与謝野―柳沢ライン:対抗軸は名目4%成長路線 | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

与謝野―柳沢ライン:対抗軸は名目4%成長路線

秘書です。
霞が関増税派と社民増税派の合体ですか?
2005年10月の与謝野―柳沢ラインとりまとめの方針を、民主党が推進するということで。
増税派大集結!



■【与謝野改革の虚実】(中)周到「器」作り 消えた民主案
産経新聞 2月3日(木)7時56分配信

 「税と社会保障の一体改革は、民主党案をそのままスライドすることではなく幅広く検討していきたい」

 2日の衆院予算委員会。首相の菅直人は、公明党政調会長の石井啓一に民主党の年金改革案を「いくら財源がいるかわからない。いい加減だ」と執拗(しつよう)に批判され、こう答えた。

 国民年金や厚生年金などを一元化させ、保険方式にあたる所得比例年金と全額税方式の最低保障年金(月額7万円)に再編する民主党案は、先の衆院選マニフェスト(政権公約)の目玉政策だ。ところが菅は「数字の面でまだ確定した案になっていない」とあっさり認め、一元化も「難しさは認識している」と告白。この瞬間、民主党案は一体改革論議の舞台から消えた。

 「石井さん、いいねえ」

 身を乗り出すように議論を聞き入っていた経済財政担当相・与謝野馨は、予算委が休憩に入ると、ニヤリとしてつぶやいた。自らが信じる改革を進めるには、民主党マニフェストが邪魔だと感じていたからだ。

 ◆諮問会議“復活”

 一体改革にあたり、与謝野は舞台装置を重視した。

 政府・与党案を最終決定するのは政府・与党社会保障改革検討本部(本部長・菅)だが、下部組織として「社会保障改革に関する集中検討会議」を新設した。

 こちらの議長も菅が務め、事実上の決定機関となる。政権と民間の有力者で構成され、議論を通じて各界の「お墨付き」を得る形態は与謝野の「おはこ」。自公政権の経済財政諮問会議の復活ともいえる。

 タイムスケジュールも入念に詰めた。検討会議は5日に初会合を開き、3月までヒアリングを実施(第1フェーズ)。4月に社会保障制度改革案を策定(第2フェーズ)する。5月からは消費税率引き上げを視野に入れた財源論議に入り、6月に一体改革案を取りまとめる(第3フェーズ)。

 検討会議には「民主党色」払拭という狙いもあった。菅政権は本来、民主党案をベースに政府案を作るべきだが、それでは議論はまとまらない。場合によっては、財政規律を無視し、バラマキ政策で人気を取ろうとする勢力に議論そのものを潰されかねない。そう思った与謝野は環境作りに細心の注意を払ってきた。

 与謝野の年金改革の腹案はあくまで社会保険方式。税と保険料で5割ずつ賄う基礎年金に、労使が保険料を折半する「報酬比例部分」を上乗せする現行方式の修正を理想とする。これに各界が出した「試案」をどう練り込むか。とても民主党案までウイングを広げる余裕はない。

 このため検討会議の民間メンバーの人選は、民主党側に漏れないよう秘書官だけと調整してきた。

 ◆限られた「道具」

 まず念頭にあったのが麻生太郎政権時の安心社会実現会議の主要メンバー。電通名誉相談役の成田豊は実現会議座長。東京大大学院教授の吉川洋は座長代理で、福田康夫政権の社会保障国民会議でも座長を務めた。北海道大大学院教授の宮本太郎も実現会議の報告書作成に関与している。

 そして元自民党衆院議員で元厚生労働相の柳沢伯夫。与謝野は平成17年の自民党政調会長当時、経済財政担当相(当時)の竹中平蔵ら「上げ潮」路線に対抗し、財政改革研究会(財革研)を発足させ、消費税率引き上げを不可避とする中間報告をまとめた。この際に政調会長代理であり、財革研座長として与謝野を補佐したのが柳沢だった。

 与謝野は中間報告を「柳沢ペーパー」と呼ぶほど柳沢の実務能力を高く評価しており、自民党とのパイプ役としても期待を寄せる。逆に言えば、無所属議員となった与謝野にとって検討会議は唯一のよりどころであり、参謀も柳沢しかいないことを意味する。

 ◆党内から嫉妬も

 検討会議の設置も会議の人選も菅は与謝野案を丸のみした。1月31日には与謝野を支える事務局が拡充され、秘書官も厚生労働、財務両省から1人ずつ派遣され、計5人に増強された。狙い通りの布陣を敷いた与謝野は新しい事務局を訪れ、こう鼓舞した。

 「いよいよ一体改革の実務が始まる。党のためとかではなく、国民のために仕事をするんだという意気込みで頑張ろう!」

 だが、民主党内には早くも与謝野への嫉妬や反発が渦巻いている。前首相の鳩山由紀夫は2日、都内で講演し、与謝野への敵愾心(てきがいしん)をむき出しにした。

 「私は政党を作ったことはあるが、移ったことはありません。与謝野氏は民主党をあしざまに批判した。私も必ずしも事実でない批判をされ、激したことがございます。政治家としてまったく理解できない」(敬称略)


→秘書官政治とは、官僚政治であり霞が関政治ですね。霞が関のための増税でしょうか?

→民主党が霞が関与党に変節していくプロセスは日本政治史上の謎として研究されていくかもしれませんね。明治時代の自由民権派の体制迎合と似た心理か、翼賛政治に迎合した昭和の社民右派と似た心理か、そもそも大きな政府で大衆から収奪して公務員の権益を守りたいということでは利害が一致していたということか。

→対抗基軸は名目4%成長路線しかありません。名目4%成長を達成してそれでも足りないところを増税するのか、デフレ下の増税が公務員以外の国民生活を破壊して外国のせいにして終わるのか。自民党は運動方針で名目4%成長を掲げています。

→デフレ下の増税を支持するみなさん。



(参考資料)


財政改革研究会報告
(中間とりまとめ)
平成17 年10 月25 日
自由民主党政務調査会
財政改革研究会
http://www.yosano.gr.jp/pdf/051025.pdf
↑与謝野―柳沢ラインでのとりまとめ


財政改革研究会最終報告
~活力ある「経済・財政一体改革」の設計図~
平成18年6月26日
自由民主党政務調査会
財政改革研究会
http://www.jimin.jp/jimin/seisaku/2006/seisaku-022.html
↑中川秀直政調会長時代のとりまとめ。骨太の方針2006のベースとなる。
「上げ潮」路線を確立したのは中川秀直政調会のこの報告書です。


財政改革研究会中間とりまとめ
平成19年11月21日
自由民主党
財政改革研究会
http://www.jimin.jp/jimin/seisaku/2007/seisaku-026.html