永田町にあらわれた妖怪:民主党政権は自分自身の「墓掘り人」をつくりだす? | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

永田町にあらわれた妖怪:民主党政権は自分自身の「墓掘り人」をつくりだす?

秘書です。

(問)
「一つの妖怪が○○にあらわれている、――●●の妖怪が。」

上記は「共産党宣言」の序言の一節で原文では○○=ヨーロッパであり、●●=共産主義です。

では「一つの妖怪が永田町にあらわれている、-●●●●という妖怪が。」とした場合、●●●●は誰のことでしょう?



■首相、与謝野氏は「民主党と共通性高い」 民主党大会
産経新聞 1月13日(木)16時33分配信

 菅直人首相は13日、千葉市の幕張メッセで開かれた民主党大会後の記者会見で、たちあがれ日本を離党した与謝野馨衆院議員に関し、「財政健全化や社会保障の問題で民主党の考えと共通性の高い政治家と認識している」と述べた。

→どんな共通性?官僚内閣制?重税化?増税勢力?

→上記の(問)の回答は以下の通りです。

一つの妖怪が永田町ににあらわれている、――増税勢力という妖怪が。永田町・霞が関をはじめとするあらゆるエスタブリッシュメントが、この妖怪と神聖な同盟をむすんでいる。民主党も、●●も、●●も。
 およそ国民の生活第一を名乗る政党で、ムダ削減も公務員給与削減も政府の不用資産売却もしないでののしられなかったものがどこにあるか、およそ脱官僚を名乗った政党で、天下り全面解放を非難をされないものがどこにあるか?
 増税勢力は、すでに永田町の権力において、主流の権力としてみとめられている。増税勢力がその見解、その目的、その傾向を全世界のまえに公表して、隠れ増税勢力の妖怪談が6月には政府・与党の宣言として明文化される。この目的のために、明日の内閣改造以後、全ての増税勢力が菅政権にあつまって、増税宣言を起草する。


・・・

官僚国家の存在と支配とのためのもっとも根本的な条件は、政府への富の集積、官業の形成と増大である。官僚国家がいやおうなしにその担い手となっている重税化は、納税者の結合による彼らの改革的団結をつくりだす。だから、増税勢力の発展とともに、官僚国家が徴税する土台の納税者そのものが増税勢力の足もとからとりさられるのだ。官僚国家は、民主党政権は、なによりもまず自分自身の墓堀人をつくりだす。増税勢力の没落と納税者の勝利とは、ともに避けられない。


■インタビュー:民主の単独過半阻止=たちあがれ日本・与謝野氏
2010年 06月 24日 09:53 JST
[東京 24日 ロイター] たちあがれ日本の与謝野馨・共同代表は、ロイターのインタビューに応じ、参院選では「反民主・非自民」で民主党の単独過半数阻止のために戦い、政治の暴走にブレーキをかけなければならないと語った。
 菅直人首相(民主党代表)の突然の消費税論議にはあいまいな点が多いとし、民主党が財政再建を主張するのであれば、名目成長率1%台後半の慎重シナリオで財政健全化目標達成には消費税率8%の引き上げが必要と明確にすべきだと批判した。

 菅首相が呼び掛ける超党派の協議会への参加には、民主党がマニフェスト(政権公約)を撤回することと社会保障と税制の一体的議論が要件になると語った。インタビューは23日に実施した。

 <政治の暴走のブレーキ役に>

 参院選に臨むスタンスについて与謝野氏は「反民主・非自民」で「民主党の過半数を阻止する」と意気込みを語った。

 首相交代劇で民主党の支持率は急回復を遂げた。与謝野氏は「小鳩体制」を「のどに刺さった2本のトゲ」にたとえ、「トゲが抜け、支持率が戻るのは当然だが、(参院選)マニフェストは09年衆院選マニフェストから何も変わっていない。顔ぶれも副総理が総理になっただけで変わらない」として民主党の本質が変わらないことを強調。「鳩山政権時代に露呈した政権担当能力のなさが、再び露呈するのではないか」と見通した。

 そのうえで民主党の政権運営の問題点として、異常な国会運営が「目に余る」と批判。自公政権では郵政改革に100時間以上の審議時間をかけたにもかかわらず、方針の大転換を行う今回の郵政改革法案はわずか6時間弱の審議で強行採決しており、「こうした政治の暴走に、参議院がブレーキ役になることが日本の健全な民主主義にとって極めて大事なことだ」と述べた。 

 参院選後の連立の枠組みに関しても「われわれは反民主・非自民で戦っている。ブレーキ役はかって出るが、与党になることは誰も考えていない」と退けた。

 <「真実」を述べ、強い経済・強い社会を両輪とする日本復活を訴え>
 選挙戦では、「強い経済・強い社会を目指していくのがわれわれの基本姿勢。これを訴えていく」と述べた。

 「強靭な経済」と「安心な社会」を車の両輪とする日本経済の復活は、たちあがれ日本が結党趣旨に掲げた基本政策の目玉。菅首相が訴える「強い経済、強い財政、強い社会保障」との違いについて、与謝野氏は「われわれは真実を述べて、国民の審判を仰ぐ」とするのに対し、民主党の政策には「いろいろ装飾がついていて、幻惑される」としている。

 <財政再建主張なら、民主は消費税8%上げ明言すべき>

 参院選前に突然飛び出した菅首相の消費税論議も「装飾」のひとつだとし、与謝野氏は「いつ法律を改正するのか、いつから実施するのか極めてあいまいで、いくらでも先延ばしできる印象を受ける。(政府の財政運営戦略で示された試算で)2020年度に20兆円余にもなるプライマリーバランスの赤字を懸念しているが、であれば、赤字を抑えるために、民主党は8%の消費税増税を言わなければならない」と指摘。民主党の財政再建への取り組み姿勢の本気度に疑問を投げかけた。

 政権与党でありながら「自民党が提案している10%を参考にするでは、独自性がない」とも酷評した。

 また財政再建には経済の立て直し・歳出削減・歳入改革の一体的取り組みが不可欠で、政府が22日に閣議決定した財政運営戦略は「(2020年度でも)赤字になりますと言っているだけで、どうすれば埋まるかということははっきり書いていない」と批判した。

 <消費税は2012年度から3%引き上げ、1%分は所得・法人・中小企業減税に活用>

 一方で、たちあがれ日本は参院選公約で、消費税の社会保障目的税化を提言し、2012年度からの3%引き上げを明記した。3%のうち2%分は社会保障給付増に充て、残り1%分は所得・法人・中小企業減税に活用するとし、経済回復後には段階的に4─7%の引き上げを明記、全額を社会保障と子育て充実に充てるが、食料品など生活必需品には軽減税率を適用する。低所得者に対して「給付付き税額控除制度」を新設することなども盛り込んだ。
 消費税3%引き上げのうち1%分を所得税・法人税減税などに充当する理由について、与謝野氏は「経済と国民生活にショックを与えない形で、徐々に上げるという思想が入っている」と説明した。

 このほか選挙公約では、「『次の世代を守り育てる』──この一点に、情熱・執念・経験のすべてをかけて戦う」とし、政策の第一に「強い経済」をあげ、当面は景気回復に万全を尽くし、必要なら一時的財源で経済対策を行うことなどを盛り込んだ。第二の柱に「強い財政」を掲げ、「政治が逃げてきた”税制革命”を正面突破で実施し、新たな財源を生み出しつつ、これまで実現できなかった「社会保障分野の雇用創出」や「成長のための規制緩和」に同時並行で取り組む」との考えを示している。

 また公約で「財源論のない社会保障論や数字を封印した年金議論はナンセンスだ」とし、民主党の子ども手当や税方式の最低保障年金は「ただ乗り助長型福祉」と批判。「自助自立」を尊重し、「働く意欲」を伸ばす福祉制度が基本だとして、子育て支援でも、保育施設増設、幼児教育無償化、職場復帰支援などに集中すべきだとしている。

 <超党派協議の参加、民主マニフェストの撤回などが前提>

 財政再建に向けて菅首相が呼び掛ける超党派による協議について与謝野氏は「財政再建や税制で皆がテーブルに付くには、1)民主党がマニフェストを白紙に戻し各党も政策を白紙に戻す、2)年金・医療・介護など社会保障制度と税制を一体で議論することが必要」と述べ、「われわれの党と考え方があえば、仕事は一緒にやる」と条件付きで参加を示唆した。

 (ロイターニュース 吉川 裕子記者 竹中 清記者)


→明日、民主党はマニフェストを白紙にするんでしょうか?今日の党大会で、「与謝野先生をお迎えするために、マニフェストは白紙撤回する」ということが決議されたのでしょうか?

→与謝野馨衆議院議員の小泉政権後期からの経歴をみてみましょう。

2003年 自民党政務調査会審議会審議委員
    自民党金融調査会会長
    自民党税制調査会副会長
    自民党党紀委員会委員
    自民党「立党50年プロジェクト」基本理念委員会委員長
2004年 自民党政務調査会長
2005年 第三次小泉改造内閣で、国務大臣(経済財政政策担当・金融担当)
2006年 安倍晋三内閣で、自民党税制調査会長、自民党税制調査会顧問
2007年 安倍改造内閣で、内閣官房長官(拉致問題担当大臣兼任)
    福田康夫内閣で、自民党税制調査会小委員長
            自民党財政改革研究会会長
2008  福田改造内閣で、国務大臣(経済財政政策担当・規制改革担当)
    麻生太郎内閣で、国務大臣(経済財政政策担当)
            (2009 2月17日から財務大臣・国務大臣 経済財政政策・金融担当)

→このように、小泉政権後期から、与謝野先生は、終始一貫、政府・自民党の経済財政政策運営の中枢におられました。与謝野先生の経歴と見識と共通性があるということは、政権交代しないほうがよかったと認めるようなもの。

→そして、与謝野官房長官時代、安倍総理外遊中に、安倍総理を支えるために政治任用的に官邸入りした「高橋洋一斬り」をしたということが、高橋洋一さんの『さらば!財務省』(講談社)に出てますね。


→いままでの菅総理と与謝野先生の国会でのやり取りをみてみましょう。

衆 - 本会議 平成18年01月20日

○国務大臣(与謝野馨君) 経済財政政策担当大臣として、その所信を申し述べます。
・・・
小泉内閣は、過去五年間、経済財政諮問会議を活用した明確な方針設定と、郵政民営化や公共事業費削減など、批判や反対にも揺るがない、断固たる構造改革実行という首尾一貫した姿勢を貫いてまいりました。これにより、国民の変革意識を喚起し、自立自助へと方向づけてきました。
 こうした国民個々の変革努力の積み重ねと政府による改革断行が相まって、日本経済は、その潜在力が素直にマクロの数字に反映される平時の経済に復帰しつつあると考えます。ただし、若年層の失業率は高く、また、中小企業を取り巻く環境は大企業に比べて厳しいものがあり、地域経済についても依然としてばらつきが見られることには留意が必要です。
 我が国経済の先行きにつきましては、国内民間需要に支えられた景気回復が続くと見込まれ、平成十八年度の実質成長率は一・九%程度になると見込んでおります。
 過去十年余りにわたる長期停滞のトンネルを抜け、我が国は、いよいよその持てる力を総動員し、直面する歴史的課題に正面から挑戦していく局面に入ったと考えます。
 いわば、新たな挑戦の十年が始まったとの時代認識に立って経済財政政策を担当してまいる所存です。

→この基本認識を、菅総理が認めるのか、与謝野先生が否定するのか?

衆 - 財務金融委員会 平成22年03月02日

○菅国務大臣・・・今何か、霞が関に頼めばすぐできると言われたんですが、私は、先ほどのことをもし少し添えて言うとすれば、なぜ過去のそうした中期見通しとかが達成されなかったということを私なりに、あるいは何人かの政治家、あるいはスタッフとともに考えました。
 それがあえて、後に御質問いただくかもしれませんが、かつての、八〇年代のいわゆる公共事業偏重の予算も長期的に見れば経済成長につながらなかったし、まさに与謝野さんが非常に厳しく批判をされた小泉・竹中路線の、デフレ状況の中で企業の効率を高める、リストラをどんどんやって企業が効率よくなったらそれで日本経済が高まるんだといって大失敗をしたそのやり方も、第一の道も第二の道も、それをとったのでは結局同じ失敗を繰り返す。
・・・

→菅総理は、与謝野先生が小泉・竹中路線を批判しているととらえているんですね。

衆 - 財務金融委員会 平成22年02月19日

○菅国務大臣 ・・・例えば、決してこれは悪口で言うわけではなくて、与党の皆さんの中でも、あの小泉・竹中路線は大変よかったと言う人と、例えば与謝野さんのように、あれこそが大間違いだったと言う人と、同じ当時の与党の……(岡田(康)委員「野党の中で」と呼ぶ)失礼、当時の与党の方の中でもあります。

→では、与野党立場が違ったときはどうなのか?

衆 - 予算委員会 平成21年05月07日
○菅(直)委員 ここが、似て非なるものという言葉もありますが、与謝野財務大臣が言われることは全くわからないわけではないんですけれども、考え方としてかつてからあったんです。いろいろな時代がありました。いわゆる増税なき財政再建という言葉もありました。つまり、国民に理解してもらうには、たとえ増税というものを考えるとしても、それだけ本当に無駄な経費をぎりぎり抑えているのかということに対する国民の信頼がなければ、それができなかったという歴史がこの間じゃないですか。そして、今も続いているんじゃないですか。
 きょうも与党の、たしか公明党の方でしたか、伊藤公介さんでしたか、つまり、無駄遣いをそのままにして、確かに福祉の負担が大きいことは確かです、しかし他の部分の負担が、相変わらず無駄遣いをどんどんやりながら、それはそれで認めておいて、こっちがふえるから増税してくれといったって、こっちを削ればいいじゃないか、もっと変えたらどうじゃないかというその片方が、私、与謝野さんの答弁をいろいろなところで聞いておりますが、書かれたものも読んでおりますが、片方が全く抜け落ちている、私はそう思いますが、いかがですか。

○与謝野国務大臣 第一ラウンドは行政改革、第二ラウンドは無駄の抑制、第三ラウンドが歳入確保と。これは、何にもやらないことと一緒になる可能性があります。
 というのは、無駄の排除というのは不断にやっていかなければならない。それから行政改革も、行政効率を高めるために不断に努力をしていかなければならない。それと同時に歳入改革もやる。この三つのことを同時並行にやらないと、結局は、これができないから次ができないという言い逃ればかりになってしまう可能性があって、そういうことをやっていると、永久に日本の財政的な危機から脱却できない。無駄の排除とか行革による効率化ということが政党や政治家の言い逃れに使われるようでは、やはり政治としての進展はない、私はそのように思っております。

○菅(直)委員 答弁そのものは、私たちに対する答弁以上に、与党の皆さんがよく聞かれた方がいいんじゃないですか、今の答弁は。つまりは、言いわけばかりしているのが与党だということの意味だと私は受けとめましたね。
 そこで、一、二確認しておきたいと思います。
 二〇一一年にプライマリーバランスを黒字化するという目標を歴代自民党内閣で掲げてこられたはずですが、この目標は、もう旗は下げられたんですか、それともまだ旗があるんですか。旗があるとしたら、それをどうやって実現するのか、道筋を示してください。

○与謝野国務大臣 世界的な金融危機と経済悪化を受けて、基礎的財政収支を黒字化させることの目標の達成は困難になりつつあります。しかしながら、財政規律の観点から、現行の努力目標のもとで景気回復を最優先としつつ、財政健全化に取り組んでいるところでございます。
 いずれにしろ、財政の中期的な持続可能性確保に向けた考え方を国民にお示しする必要があり、六月の基本方針に向けて検討してまいりたいと考えております。
 一口に言えば、旗は相当傷んでおりますが立てております。
○菅(直)委員 率直に聞けば、もう旗はとてももたなくなっているというのが率直な今のお答えだったと私は理解します。
 そのときに、与謝野大臣、私も考えてみたんですよ、ではどうやれば変えていけるかと。今の根本的な国の形や内閣の形のままで、いろいろな不断の努力をしたことによってできるのか。場合によったら、それこそ明治維新じゃありませんが、本質的なある種の国の形、内閣の形を変えなければできないんじゃないか
 そこで、私たち民主党の中で議論され、私はこうやったらいいんじゃないかという案をお示ししますから、ちょっと聞いてください。
 今の日本の国の形と内閣の形というのは、皆さんの手元にもありますから見てください。内閣の形は官僚内閣制、つまりは、予算にしろ何にしろ、課長から積み上げ、局長が積み上げていって最後に内閣が決めるという、予算を含めて官僚が基本的な政策原案を全部つくって、そしてそれを与党がいわば注文をつけて出していくという官僚内閣制。そして、国の形は中央集権、つまりは、自治体はすべて霞が関にお伺いを立てないと道路一本、何一つやれないというこの中央集権。これが現在の官僚集権国家という現実だ、私はこう見ています。(発言する者あり)
 やじばかり飛ばしている元の市長もいますけれども、私が住んでいた市は幸いにして財政が市長のもとでよかったですから余り国の支配を受けませんでしたが、多くはこういう現状があったことは、私は多くの人が認めていると思うんですよ。それをどう変えるかということなんです、問題は。
 これをどう変えるか。官僚内閣制というものを、国会内閣制という言葉はちょっと奇異に感じるかもしれませんが、この場でも何度か申し上げました。国会というのは内閣の親なんですよ。議院内閣制という立場からすると、国会の多数を握った党派が、政治集団が母体になって総理大臣、リーダーを決め、そのもとに内閣をつくるんですから、議院内閣制というのは本来は国会内閣制のはずなんです。
 しかし、残念ながら今までの内閣は、国会議員が例えば閣僚になると、あなた方は立法府で私たちは行政府だから、行政府のことはお役人に任せてください、立法府のことはどうぞ自由にやってください、つまり二元制でやっているんですね、ここでも。内閣と与党が二元制で運営されてきているのが今の自由民主党の長年の内閣のあり方なんです。(発言する者あり)ちょっとうるさいですよ。

→菅総理のいう官僚内閣制というのは、与謝野先生が得意とする政治手法だと思うのですが。つまりここでいう国会内閣制の旗を降ろすということでしょう。

衆 - 予算委員会 平成21年02月19日

○菅(直)委員 まさにそういうことを総理が、前もってもうここまで来たら無理じゃないのと言うんじゃなくて、じゃ、大丈夫でしょう、次は予算が通過まで、じゃ、それもいいでしょう、最後は、いや、即座にやめると。判断がぶれまくっているじゃないですか。
 少なくとも任免権者ですよ。つまりは、本人が言ったらそれでいいというんだったら、任免権者としての責任はないということじゃないですか。本人がたとえどう言おうとも、ここはもう無理なら無理、大丈夫ならそれでも支える。そういうものがたった二十四時間の間に、今のをお聞きしたら、十六日のときから十七日の夜までの二十四時間の間に、最初は頑張れ、次は予算が通過したらやめるのも仕方ない、次は即座にやめる、こういうのを判断がぶれていると言うんです。
 そこで、後にもう一度この議論も含めて総理のまさに資質については申し上げますが、与謝野大臣、本当に御苦労さまです。私は、財務、金融、経済財政担当の三閣僚というのを兼任されるのは大変だと思いますね、特に外遊の多い仕事でありますから。与謝野大臣は記者会見か何かで、能力的には十分でないかもしれないけれども、体力的には大丈夫だと。私は、与謝野大臣はあえてそう言われたんだと。与謝野さんの、考え方はかなり違いますが、能力的には私も評価をいたしております。しかし、体力的には本当に心配をいたしております。
 二十二日、たしかASEANの会議がありますね、財務大臣の会合がある。しかし、与謝野大臣は、本来なら財務大臣として出席をされなきゃいけない立場だと思いますが、欠席をされるときょうの報道にありました。
 私は、本当のところ、与謝野大臣が、能力とかじゃなくてそういう意味で、私は、三つのポジションをやられるのはなかなか大変じゃないかな、本当の意味で心配も含めて申し上げているんですが、与謝野大臣から見解をお伺いしたいと思います。

○与謝野国務大臣 菅さんにかわっていただけるんでしたら、一つぐらいかわっていただきたいぐらいでございます。
 いずれ、総理からこういうことをせよということを閣僚として言われたわけでございますから、体力の続く限り懸命に頑張るというのが私に与えられた使命だと思いますので、菅さんほど体力があるかどうかはわかりませんけれども、体力の限りを尽くして職責を全うしたい、そういう決意でございます。

・・・

→このころはまだ、考え方が「かなり」ちがっていたんですね。


衆 - 予算委員会 平成21年02月04日
○菅(直)委員 なぜこんなことを言いたいかというと、言葉の言いかえでごまかしているということを明らかにするために言っているんです。片方では、恒久的な財源が必要だと法律に書いてあったのを、二年間だけ異例、特例だ。ということは、三年目からやるというのが前提だから異例だという言い方ができるので、では三年目から本当に上げるんですかと言ったら、いや、それは景気が好転してからであって、それはとても万分の九千九百九十九なんて言えません。つまりは、言っていることが矛盾しているからです。
 私は、与謝野大臣にお聞きしますが、与謝野さんは比較的、財政再建で消費税引き上げには非常に熱心だと理解していますが、与謝野さんは、国民年金の引き上げの財源に二〇一一年から消費税を充てるおつもりですか。どうですか。

・・・

○与謝野国務大臣 実は、国民年金法の附則でお約束していることは二つあって、一つは、三分の一を二分の一にする、このお約束が一つ。それから、税制抜本改革をやって安定財源を求めましょうというのがもう一つの約束であったわけです。これは行政府を縛る約束でもあり、また立法府の皆様方にも、こういうことですということを、拘束とは言いませんけれども、一定の考え方の縛りをお与えしているものだと思っております。
 こういう状況ですから、やはり年金の将来について不安を持っている方が多い状況で、この三分の一を二分の一にすることを延ばすことはできないという大事な政治判断があります。一方では、税制抜本改革が今のような経済状況でできるのかといえば、それはできないという判断があります。それでは、税制抜本改革をあきらめるのかといえば、そんなことはなくて、やはり総理が言われますように、三年後に景気回復がなされた後には税制抜本改革をやって、年金だけではなく、年金、医療、介護、少子化対策等の社会保障制度にかかわるこれらの事項の持続可能性をきちんと確保しようというのが中期プログラムの精神でございます。

○菅(直)委員 今のことをちゃんと聞いていただいていればわかると思いますが、結局いいところのつまみ食いなんですよ。つまりは、一方では二〇一一年から消費税を上げてその手当てをすることをにおわせながら、一方では、全治三年といったら、私の計算が間違いなければ、三年たてば、九年、一〇年、一一年、一一年度の次からがよくなるのかどうかわかりませんが、二年間でよくなると総理も言われていませんから、そうすると、どうも二〇一一年の予算を組むときに景気がよくなっているということを、少なくとも総理そのものが言っていないわけですから。つまり、そういうことを言って、いいとこ取りをつまみ食いして、何か一枚の絵を責任があるかのごとく出されていますが、私に言わせれば、今申し上げたように論理的に矛盾している。
 そして、その上に一つだけ大きな大きな問題を言っておきますと、税金の無駄遣いをそのまま放置して消費税引き上げの議論に入るということ自体が、まさに天下りから何から含めて大間違いな上に、百年安心といったことを自民、公明がやって何年もたっていないにもかかわらず、恒久的な安定財源を充てるというのは年金ですから当たり前のことなんですよ。それが、当たり前のことができなくなって、そしてつまみ食い的にやっているということを改めて申し上げておきたいと思います。・・・

→菅総理と与謝野先生は、税金のムダ遣いと天下りについて、どう考えているのでしょう。もう増税してもいいぐらい、徹底的にやったと?

→国会論戦が楽しみです!