日中GDP逆転:国際政治には影響ありますね。事実、「青船襲来」もありました。 | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

日中GDP逆転:国際政治には影響ありますね。事実、「青船襲来」もありました。

秘書です。

「成長なんていらない」といってきた反成長派のみなさん、このまま0成長国家日本が続いたら、10年後に日本経済は中国の何分の1になるでしょう?20年後には中国の何分の1になるでしょう?

経済学では一人当たりGDPが大事でしょう(みなさん、いま、日本は世界で何位ですか。アジアで何位ですか、過去の幻想は捨てましょう)

しかし、国際政治ではGDPです。

20年後に生きている日本国民のための財政政策・金融政策を語りましょう。


■中国、GDP世界2位へ 前年比10.3%増で日本抜く
2011年1月20日11時13分 朝日新聞
 【北京=吉岡桂子】中国国家統計局は20日、2010年の国内総生産(GDP)が、物価上昇分を除いた実質で前年と比べて10.3%増えた、と発表した。前年の9.2%を上回り、3年ぶりに2けた成長を回復した。10年の名目GDPは39兆7983億元(約5兆8812億ドル)で、日本を抜き、米国に次いで世界2位になることが確実になった。日本は1968年に西ドイツ(当時)を追い抜いて手にした「世界2位の経済大国」の看板を下ろすことになる

 日本の10年10~12月のGDPは2月14日まで出ないが、10年1~9月段階で、日本と中国は3兆9千億ドル台で横一線に並んでいた。20日発表された中国の10~12月が前年同期比9.8%増と高かったことで、日中逆転となる。国際通貨基金(IMF)の予測を基にした内閣府の試算では、日本の10年は5兆4023億ドルとなる。

 世界銀行によると、中国の11年の実質成長率は8.7%に減速するものの、世界平均(3.3%)を大きく上回る成長が予測されている。

 IMFは、15年には中国の名目GDPが日本の1.5倍、米国の半分を超えると予測している。英国の銀行などは、20年には米国も抜いて世界首位となる、と予測している。

 ただ、人口で割った1人当たりのGDPをみると、中国は日本の約10分の1で、順位は世界100位以下になる。貧富の格差や資源の浪費、公害など成長のひずみも目立つ。

 中国政府は、いずれも成長の継続を妨げるばかりか、社会不安につながりかねないとして、11年からの5カ年計画では、経済成長と同じペースで家計の増収をはかるとの目標を盛り込むほか、省エネや環境保護への対応も急ぐ方針だ。

10年で4倍という急速な「大国化」も、波紋を呼んでいる。軍事力の増強、地球温暖化ガスの排出問題やレアアース(希土類)の輸出問題での対応には、日本を含む国際社会から反発も出る。

 輸出競争力を維持するため人民元の対ドル相場を安く据えおいたままにする通貨政策や、石油や穀物を獲得するための買収攻勢は、新興国との間でも摩擦を生み始めている。

 中国の名目GDPは20年前、日本の1割強だった。90年代以降、トウ小平(トウは登におおざと)氏が外資を呼び込み、民間企業の設立を認めるなど市場経済をとり入れる「改革開放政策」を本格化させ、成長を軌道に乗せた。

 01年には世界貿易機関(WTO)に加盟し、日系を含む外資系企業を引きつけ、輸出力をつけて成長を加速。07年にドイツを抜き、世界3位となっていた。

 08年の金融危機後も、景気回復が遅れる先進国を尻目にいち早く高成長に戻し、途上国への援助だけでなく、経済不安で信用が揺らぐ欧州の一部の国の国債へ投資するなど、国際政治の舞台でも存在感を強めている。

→2005年に経済財政諮問会議が出した「日本21世紀ビジョン」の試算でも、2010年代半ばには中国経済に抜かれるということでした。

当時、ほとんどの人はそのことを聞いても、別に何とも感じなかった。

中川秀直は、日中逆転の時期を少しでも先送りにしよう、それまでに国際政治の枠組みを整備しよう、その間に中国も民主化していくかもしれない、それが上げ潮政策でした。

それを「増税したくないからだ」とか「成長はつかれた」とか「悪魔の手法」とか、ただのレッテル貼りの集中砲火をあびて、ついに日本21世紀ビジョンよりも早く抜かれましたね。


反成長派のみなさんの望む社会がやってきましたね。

→そして、象徴的な出来事としての、尖閣沖の青船漁船の衝突。

「青船襲来」は、アジアナンバー1の大国に中国が復活することを告げる出来事ですね。
「黒船襲来」にはじまる、日本がアジアナンバー1の国でいた近代が終わろうとしています。


青船襲来は必然だったのではないでしょうか?反成長派のみなさんもその程度のことは覚悟していたことでしょう。それなのに、なんで反成長派の民主党政権はあんなにあわてふためいたのでしょう。まだ、中国が80年代と同じだと思っていたのでしょうか。80年代で勉強をやめてしまいましたか?

→そして、アジアナンバー1の国の頃のインフレ時代、地価がぐんぐんあがっていた時代の慣習のまま、「成長はいらない」「増税だ」「利上げだ」という政策を翼賛体制でやっていくんですね。

→中国経済がこのままいくわけない、という声が聞こえてきそうです。では、このままいったらどうします?中国経済がこのままいくわけないと、1989年天安門事件以後何度聞いたことでしょう。