被災直後は救援物資を集積する場所や方法が決まっておらず、輸送が滞るケースが見られた。

 自衛隊が物資収集・運搬を一元化するのは、道路事情が劣悪な被災地でも自衛隊であれば迅速に大量の輸送が可能なためだ。

 仙台市の担当者は「燃料が足りないため市では運べず、自衛隊にお願いした」と話す。ただ、行方不明者の捜索や孤立した被災者の救助を続ける自衛隊の輸送能力にも限度がある。初めての取り組みのため、順調に物資が輸送されるようになるまでには1週間程度かかる見込みという。

 また、福島第1原発から半径30キロ圏内の避難住民からは、救援物資が届かないとの声が上がっている。救援物資を搬送する運転手が「被ばくするのでは」と思い込んで敬遠していると見られる。



広範囲で被災、判断難しく…緊急物資は「時間との勝負」
2011.3.17 19:47 産経新聞
 政府の緊急災害対策本部によると、被災地からの支援要請で特に多いのは食料や飲料水という命をつなぐために欠かせない物資だ。さらに、車両を動かし、家屋を暖める暖房に必要な燃料類についても、窮乏を訴える声が強まっている。

 政府は過去、被災した自治体からの要請を受けて、物資を送るケースが多かった。ただ、「前例のない災害で自治体は大打撃を受けている。むやみな連絡・調整は時間の無駄や負担になりかねない」(同本部)と判断。必要性が高そうな物資を“見切り発車”で被災地に届けてきた。

 17日までに、被災地の各拠点には、パンやおにぎりをはじめ計約176万個の食料品などが到着した。ただ、同本部は「広範囲での大災害。連絡が困難で、各地の逼迫度の判断も容易ではない」。物資の必要な被災地は広範囲に及び、「どのように行き渡らせるか。時間との勝負」と緊張感をあらわにしている。

 被災地で営業再開を目指す小売店でも、物流網への打撃に燃料不足が相まって輸送は途絶し、物資不足にあえぐ。

 「燃料不足が深刻。商品の配送ルートそのものが止まり、生産拠点への物流も滞っている」

 東北の被災地に約800店舗を展開するコンビニエンスストア大手「ローソン」の担当者は厳しい実情を語る。

 同社は、関西や北海道で製造した食料品などを支援物資として、空路や海路で被災地の対策本部に届けた。同時に、被災地の店舗への商品輸送も図るが、現地に「品物」を届けられない事態に直面している。

 被災地で営業可能なのはおよそ700店舗とみられるが、在庫がまったくなかったり、商品が届いても短時間で完売したりと、通常営業にはほど遠い。東北各地の製造工場では、操業能力が回復しつつあるが、原材料や操業に必要な燃料が不足。被災地での“自給自足”の立ち上げには至っていないという。

メーカーも供給の立て直しに苦しんでいる。ティッシュペーパーやオムツなどの紙製品を製造、販売する「王子ネピア」は「生産はフル稼働なのに商品が店頭に並ばない」と説明する。宮城や岩手、福島をはじめ被災地に品物を無償提供したが、輸送の停滞で、思うように行き届いていない。

 被災地の倉庫には、相当量の商品があるが、各支店とは十分な連絡が取れない状態。同社は「被災地に支援物資以外を運び込むのは困難。被災地以外でも発注が通常の3倍超だが、物流部門がごった返して運ぶ手段がない」と話した。



宮城県の災害対策本部への救援物資のお届けについて
2011年3月17日18時00分  ローソン
http://www.lawson.co.jp/company/news/034620/


ローソンは関西地方で製造したおにぎりと中部地方で製造したパンを、航空自衛隊輸送機にて福島空港まで輸送し、明日、宮城県災害対策本部にお届けいたします。

自衛隊輸送機による救援物資の輸送は初めてです。また、物資は全て無償で提供いたします。詳細は以下の通りとなっております。



お届け先 : 東松島市役所矢本学校給食センター
(住所:宮城県東松島市大曲字浦田1-1)
お届け物資合計 : おにぎり・40,000個、パン・11,000個



<第1便>

お届け先:宮城県災害対策本部(東松島市役所矢本学校給食センター)

ルート: おにぎり配送センター(兵庫県伊丹市)
→ 航空自衛隊小牧基地(6:00発予定)
→ 福島空港(7:00着予定)
→ トラックにて宮城県東松島市へ輸送(12:00着予定)
内容: おにぎり 20,000個
パン 11,000個

→パンは福島空港から宮城県災害対策本部へは2便に分けて輸送します

合計 31,000個



<第2便>

お届け先:宮城県災害対策本部(東松島市役所矢本学校給食センター)

ルート: おにぎり配送センター(京都府城陽市)
→ 航空自衛隊小牧基地(14:30発予定)
→ 福島空港(15:30着予定)
→ トラックにて宮城県東松島市へ輸送(20:00着予定)
内容: おにぎり 20,000個


<ご参考>

■これまでの救援物資お届けについて



<累計>

おにぎり
45,000個

パン
44,000個

水2Lペットボトル
5,760本

カップラーメン(箸込み)
40,000個

累計
134,760個



<お届け先>

3/13:宮城県対策本部(宮城県庁)

3/14:青森県対策本部(八戸市体育館)

3/14:茨城県災害対策本部(茨城県庁)

3/15:岩手県災害対策本部(岩手県庁)

3/15:福島県対策本部(福島市役所)

3/15:福島県災害対策本部(郡山市)