与謝野さんが高橋是清に関する本を推薦:なんで? | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

与謝野さんが高橋是清に関する本を推薦:なんで?

秘書です。
与謝野大臣が高橋是清に関する著書を薦めている??
井上準之助じゃないんですか?


■死神“ゼーゼー”与謝野ドクターストップ? 増税もストップだゼー
2011.02.04  ZAKZAK
 与謝野馨経済財政担当相(72)の体調が心配されている。与野党激突の国会審議で、「議員バッジを返せ!」などと猛批判を浴びているが、答弁が息切れ気味で「ゼーゼー」という呼吸音が目立つのだ。気になる咽頭がんの手術歴。菅直人政権は危険水域から抜け出せないが、古希を超えた増税請負人は大丈夫なのか?

 「国民は日本に不安を持っている。『経済、財政は大丈夫か?』と。将来不安が日本経済にも影響を与えている。制度の持続可能性を図り、世代間の公平性を図る。時間はそう残されていない」

 3日の衆院予算委員会、与謝野氏は社会保障改革について、こう語った。マイクを通じて息を吸い込む音が聞こえた。

 与謝野氏の体調については、かつて懇意にしていた自民党の小泉進次郎衆院議員も気にかけている。先月24日、衆院本会議で与謝野氏が演壇に立った後、こう語った。

 「見ていて複雑だった。途中から、お体大丈夫かなと。マイクに呼吸音が入るんですよね」

 与謝野氏は2006年10月、国立がんセンター中央病院で13時間にわたる下咽頭がんの切除・再建手術を受けた。その後、辛いリハビリを経て政界復帰を果たした。周囲には「体調は万全」と豪語しているが、長時間、マスク姿で閣僚席に座る様子はどこか痛々しい。

 最近、与謝野氏は、昭和恐慌時に積極財政でデフレ退治を行った高橋是清に関する著書を周囲に薦めているという。高橋は2・26事件で暗殺されたが、どこか自身と重ね合わせているのか。

 国際関係論や安全保障が専門で、米政府内に知己が多い国際関係学研究所の天川由記子所長は「米国でも閣僚や政府高官は激務で『体が持たない』と退任していく人は多い。これは、いくら政策に自信があっても、元気でなければ、実現性・実効性が疑わしくなるから。国会中継で与謝野氏を見ていると、顔色は悪そうで、覇気がない。あれで国民に負担を強いる増税を説得できるのでしょうか」と語っている。

→与謝野大臣は命がけで、デフレ下の大増税をするのでしょう。この過ちのモデルは、大恐慌下の金解禁を行った浜口雄幸内閣の井上準之助のはず。そして高橋是清はそのアンチテーゼ。なぜその高橋是清を周囲に推薦するのか?

→デフレ下の大増税は戦前の金解禁と同様に失敗することを実は与謝野大臣は知っていて、「周囲」の人がデフレ下の大増税が失敗したあとの、次の政権で生き残ることができるように、いまから高橋是清の勉強をさせているのか?

→たしかに、通常の政権交代では、与謝野さんのブレーンをやっている有能な幕僚たちは、次の政権でも生き残ることができるでしょう。しかし、デフレ下の大増税にコミットメントした人は、デフレ下の大増税による国民生活と国民経済への取り返しのつかない甚大な被害のBC級戦犯(共同謀議をしていればA級戦犯)になります。デフレ化の大増税を推進した多くの御高齢の方が一線を退いているであろう中、誰かが罪を負わなければなりません。幕僚のみなさんが、そのとき、私は高橋是清を尊敬していますと告白しても罪を免れることはできません。与謝野さんと運命を共にする決意をして、職を賭して、デフレ下の大増税にコミットしてください。(きっと、デフレ増税派が安定高給の再就職あっせんをしてくれることでしょう)

→それとも、理解していないのか?あるいは判断力に?(下記記事参照)



■与謝野馨と高橋是清
2010年01月03日(日) ドクターZ

たちあがれ日本の与謝野馨共同代表が12月10日、民主党の岡田克也幹事長と都内で約40分間会談したという。それだけなら、政権末期には妖怪が現れて妙なことをするという、まあ、よくある話だ。

 今回もおそらく、民主党と自民党との「増税大連立」を持ちかけたのだろう。与謝野氏は増税論者であり、同じく増税大連立をもくろむ読売新聞の最高実力者・渡辺恒雄氏や財務省の別働隊として動いているのだ。

 ところが、2人の会談を報じる記事(11日付朝日新聞朝刊)には、与謝野氏が岡田氏に高橋是清の評伝(『高橋是清---日本のケインズ その生涯と思想』)を手渡したと書いてある。しかも与謝野氏は、「人物研究として秀逸」とまで語っているとか。

 これは面白い。与謝野氏はきっと是清をよく知らず、本の内容も正しく理解していないのだろう。是清の経済政策は、与謝野氏が指向してきた財政至上主義、増税指向とはまったく異なるものだからだ

 是清の人生は波瀾万丈だ。決して裕福な出身ではなかったが、英語を学び、幕末にアメリカへ留学。ところが、ホームステイ先で騙されて奴隷同然の召し使いにされた。それを逃れて帰国し、英語教員などを経験した後、官僚になり現在の特許庁の初代長官になり特許制度の基礎を作った。

 その後、ペルーでの銀鉱事業失敗などを経て日銀に入行し、日露戦争の際には日銀副総裁として戦費調達のために外債調達で活躍。日銀総裁を経て政界入りしてからは'34年までの間に大蔵大臣を6度も務めた。その間、'21年には第20代の総理大臣にも就任している。

 犬飼毅内閣で4度目の蔵相を務めた'31年には、金解禁停止(金本位制からの離脱)、公債日銀引き受けによる財政出動などによって日本経済をデフレから脱出させた。世界恐慌のまっただ中で、他国に較べても極めて素早くデフレから脱出させた手腕はいまでも世界的に高く評価されている

 是清の政策は、ケインズ的な財政政策を先駆けていたと言われる。日本では、ケインズというとすぐに積極財政を思い浮かべるが、是清のすごかったのは、財政政策への着眼とともに金融政策を縦横に活用したリフレ政策を実施した点だ。公債を日銀が引き受ければ通貨量が増加し、デフレからの脱却に効果的だということも理解していた

 しかも、市場経済をよくわかっていて、財政を中心とする財政至上主義とは一線を画していた。それは、当時のスローガン「富国強兵」の代わりに、是清は「富国裕民」という言葉を使っていたことからもわかる。是清のリフレ政策は、前任の大蔵大臣だった井上準之助が行った、デフレを助長する緊縮財政、金融引き締めとは好対照だったのだ

 翻って与謝野氏が主張してきた経済政策は、財務省と日銀から教えられたものであり、準之助の緊縮財政、金融引き締めと同じ思想である。なのに、真逆の経済思想である是清の本を、岡田幹事長に贈呈したのは、どういう意図なのか

 二つ考えられる。一つは、これまで主張してきた経済運営を反省するから、是清流のリフレ政策で難局を乗り切ろうという提案との見方。もう一つは、本の内容を自分に都合良く解釈した上で、政界再編の時には「政策通」の自分を財務大臣にしてくれとのメッセージだとする解釈。

 おそらくは後者だろう。永田町の妖怪は、どんな状況でも自己顕示欲は衰えない。そんな妖怪に擦り寄られる民主党も、いと哀れ。


→今日の柿沢未途議員の質問、スウェーデンは名目5%成長だが、与謝野大臣の説によれば「悪魔の経済」なのか、といった極めて理にかなった問いに対して、「政治はインフレに頼ってはいけない」と呪文のように繰り返すだけ。意図的にかわしているのか?それとも・・・?

→デフレ下の大増税という、やらないでも大惨劇という結果が見えている実験をやるというのは、確かに、正常な判断力の持ち主ならできないはず・・・

→そして、民主党はどうしちゃったんでしょう?命がけでデフレ下の大増税をやる与謝野大臣を、命がけで止める政治家はいないのでしょうか?デフレ下の大増税の共同正犯の罪を負う覚悟ができているのでしょうか?

→それとも、政策に失敗しても、海外のバブル崩壊とか国債暴落が原因で自分たちは悪くない、といえば国民は理解してくれると思っているのでしょうか。