脱官僚政権をめざしたあのとき:2003年9月29日衆院の菅民主党代表の代表質問を思い出しましょう | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

脱官僚政権をめざしたあのとき:2003年9月29日衆院の菅民主党代表の代表質問を思い出しましょう

秘書です。
さて、いよいよ国会論戦がはじまります。
2003年9月29日、菅民主党代表―岡田民主党幹事長時代、菅さんは、民主党が政権とったら、脱官僚政権にすると小泉総理に対して宣言していました。



・・・それでは、なぜ、小泉総理にできないスピーディーな改革が、民主党が政権をとれば、私が政権をとれば実行できるのか、そのことを国民の皆さんに説明させていただきたい。ぜひとも、しっかりこのところをお聞きいただきたいと思います

→ぜひ、しっかりと思いだしましょう。

 その理由は、政権をつくる原理そのものが根本的に違うからです。端的に言えば、脱官僚政権を私たちはつくるからです。

→「脱官僚政権」をつくらなければスピーディな改革はできないと、知っていははずなのに。何を優先したんですか。権力の長期化ですか。権力に参画したら改革性を急激に失った自由民権運動のある一派とそっくりにみえます。権力への参画だけが目的だったのか?

 これまでの政権は、例えば、大臣は自分の役所の利益代表として発言することが役割だ、与党の政策決定の場も官僚と手を組んだ族議員が支配しているのが実態でありました。ですから、官僚が嫌がる政策はほとんど日の目を見ません。そして、官僚は戦前の職業軍人と同じく一人一人は優秀でありますけれども、組織としては方針が根本的に間違っています

→実に、菅さんは官僚組織の病理をよく理解しています。優秀な人材を病理組織から解放する戦い、その解放戦線からなぜ離脱したのか。

つまりは、国の利益や国民の利益よりも自分たちの役所の利益を優先する。この官僚政治を打ち壊さない限り日本の改革が進まないことは、ここにおられる皆さんは大なり小なり感じておられるわけです。
 その官僚政治の象徴が、閣議にかける案件を決める事務次官会議であり、さらには、総理のそばに仕える総理秘書官の五人のうち何と四人までもが役所からの出向者で占められているというこの現状です。

→いま、総理秘書官は何人が役所からの出向者でしょう?事務次官会議の廃止は実はそんなに重要なことではない(安倍総理が事務次官会議を無視したことがあります。この段階で廃止にはそれほど重要な意味はない)。総理スタッフのほうが重要です。ここを自前のスタッフでかためられず、「脱・脱官僚」してしまいましたね。

 官房副長官の事務が古川さんからかわりましたが、総理はだれを選ばれたのですか。結局、霞が関の不文律、旧内務省の事務次官経験者にするというその慣例を踏襲された。つまりは、官僚政治をそのまま認めてきたわけじゃないですか。

→民主党政権は誰を選ばれました?旧内務省の事務次官経験者という慣例を破りましたか?もはや、この人事の段階から「官僚政治への屈服」ははじまっていた。

 もし民主党が政権をとったときには、まず、事務次官会議は廃止します。そして、総理大臣の秘書官には、政治的な任用で選び、間違っても、お役所からのスパイを兼ねた出向を秘書官にすることはいたしません。そして、与党と内閣の意思決定を一本化するために、与党幹事長、民主党の場合は岡田幹事長ですけれども、内閣に入閣してもらって、閣議で党の方針も一本化して決める。さらには、総理大臣のそばには五人の総理大臣補佐官、さらには秘書官をしっかり固めて、内閣全体の指導ができる体制をつくります

→間違っちゃいましたね!「お役所からのスパイを兼ねた出向」者を、なぜ官邸はどんどん招き入れるのか。

 このようにすれば、選挙前に国民の皆さんに約束したマニフェスト、政権公約を、選挙後、政権をとったときに改めて議論する必要はありません。直ちに閣議で決定し、直ちに実行を始めることが可能になります。(拍手)

→そのようにしなかったから、マニフェスト見直し議論をするようになりましたね(広報宣伝ツールのような扱いの、決定プロセスの非民主性にも大きな問題があったと思いますが)。

再質問:

○菅直人君 国民の皆さんは、今の小泉総理の答弁を聞かれて、どんなふうに思われたでしょうか。持論の郵政民営化の場合は、手を振り、声を上げ、いろいろと脱線ぎみの発言もありましたけれども、それ以外の答弁は、目を下に伏せて、私が必ずしも質問した項目にないところまでちゃんと読み上げられました。これがまさに官僚主導政治の実態である、このことを国民の皆さんにぜひ御理解いただきたいと思います。(拍手)

・・・

総理に対して、もう一度、メモに目を向けないで国民に対してしっかりとこれらの問題についてお答えいただくように申し上げて、私の再質問を終わります。(拍手)


→人のことを批判すると、ブーメランのように自分に返ってきます。そんな政治にみなさん辟易とされている。総理!破れかぶれで玉砕覚悟でいくなら、2003年9月29日の代表質問にいったとうりになさってはいかがですか?