戦略的あいまいさ:もはや「あいまいさ」は許されません | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

戦略的あいまいさ:もはや「あいまいさ」は許されません

秘書です。

今後、米国政府が、尖閣諸島について、領有権紛争一般について「一方に肩入れする立場をとらない」との原則を掲げると、それは、領土問題がそこに存在していることになってしまいます。これは日本政府の方針と異なります。ここまで、問題が過熱した以上、あいまいさは深刻なメッセージになってしまいます。この一般論は今後出てこないようにして、「あいまいさ」をなくすことが米国の利益、アジアの利益でもあることを説得することが、菅民主党政権の課題となります。


■尖閣への安保発言に「あいまいさ」=国務長官、防衛明示せず-米専門家
(2010/09/29-14:35)時事通信
 【ワシントン時事】米保守系シンクタンク、アメリカン・エンタープライズ政策研究所(AEI)のマイケル・オースリン日本部長は28日、ワシントン市内で開かれた東アジア関係のセミナーで、クリントン国務長官らが尖閣諸島は日米安全保障条約の適用対象との考えを示したことについて、同諸島防衛の意思を明示したわけではなく「戦略的なあいまいさ」を残しているとの見解を示した。
 同部長はまた、中国漁船衝突事件をめぐり米政府が日中間で解決すべき問題との意向を示したことで、中国の海洋進出の圧力を受ける東南アジア各国に孤独感を与えたと指摘。こうした状況は「中国の勝利」だと結論付けた。 
 一方、同じセミナーに出席したマンスフィールド財団のゴードン・フレーク所長は、クリントン長官らの発言は中国が嫌がる内容だと強調。日本は衝突事件で譲歩したものの「分別ある仲間」と認識されたが、中国に対する世界の見方は悪化したと語った。 



■【尖閣衝突事件】「沖縄県と一緒に返還した」 米国防次官補が日本の立場全面支持 
2010.9.28 19:20産経新聞

このニュースのトピックス:◇注目事件ファイル
 訪日中のグレグソン米国防次官補は28日、尖閣諸島沖で起きた中国漁船衝突事件で「日本政府の立場を全面的に支持する」と言明、同諸島について「1972年の沖縄返還の際、沖縄県とともに日本に返還したのが事実だ」と強調した。

 米政府は領有権紛争一般について「一方に肩入れする立場をとらない」との原則を掲げているが、同次官補の発言は、尖閣諸島の領有権を主張する中国に対し、一歩踏み込んだものとして注目される。

 同次官補は都内で行われた一部メディアとの懇談で「われわれは日本政府のとった立場と行動を全面的に支持している」と述べ、「中国の強引な海洋活動の拡大は地域の多くの諸国の懸念を高めている」と最近の中国の行動を批判した。

 その上で「日本政府は事件に適切に対処し、行動した。これ以上の行動は必要ない」と語り、尖閣諸島については「72年に沖縄県とともに日本に返還した」と繰り返し強調した。

 同次官補は米軍と自衛隊の基地共同使用問題などで日本政府と協議のために来日した。