問責:官房長官の①指揮権発動に対する質問権制限示唆発言、②「極秘メモ」の定義問題 | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

問責:官房長官の①指揮権発動に対する質問権制限示唆発言、②「極秘メモ」の定義問題

秘書です。
まずは、参院予算委員会審議における佐藤ゆかり議員の質疑より。


■「職責全うする」=仙谷官房長官
時事通信 11月22日(月)10時32分配信
 仙谷由人官房長官は22日午前の参院予算委員会で、自身が自衛隊を「暴力装置」と表現したことについて「現在与えられた職責を全うすることで政治家の責任を果たしていく」と述べ、自発的辞任を否定した。自民党の佐藤ゆかり氏が辞任を求めたのに対し答えた。佐藤氏は「問責決議案も検討しなければならない」と述べた。


■「暴力装置」発言で、仙谷氏「職責全うする」辞任を否定
産経新聞 11月22日(月)11時23分配信
 参院予算委員会は22日午前、野田佳彦財務相と関係閣僚が出席し、平成22年度補正予算案に関する一般質疑を行った。仙谷由人官房長官は、18日の同委員会で自衛隊を「暴力装置」と発言したことについて、「現在与えられた職責を全うすることで政治家の責任を果たしていく」と述べ、辞任を否定した。自民党の佐藤ゆかり氏が辞任を求めたのに対し、答えた。
 仙谷氏は「この言葉の響きで、自衛隊の方々が、傷つくような気持ちになるとすると、まことに申し訳ないことで、撤回し、謝罪します」と改めて陳謝した。自民党の佐藤正久氏の質問に答えた。
 北沢俊美防衛相は、自衛隊関連行事の来賓に政治的発言を控えるよう求める防衛事務次官通達について、「この内容については議論すべきだが、撤回しようとは思っていない」と述べ、見直す考えのないことを重ねて強調した。午後からは、外交や防衛をテーマにした集中審議が行われる。


■自民、小沢氏招致などを引き続き要求 仙谷氏の問責も検討
産経新聞 11月22日(月)11時23分配信
 自民党は22日、柳田稔法相が辞任しても平成22年度補正予算案の成立に協力する環境が整ったわけではないとして、民間人による政権批判を封じる防衛事務次官通達の撤回▽小沢一郎民主党元代表の国会招致▽中国漁船突事件のビデオ映像の公開-の3点の実現を政府・民主党に要求する。同時に、仙谷由人官房長官や馬淵澄夫国土交通相の問責決議案の提出も検討する。
 大島理森副総裁は22日午前、党本部で記者団に対し「柳田氏の辞任は当然、すべき態度だ。菅直人内閣全体の問題であり、国民の心は菅内閣から離れていると断じざるを得ない」と述べた。同時に「柳田氏の首を差し出したから、補正予算案を通してくださいというのは筋の違う話だ」と強調した。
 脇雅史参院国対委員長は国会内で記者団に「4つの条件のうちの1つ(柳田氏の辞任)が解決されただけだ。残った問題を対応していただかなければ、補正予算案の採決を進められない」と述べた。
 逢沢一郎国対委員長は国会内で民主党の鉢呂吉雄国対委員長と会談、鉢呂氏が柳田氏の辞任を受けて補正予算案の成立に向け協力を求めた。逢沢氏は「野党として国民への責任を果たすことにならない。他の3つの条件への答えを出してほしい」と述べたほか、仙谷、馬淵両氏の問責決議案を補正予算案の採決前に提出する可能性を伝えた。


→官房長官が法相兼務となると、さらに、

①指揮権発動に関する国会の質問権制限と思われる発言の是非
②いわゆる「厳秘メモ」は行政文書ではなく情報公開法の対象外とする発言の是非

の問題は、なお一層、徹底的に追及しなければなりませんね。


①指揮権発動に関する国会の質問権制限と思われる発言の是非 

仙谷官房長官は11月8日の衆院本会議で塩崎恭久議員の質問に対して「塩崎さんは、今からでも指揮権を発動して起訴すべきだと。こんな大きな問題を個人的な話で出されてはたまらない」として、あたかも、党議決定をしなければ回答できないかのごとき、回答をしています。

これは国会議員の質問権の制限につながりかねない重大な発言です。

指揮権発動担当となる法相兼務となる以上、この問題は看過できません。

ⅰ)一体、党議決定をしなければ政府が回答できないというのは、何の法的根拠があるのでしょうか?

ⅱ)大きな問題の定義は何ですか。どんな大きな問題だったら党議決定が必要だというのでしょう?誰がそれを判断するのですか?答弁側の政府が「それは党議決定してから出直してこい」というのでしょうか?


こんなことをいいはじめたら、国会は党首討論だけしていればよくなります(そういえば、菅内閣では党首討論やりませんねえ)


■映像流出 菅首相、管理の不行き届きを陳謝
< 2010年11月8日 21:02 >日テレニュース24  

 沖縄・尖閣諸島沖の漁船衝突事件で、海上保安庁の撮影・編集した映像の流出が明らかになったことを受け、菅首相は8日の衆議院予算委員会で情報管理の不行き届きを陳謝した。

 自民党・塩崎元官房長官「情報管理、これの不備があったことを認めるんだと思うが、認めるならば、今、国民の皆さんの前で謝罪をしてもらいたいが、いかがか」

 菅首相「政府としては、管理不行き届きであったということにおいて、おわびを申し上げたいと思う」

 塩崎元官房長官「全く情報管理もできずに、だだ漏れに出ていってしまったわけですよね。そうなれば、責任は誰が取るんだっていう問題ですよ」

 菅首相「国家公務員法違反というのがほぼ間違いないということで告発している。まずは原因を徹底的に究明して、それを明らかにするのが第一だと」

 塩崎元官房長官「APEC(=アジア太平洋経済協力会議)でメンツがそろうことの成功よりも、国益を守って我が国の領土をきちんと守ることが大事。そうならば、ここは指揮権を発動してでも(中国人船長を)起訴すべきではないか。結局、今回、誰かはわからないが、恐らく政府の中の人がたまりかねて(映像を)流出させた。言ってみれば、その人がリーダーシップを取ったんですよ、国益のために」

 仙谷官房長官「塩崎さんは、今からでも指揮権を発動して起訴すべきだと。こんな大きな問題を個人的な話で出されてはたまらない」

 また菅首相は、インターネット上に流出した映像は見ていないことを明らかにした。


②いわゆる「厳秘メモ」は行政文書ではなく情報公開法の対象外とする発言の是非

「厳秘メモ」について、今週金曜日、政府答弁書があります。19日の参院予算委員会における小野次郎議員と仙谷官房長官とのやりとりで、すでに、政府答弁書の頭出しのような回答がありました。このような内容を閣議決定するとすれば、情報公開という歴史的趨勢に対する重大な反動局面を迎えることになる危険性があります。

先の衆院内閣委員会で中川秀直が指摘したように、決定プロセスのメモが全て私的メモ扱いになる危険性があります。


2010-11-16 18:02:32
お知らせ:本日、「仙谷官房長官の「私的メモ」の定義に関する質問主意書」提出
テーマ:秘書ひしょ
http://ameblo.jp/nakagawahidenao/entry-10709001974.html

『内閣官房における情報公開法に基づく処分に係る審査基準』
http://www.cas.go.jp/jp/koukai/yosiki/kijyun.pdf

【中川秀直】1112内閣委員会「私的メモの定義」
http://www.youtube.com/user/shuchoku?gl=JP&hl=ja#p/a/u/1/HhVaMEfzJTA

2010-11-19 15:48:14
参院予算委員会審議:官房長官の私的メモの定義→あれは行政文書ではない??
テーマ:秘書ひしょ
http://ameblo.jp/nakagawahidenao/entry-10711771586.html