日米緩和競争:踊り場・下振れ・追加緩和? | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

日米緩和競争:踊り場・下振れ・追加緩和?

秘書です。
日米は金融緩和競争?
日中も緊張緩和競争にはいるのはいつか?


■長期金利3週ぶりゼロ%台視野、日米緩和競争の様相呈す
2010年 09月 24日 12:47 JST
[東京 24日 ロイター] 長期金利の指標銘柄である新発10年物国債利回りが一時1%ちょうどとなり、1日以来3週間ぶりのゼロ%台が視野に入った。日米で追加金融緩和をめぐる思惑が広がり、緩和競争の様相を呈してきたことが背景にある。
 銀行など国内の投資家は9月中間期末にらみで「主役不在」の状況だが、下期入り以降の本格参戦に伴い、金利低下の勢いが増す可能性が出てきた。

 24日の東京債券市場で、10年310回債流通利回りが一時、前営業日より0.025%低い1%ちょうどを付けた。現資産を買う一方、コールオプションを売るカバード・コール取引が金利低下を後押ししたほか、日銀が残存1年超10年以下の国債を対象に買い切りオペを実施したことも、強材料視された。

 日米の金融政策をめぐって、市場では「緩和競争の様相を呈してきた」(三菱UFJモルガン・スタンレー証券の澤野哲郎シニア債券ストラテジスト)との声が多い。

 米連邦準備理事会(FRB)が21日公表したFOMC声明では、物価が整合的な水準を下回っていると指摘。必要なら追加緩和を提供する用意がある、との姿勢を打ち出した

 一方、日本では、日銀の宮尾龍蔵・審議委員が22日の徳島県金融経済懇談会で、介入資金を含めて資金の流れを利用して金融緩和を推進する考えを表明。長期国債の買い入れ増額について「将来の政策の選択肢のひとつ」と言及した

 クレディスイス証券の河野研郎・債券調査部長は「日米ともに金融政策が急速に舵を切り始めた可能性があり、日銀が10月末に公表する経済・物価情勢の展望(展望リポート) 、FRBでは11月2、3日のFOMCに向け、緩和政策を織り込む相場になりそう」と指摘する。

 野村証券の松沢中チーフストラテジストは「日本の経済指標は円高の影響があらわれ、先行きに関しては減速か悪化を予想するものが出やすい。予想外に下振れすれば追加緩和が確実視され、米10年債利回りの2.5%割れ、日本の1%割れが定着する原動力になり得る」と話す。

 債券市場では「9月中間期末を控えて残高調整などの動きにとどめ、相場観による取引は控えるよう、指示されている投資家が多い」(外銀)とみられる。実際、大手銀行や官庁系のフローは鳴りを潜めているが、「下期入り後の金利低下に対する警戒感がくすぶっている」(外資系金融機関の債券ディーラー)という。
 <円高警戒、株・9500円割れ>

 日経平均は続落。4営業日ぶりに9500円を割り込んだ。米新規失業保険申請件数が前週から増加し米株が下落、ドル安も進んだことで欧州など海外勢からの売りが出た。日本政府の為替介入でいったん後退した円高警戒感だが、ドル/円が介入後の安値を付け、再び株価の圧迫要因になってきた。

 東京海上アセットマネジメント投信の久保健一・シニアファンドマネージャーは「日米首脳会談で為替介入に言及しなかったのは、米政府が行き過ぎた円高の修正を黙認したと理解できるため、短期的には株価にプラス要因だが、グローバルにみて4月以降の(景気)減速懸念を背景とした(株価)下落トレンドに変わりはない」とみている。

 (ロイター・ニュース 山口 貴也記者)