日米中のバランスの変化:民主党政権の存在そのものが不安定要因だったのでは? | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

日米中のバランスの変化:民主党政権の存在そのものが不安定要因だったのでは?

秘書です。
菅民主党政権が日米中関係のバランスの変化に気づかずに、冷戦時代のバランス構造のままの認識枠組みで、譲歩を重ねる。そこが新たなバランスの変化に影響している、どうもそのことに政権中枢が気づいていない。気づいている国民は日比谷焼き討ち事件を起こすようにみえてしまう・・・


■外交漂流(上)日米中 バランスに変化
11月17日 読売新聞

「菅首相は歓迎の冒頭あいさつからメモを読み上げ、やっと会えることになった目の前の人物をなかなか見ようとしなかった。相手は中国の胡錦涛国家主席。」

「13日の菅・胡会談は、日本側の要請に中国側が態度を保留し、開始30分前まで実現が正式決定しなかった。アジア太平洋経済協力会議(APEC)議長国として胡氏を横浜に招いた立場であるにもかかわらず、わずか22分に終わった会談は、「会うこと自体が自己目的化した」との指摘が民主党内からすら上がる。」

→民主党政権中枢に、衝突漁船船長釈放、衝突映像非公開の決定の際に「APECが吹っ飛ぶ」という発想がったとして、その成果が、この冒頭あいさつから相手の目を見ることもできない22分会見だったのか?この会談のために・・・?

「・・一方、米国の力は陰りを見せ、国際政治には地殻変動が起きている。米国や豪州、東南アジア諸国などは中国への警戒心を強め、連携した戦略を模索中だ。胡氏と向き合う首相にそうした厳しい認識があったのかどうか。」

→そうした厳しい認識はなかったでしょうね。学生時代、反米感情をもっていた時代があったかもしれません。それは子どもの反抗期と同じで、米国が絶対的な力をもっていて、どんだけ反抗しても押し返す力が米国にある時代にだけ許されるもの。家が団結しなければならないときに、成人した息子がいきなり力に陰りをみせた親に反抗しはじめた、みたいな民主党政権の1年だったように思います。

「「ポイントは、日米が連携して中国の海洋活動に目を光らせ、国際社会のルール順守を中国に迫ることだ。これを早く日本の民主党政権にも理解してほしい」。日米関係筋はこう解説する。」

→譲歩すれば許してくれると思っている?譲歩すればするほど条件が厳しくなっていく世界がある。歴史を学びましょう。

→譲歩すれば許してくれるというところが「弱い環」となり突破口となる。そして日本のようなアジアの大国から突破できれば他のアジア諸国はドミノ倒しとなる。

→今のアジア情勢ほど、ドミノ理論が通用するものはないでしょう。

→そうした面的な広がりなく、ひたすら、二国間関係の「6月に戻った」かどうかだけを考えて、譲歩を重ねる菅民主党政権の存在そのものが極東情勢の不安定要因になっていませんか。


「「中国、ロシアとの関係で問題があった中、米国が一貫してサポートしてくれてうれしい」「この地域の平和と安定のためには、米国そして米軍の存在がより重要だと、私も、多くの国民も、近隣諸国も思った」13日午前の日米首脳会談で、首相がオバマ大統領に吐露したのは「首相自らの言葉だった」(首相周辺)という。それは、この1年余の民主党政権の外交を日米基軸に完全に戻すことを意味した。中国が「首脳会談実施」を日本側に連絡してきたのは、菅・オバマ会談の内容がつたわった直後。日米中三角形の形が微妙に変化した瞬間だった。」

→少しは学習した?日本国民を、菅総理と民主党の国際情勢についてのたぶん冷戦下の学生時代以来の不勉強さに巻き込まないでいただきたいですね。この地域の平和と安定のためには、米国そして米軍の存在がより重要だと」、「多くの国民も、近隣諸国も」知っていました。知らなかったのは菅民主党政権ではないですか。

→そして国際情勢を知っていたはずの一部の民主党保守派のみなさんの沈黙の責任は重い。みなさんがいるから、国民はたぶん民主党政権でも大丈夫だろうと一度民主党政権にやらせてみようと思った。しかし、反米路線をみなさんは止めなかった。それはなぜなのか?みなさんの今日まで続く沈黙の責任はとても重いです。「内部統制」の問題?


→それでもなお、民主党政権中枢は、尖閣映像非公開などで、譲歩したから会談ができたと思っているかもしれません。そうした発想が残っているとしたら、たぶん、また次の国際関係の危機を生むことになるでしょう。万一、米国との亀裂が入れば、すぐに「試される」ことになるでしょう。外国からの挑発行為、瀬踏み、試し行動がないような明確かつ断固とした政府の姿勢こそ、周辺諸国との信頼と安定と国民同士の友好の基盤。