子ども手当に対する不自然なぶれ:5日前の批判精神は何処へ?発した言葉には責任を | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

子ども手当に対する不自然なぶれ:5日前の批判精神は何処へ?発した言葉には責任を

秘書です。
5日前の批判精神を失ったのは
不自然です。



■与謝野経財相、子ども手当について「不自然さはあまり感じない」と一定の理解示す
01/19 21:03)FNN
与謝野経済財政担当相は、フジテレビなどとのインタビューに応じ、これまで批判していた子ども手当について、「不自然さはあまり感じない」として一定の理解を示した。
与謝野経済財政担当相は「(子ども手当について)われわれの時代にやっていた児童手当が拡充されたものというふうに理解しておりますから、今は不自然さというのはあまり感じていません」と述べた。
与謝野経済財政担当相は、子ども手当について、これまで「ばらまきだ」と批判する姿勢を取ってきたが、今回のインタビューでは一定の理解を示した。
そのうえで、今後の少子化対策としては、現金の給付よりも、保育所の充実や女性が働きやすい環境の整備などを重視すべきとの考えを明らかにした。
また与謝野経済財政担当相は、消費税率を引き上げる場合、段階的に実施するという考え方について、国民の理解を得るという観点から不自然ではないとする認識を示した。


→発言自体が、不自然です。5日前になんといっていたのか?

■与謝野経済財政相「子ども手当」改めて批判
(2011年1月17日12時17分 読売新聞)

経済財政相に就任、記者会見した与謝野氏 与謝野経済財政相は14日夜、初閣議後の記者会見で年金制度のあり方について「(自らが閣僚だった自民党の)麻生内閣で『安心社会実現会議』を作った。その報告書の基調は民主党政権でも受け継がれており、社会保険方式が前提と理解している」と述べた。

 超党派で改革を進める余地があるとの立場を強調したものとみられる。

 また、「いろいろよい案があるが、制度移行が35年も40年もかかることが現実性があるのかという問題がある。すべての案を含め、総合的に検証する必要がある」とも強調、民主党案の修正も含め、検討を進めるべきだとの考えを示した。

 民主党案は厚生、国民などの年金を一元化し、現役時代の所得に応じた保険料で年金額を決める所得比例年金とすることなどを柱としている。

 一方、与謝野氏は「バラマキだ」と批判してきた子ども手当について「政策効果に対する確信が、導入当初は十分説明されていなかった」と指摘。「批判精神は失っていない」とも強調し、見直しも含め、問題点を検討していく考えをにじませた。


→新党は何だったのでしょう。



■なぜいま新党ですか
朝日新聞:2010年4月7日 掲載
政策通で知られ、官房長官や財務相を歴任した与謝野馨さんが自民党を離党、無所属の平沼赳夫元経済産業相らと10日、新党を立ち上げる。民主党打倒を掲げるが、「旗印」はあいまいで清新さもいま一つ。成算はあるのか。知性派らしからぬ大胆な行動に込めた思いは。(聞き手・吉田貴文)

増税ありの財政再建 自民も民主も「逃げ」

思いもかけない新党結成。なぜ、今だったのですか。

与謝野 : 人びとの生活、経済状況、世界における日本の地位、社会秩序。政治にかかわるあらゆるものが今、質的に低下しています。なのに民主党はいいことずくめの話をするばかりで、きちんと対応しようとしない。石原慎太郎(東京都知事)さんと会ったとき、「このままで日本をほっとけない。こんな政治をやっていたら、日本がどんどん落っこちていく感じがする」と言っておられたが、私も同感です。

日本の社会は数学でいう複雑系になっています。非常に難しい方程式なので、民主党の掲げる『政治主導』とか『コンクリートから人へ』というようなスローガンでは解けない。利害や立場が様々に対立し、深刻な財政問題を抱える複雑な社会で、単純に割り切って物事が解決できると思っている民主党は、幼いとしかいえません。

このまま放っておいて夏の参院選で民主党が勝ったらどうなるか。衆議院にくわえて参議院でも与党が過半数を得たら、民主党のやりたい放題になる。参議院で野党が過半数をもち、批判勢力として機能しなければ、健全な民主主義にならないと考えたのです

参院選で民主党を勝たせないための新党というわけですね。

与謝野 : 政権発足から半年、鳩山由紀夫内閣の支持率は下がり、不支持率が50%を超えました。民主党の支持率も落ちています。では、自民党の支持率は上がったかというと、そうではない。参院選に向けポイントが二つありました。「自民党だけで民主党に対抗できるか」と、「自民党も嫌だけど民主党も嫌だという民意をどうやって吸収するか」です。考えた末、もうひとつの政治集団をつくるという結論になりました。

自民党だけではダメなわけは。

与謝野 : 3日に谷垣禎一・自民党総裁に離党届を出した際、次のようなことを申し上げました。世界的にみれば保守系の政党が政権を失うのは議会制民主主義の国では不思議ではない。例えば、カナダ、ニュージーランド、イギリスはいずれも1990年代に保守政党が政権を失っている。だが、彼らはその後、血のにじむような努力をした。第一に非常に若い、あっというような人を党首に選んだ。第二に野党に徹して非常に厳しく政府・与党を監視した。第三に新しいパラダイム、国の位置づけを見いだす努力をした。カナダ、ニュージーランドは政権に復帰。イギリスも5月の総選挙で労働党が負け、保守党が政権に返り咲くだろうといわれています。

その点、自民党は。

与謝野 : いま挙げた三つの努力がいずれも足りない。ダイナミックに党首を若返らせず、無難なリーダーを選んだ。国会での追及が手ぬるい。新しいパラダイムを追求する姿勢も弱い。

自民党が昨年の総選挙で惨敗した背景には、飽きられていた、新しい時代のニーズに応えきれていなかった、国民の目から見て政治のレベルが低すぎた、の三つがありました。私は選挙が終わってすぐ、盟友の園田博之(前自民党幹事長代理)さんに「自民党の看板じゃ、もう戦えないぞ」と言ったのです。だが、園田さんは「慌てるな。じっくりと状況の変化をみないといけない」と。

たしかに各国の保守政党も10年前後の年月をかけて政権に復帰している。三つの努力をきちんとすれば、国民の期待に応える政党に再生すると思い、半年間、じっと自民党の動きを見ました。でも、結局は「民主党のだらしのない政権を続けさせるわけにはいかない。でも、自民党にも野党としての自覚、責任がない」と痛感するに至った。このままだと日本の政治、国柄はどんどん悪くなる。新党に踏み切ったのはそんな危機感からです。

ただ、新党の政治的な立場は分かりにくい。

与謝野 : 自民党も民主党も、これまで肝心なことをやらず、「逃げの政治」に終始してきた。逃げの政治はやらないというのが、われわれの立ち位置です。

肝心なこととは。

与謝野 : 苦しくなった国の台所への対応です。財政がパンクしそうなとき、対処法は三つある。ひとつは歳出削減。二つ目は経済成長。三つ目は国民による負担。逃げの政治はまず、歳出削減をやろうという。要は時間稼ぎです。それからできるはずもない経済成長を語る。増税は一番最後で「いずれは」になる。本来、三つは同時にできるのにそうしなかった。

年金や医療は国民にとって欠かせない。だが、持続するには財源が必要。そのために税制改正をやらないといけない。そのなかに消費税も含まれます。消費税について「まず無駄を排除してから」というのも逃げの政治。同時並行でできるのです。

選挙向け政治に限界 次世代への捨て石に
なぜ、逃げるのでしょうか。

与謝野 : 選挙のための政治だからです。選挙には人気投票的な要素があるから、酸っぱい話ばかりはできない。でも、甘い話をして、結果的に国民にウソをつくのは好ましくない。典型が米軍普天間飛行場の移設問題。選挙の最中、鳩山さんは見通しもないのに、「県外にもっていく」と演説した。そのときは票をとるための正しい選択だったかもしれないが、今になると厳しい事態に追い込まれている。選挙のための政治には限界がある。国民のための政治という考え方が大切です。

民主党の元凶もそこにあると。

与謝野 : 民主党は『政権交代』という言葉だけで政権を奪取しましたが、6カ月たって政策の軸がますます分からなくなった。選挙のための政策を追求したからです。それだけではありません。党内民主主義や政権の政治主導のあり方についても、疑念があります。

党内民主主義への疑念ですか。

与謝野 : 国会議員は国民のための政策を実現するため、国会に来ているわけです。ところが民主党の新人は政策に触らせてもらえない。「お前らは政策は関係ない。ただの一票だ」と言わんばかりです。これは民主主義に対する一大脅威です。

小沢一郎(民主党幹事長)さんの話になると声を潜める民主常議員もいます。

与謝野 : 大政翼賛会的になっている。物言えば唇寒し。民主党議員はそう思っているんじゃないですか。

政治主導の問題とは。

与謝野 : 大きな方向性を示し、それに責任を持つ。発した言葉には責任をとる。それこそが政治主導だと私は思っている鳩山政権の政務三役はそれができていない。

自民党や民主党から今後、議員が入党する可能性はありますか。

与謝野 : おそらく現職議員は参院選の結果をみたいと思っているのでしょう。1人の国会議員が誕生するにあたっては、非常に多くの人が応援するわけだから、自由に行動できる人は意外と少ない。だから私も園田さんもあえて誘ってはいないのです。後藤田正純(自民党衆院議員)さんは親しいのだけど、この件は一回も話していない。

ともあれ、ベテラン議員5人でのスタートとなりそうです。

与謝野 : 比例区の候補者をできるだけ早くそろえる。選挙区もどこが可能かを考えたい。1人区、2人区は難しいけど。

参院選後の展望は。

与謝野 : いずれにせよ民主党は衆議院で300議席以上をもっている。まずは良識ある批判勢力を参議院に構築するのが第一の目標です。

野党の立場で。

与謝野 : もちろん野党。打倒、民主党です

それは鳩山代表、小沢幹事長が代わっても同じですか。

与謝野 : われわれは鳩山さんや小沢さんが好き、嫌いではなく、民主党全体の政策とか政治手法とか官僚の使い方とかに対して疑問を感じています。民主党ほど政治の決定過程が不透明な政党は、民主主義国家では珍しいですよ

小沢さんをどうみていますか。

与謝野 : 小沢さんとは囲碁はするが、政治の話をしたことはない。裏でつながっているのではと言われるんだけど、それはありません。

碁には人柄が出るでしょう。

与謝野 : 出ます。碁をうっている限りではとてもいい人で、嫌な感じは受けません。あの人は肝心なところになると長考していますよ。

同じ野党として「みんなの党」とは連携できますか。

与謝野 : 「みんなの党」も逃げの政治です。ポピュリズム的で本当のことを言っていません。

新党でツートップになる平沼さんとは憲法観や国家観、郵政民営化への姿勢で隔たりがありますが。

与謝野 : 憲法観について、平沼さんは例えば天皇を『元首』にしろと言う。だけど、憲法をよく読むと、現行でも国事行為において事実上、元首と同じことをやっている。彼の言っていることは本質ではなく、条文の書き方の問題。大きな違いはありません。郵政民営化についても重要なのは民営か公営かではなく、全国で同じサービスが受けられるかどうかです

二人の頭の中は。

与謝野 : まったく異ならない。麻布高校の同級生ですから。

メンバーが70歳前後と高齢なのが気掛かりです。「シルバーシート」と言う人もいます。

与謝野 : たしかに結党メンバーに若い人はいません。しかし、候補者には将来を託するに足りる有為の人材をなるだけ発掘したいと思っています。私も園田さんもそんなに長い間、政治家をやっていくわけではない。いずれ政界を去るときに、いい政治を残したいと考えているだけです。平沼さんもおそらく捨て石になる覚悟でしょう。党はスタートするけれど、すぐ次の世代にバトンタッチです。

→発した言葉には責任を。


→「郵政民営化についても重要なのは民営か公営かではなく、全国で同じサービスが受けられるかどうかです」→2005年郵政解散のときの自民党政調会長ともあろう人が・・・!

■衆院選政策責任者に聞く

日本経済新聞 2005年8月23日

総選挙を戦う各党のマニフェスト(政権公約)が出そろった。政権に就いたら、どんな政策を実現させるかを列挙したものだが、あいまい点も多い。各党の政策責任者にポイントを聞いた。

「郵政」で自己犠牲も覚悟
  
参院判断変化も

‐‐郵政民営化法案の次期国会での成立を公約しました。

「特別国会の会期を長くしてもよい。形式問題ではなく、最も早い時期に成立させるのが小泉純一郎首相ら党の考え方だ。
法案は修正や付帯決議、政府の国会答弁などを一体として見てほしい。その全体を『否決された法案』と言っている」

‐‐マニフェストによって参院議員の行動を縛るのですか。

「衆院で可決、参院で否決、と判断が分かれた珍しい法案だ。率直に国民に問うのが正しいと判断した。

首相が郵政民営化を

一丁目一番地にして衆院選を戦う。国民の判断が下れば、参院も今までと違う判断が出てくる可能性がある」

‐‐民営化の意義はどこにありますか。

「改革への意志、思想、哲学が問われる。改革で党が自己犠牲を払う覚悟も問われている。自己犠牲とは今までの支持母体を失い、支持母体に支えられてきた国会議員も失う、ということだ」

‐‐公務員の総人件費削減は原案に示した数値目標を削除しました。

「数字を書くとバナナのたたき売りになる。大幅削減と明記したからには文字通り大幅削減を実現するつもりだ」

‐‐民主党は国家公務員の総人件費二割削減を打ち出しています。

「民主党は数字を出す以上は根拠を示さないといけない。試算も根拠もない数字では、国家公務員も家族を抱えて生活しており、無責任だ。むしろ自治労という労組か政治組織かの言うことを聞いて地方公務員の削減がないのは中途半端だ。圧力団体に屈している

‐‐国民年金の一元化に触れていません。

「一元化というと何か素晴らしいことが起こる錯覚に陥るが、一元化までの困難や生じる不公平を解決しないとできない。厚生・共済年金の一元化はやってもよい。我々は国民負担率が五〇%程度の社会にすると示しているが、民主党はスウェーデン型。国民負担率七五%という社会に我々を引っ張っていくのではないか。税金頼りで大増税になるのは確実だ

‐‐与野党の社会保障協議は選挙後も続けるのですか。

「社会保障制度改革の両院合同会議で、民主党は自分の案の点検に強い拒否反応を示していた。我々はマニフェストに書いた年金改革はやる」

財政9月に方向

‐‐歳出入の一体改革とはなんですか。

「最初に歳出削減と歳入増の全体像を描いた方が国民の理解を得やすい。選挙後は、予算編成前の九月に党として財政再建の方向を出す」

‐‐政府税調が示した「サラリーマン増税」への反対を掲げました。

「自民党税調が政府税調の言うことを聞いて決めたことはほとんどない。政府税調の一部がサラリーマンに打撃を与える話をしていることを我々は一笑に付する。所得の捕捉率の高い階層への課税強化を、多くの国民は受け入れない」

‐‐首相は来年九月に退任する意向だが、マニフェストは次の選挙まで党を縛るのですか。

「小泉総裁の下で作られたが、党の政権公約だ」



衆 - 予算委員会 - 平成21年05月07日

○与謝野国務大臣 子育て応援特別手当については、現下の不況下で全体の個人所得が減少しつつあることにかんがみ、幼児教育期の子供を抱える子育て世帯を緊急に支援するため、平成二十一年度限り、第一子まで拡大して実施することにしたものでございます。
 したがいまして、今回の措置は、現下の厳しい経済情勢を踏まえた単年度の特別措置であり、こうした経済情勢のもとでの子育て世帯への支援として一定の効果を期待しております。
 なお、例えば民主党の子ども手当のように、このような施策を恒久的に行うことについては、目的や効果、財源確保などの観点から十分な検討が必要であると考えており、また特に、仮に安定財源を確保せずに実施すれば、将来世代に負担を先送りすることになり、施策の持続可能性や効果の観点からも、かえって問題が大きいのではないかと考えております。

○与謝野国務大臣 まず、民主党の言っておられるような子ども手当ができたら、お金があったらそういうこともやったらいいと思うんですけれども、民主党の言うとおりやられますと、それだけで五兆円以上かかりますので。
 今回の子育て応援特別手当というのは、現下の大変な不況下で、個人の所得がそれぞれみんな減っている、特に子育て世帯は大変でしょうというので、年に三万六千円というのは決して大きい額とは言えませんけれども、何とか支援策になるだろうというので、予算に計上したわけでございます。


衆 - 財務金融委員会 - 平成22年03月02日

○与謝野委員 そのコンクリートから人へというのは全く、スローガンとしてはあったんですけれども、実際は、公共事業費一八%は削減しておりますけれども、これの削減額が一兆三千億でしかすぎない。子ども手当、子育て手当の増額一兆五千億、社会保障費増額二兆五千億、地方交付税九千億。これは実際は、コンクリートの方を節約したのは一兆三千億ですが、コンクリートから人というほど削減はしていないわけです。ですから、コンクリートから人へというような非常にあいまいなことが哲学と言えるかどうか。
 それでまず、菅大臣にお伺いしたいのは、普通は、我々予算を提出したときには、いろいろな経済の見通しとかあるいは財政の今後、そんな十年も二十年も先ではなくて、相当確かな見通しとそれに対する対応をきちんと国会に御報告した。これも野党からの厳しい要求があったんですが、今回はそういう将来展望が全く明らかにされていない。予算が終わって、五月、六月になったらつくるというのは、ことしの予算はそういう将来展望なしでつくった予算だ、こういうふうに考えていいわけですか。