今日の鉄道ニュース! | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

今日の鉄道ニュース!

全国200万の鉄道ファンのみなさま!
猛暑が終われば、いよいよ絶好の鉄道シーズンの到来です!

まずは、旧国鉄気動車マニアのみなさまに、千葉日報のビッグニュースからです!


■懐かしの木原線再現
鉄道ファンにアピール いすみ鉄道
2010年09月08日11時08分千葉日報
 いすみ鉄道(大多喜町)は、JR西日本から中古のディーゼルカー「キハ52」を購入し、来春から運行を始める。昭和時代、同鉄道の前身となる国鉄木原線で活躍したキハ20系と同系列で、思い出の形と色をよみがえらせる作戦だ。国内唯一の現役車両とのプレミアも付き、鉄道ファンを呼び込む通年型の観光資源にしたい考え。

 同鉄道は先月の会社存続決定を受け、老朽化した6車両の更新事業に着手。新型のほかコストを削減できる中古にも目を向け、観光路線に適した“秘密兵器”を探していた。車両更新は今回が第1弾。

 導入するのは、長野、新潟両県を結ぶJR大糸線で今年8月をもって引退予定だった3両のうちの一つ。1963年製だが「きちんと整備をすればあと10年は動く」とみる。

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これは驚きました!

夢は広がります。
①旧国鉄色で、いすみ鉄道から小湊鉄道に乗り入れる姿をみたいです!
②旧鹿島鉄道の動態保存車両の借り入れて走行している姿をみたいです!
③南部縦貫鉄道のレールバスを借り入れて走行している姿をみたいです!


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■100円レンタサイクル好評
小湊鉄道3駅で増台 市原市観光協会
2010年09月09日11時00分千葉日報
 周辺の観光スポットを気軽に訪れてもらおうと、市原市観光協会(小高武夫会長)が小湊鉄道3駅で実施しているレンタサイクル事業「100円チャリ」が好評だ。使いやすさがうけて車両が不足することもあり、今月から各駅の車両台数を増やした。

 小湊鉄道駅周辺での観光は、駅から観光名所への交通手段が乏しいことが課題。「100円チャリ」は、その解決策として昨年11月にスタートした。

 高滝、里見、月崎の3駅に5台ずつ設置。高滝、里見は高滝ダム、市原ぞうの国、水と彫刻の丘、月崎は市原市民の森と、それぞれに観光スポットが点在している。

 事業名通り、利用は1回(1日)100円で、備え付けの料金ボックスに入れるだけ。自転車は放置自転車を再利用した。


関東非電化私鉄といえば、ひたちなか海浜鉄道ですね。


■【茨城発 元気印】ひたちなか海浜鉄道 新しい発想と古い車両・駅舎が財産
2010.9.9 05:00 sankeibiz

記録的な猛暑が続いた8月、ひたちなか海浜鉄道(茨城県ひたちなか市)が運行したレトロ列車は、あえて冷房設備がない旧型の車両を連結させた。

 窓を開けて、風を感じながら昭和30年代を走っていた懐かしい列車の風情を楽しもうというイベントだ。冷房設備がないため夏場は使用していない列車を逆転の発想で登場させた。

 「あえて昔の雰囲気を楽しんでもらう。一度興味を持ってもらい、鉄道に乗ってもらうきっかけになれば」と吉田千秋社長は説明する。

 計3日間で、冷房車両のキハ20形205と連結したのは、キハ22形222、キハ2000形2004、同2005。それぞれ北海道で運行されていたため冷房設備がつけられなかったようだ。特にキハ222は1962(昭和37)年製造でいまだに現役。運転席には高速回転で雪を弾く旋回窓も残る。

 「古い列車が見事に生き残っている。昭和の博物館みたいになっている」と吉田社長。

 ◆廃線危機から再出発

 同社は勝田-阿字ケ浦駅間14.3キロ9駅の湊線を運行する第三セクター。赤字経営で苦しんでいた茨城交通(水戸市)の鉄道部門を分離し、茨城交通と地元、ひたちなか市が出資して、2008年4月に設立された。
その前身は、1913(大正2)年、勝田-那珂湊駅間で運行を始めた湊鉄道までさかのぼる。一時は水戸駅までの直通運行や阿字ケ浦海水浴場(ひたちなか市)に海水浴客を運ぶため東京・上野駅からの国鉄急行列車が運行されていたこともあった。

 だが、マイカー普及とともに利用者は離れ、ほかのローカル線と同様、廃線危機に陥った。

 吉田社長は富山地方鉄道(富山市)、その子会社、加越能鉄道(富山県高岡市)で鉄道業務だけでなく営業、旅行業などに携わり、第三セクター、万葉線(同市)の設立に力を尽くした。そして生まれ育った富山を離れ、公募で社長に就任、ひたちなか海浜鉄道の再生に挑戦している

 ◆何でもやってみよう

 鉄道を残したいという地元住民の熱意に押されてスタートした会社だけに、「当初からこれはダメという前に話を聞いてみようという雰囲気があった」という。

 慶応大学を中心とした学生らがプロデュースするイベント「MMMみなとメディアミュージアム」(7月24日~9月5日)では、駅構内も使って自由に作品を展示。駅のホーム、駅名標さえも作品になった。

 3月と5月に運行した列車を使ったメイド喫茶「メイドトレイン」も大きな反響を呼んだ。
吉田社長は「どちらも主催者が都内の私鉄ではまったく相手にされなかったと言っていた。やってみたら何でもできる」という。

 何でも挑戦しようという新しい発想を持つ新しい会社だが、一方で、同社の大きな財産は古い車両や古い駅舎だ。製造から50年近くになる車両を筆頭に旧国鉄カラーの古い車両や大正2年の開業当時からほとんど姿を変えていない那珂湊駅などを、鉄道ファンが撮影していく光景が毎日のように見られる。昭和の風景を再現するため、映画やテレビドラマ、CMの撮影などに使われることも多い。

 鉄道ブームは、熱心なマニアから若い女性や親子連れなどへの広がりもみせている。吉田社長は「鉄道だけを楽しむのではなく、景色も見て、駅から街歩きもしてくれれば沿線活性化にもつながる」と期待する。

 高齢化する地域の足として重要性も再認識されている。廃線の危機を乗り越えた先にビジネスチャンスが見えるかもしれない。(水野拓昌)

                   ◇

【会社概要】ひたちなか海浜鉄道

 ▽本社=茨城県ひたちなか市釈迦町22の2((電)029・262・2361)
 ▽設立=2008年4月
 ▽資本金=1億7800万円
 ▽輸送人員=77万3804人
 ▽営業収入=2億3300万円(09年度)
 ▽従業員=25人
 ▽事業内容=鉄道の運行

≪インタビュー≫

 □吉田千秋社長

 ■収益改善へ 沿線観光地とタイアップ

 --就任から2年4カ月。鉄道再生へ向けた手応えは
 「年間70万人を切るか切らないかというところからスタートして、昨年度の輸送人員は77万人。ぎりぎりの合格点はいただけるのではないかと思う。通勤客は車に移り、通学の高校生への依存度が高くなっている状況で、沿線3校のうち1校がまもなく閉校となる。昨年度120日分の運賃で買える年間通学定期を新設し、通学定期利用者は前年比4%増。割引率が大きいため収入は減っているが、乗客減少率は抑えることができた。少子化の時代、頑張っても乗客減少に歯止めをかけるのがやっとという中、全体の利用者も増えて、うまくいけば2、3年後に採算が取れるところまで来た」

 --公募に応募し、社長に就任した。挑戦した動機は
 「富山地方鉄道から子会社に出向し、第三セクター、万葉線の設立にかかわった。それまで民間会社が鉄道部門を切り離した時点で廃止は決まっていた。だが、万葉線は市民、企業、行政が一体となり存続させた。ひたちなか海浜鉄道も茨城交通が切り離した路線であり、茨城交通、県、ひたちなか市の職員が万葉線を視察に訪れた。自分のやってきたことが認められている、何か役に立てることがあるのではと思った

 --いろいろな企画列車が好評だが、アイデアの秘訣(ひけつ)は
 「沿線の観光地に着目した。昨年度は手始めに、ひたち海浜公園とタイアップし乗車券と入園料をセットして販売した。ゴールデンウイークは車両を2両編成に増やし、駅からのシャトルバスも乗り切れないほど。駐車場や周辺道路が混雑する時期なので好評だった。アクアワールド茨城県大洗水族館、那珂湊お魚市場もあり、手をつけていない部分を積極的にやれば、まだまだ伸びる。今年から始めたビア列車は夏の木・金曜限定の貸し切り列車。12回すべて予約で埋まった。8割も埋まれば来年につながると思っていたから大成功だ」

                   ◇
【プロフィル】吉田千秋

 よしだ・ちあき 富山大経済学部卒。1988年、富山地方鉄道(富山市)入社。加越能鉄道(富山県高岡市)を経て、第三セクターによる路面電車「万葉線株式会社」(同市)の設立に携わった。2008年4月から現職。45歳。富山県高岡市出身。

≪イチ押し!≫

 ◆居候黒猫「おさむグッズ」

 ひたちなか海浜鉄道本社がある那珂湊駅で人気者となっているのが黒猫「おさむ」だ。昨年7月、ホームにいるところを同鉄道の支援団体「おらが湊鉄道応援団」のメンバーが発見した。今ではホームの片隅に寝場所も確保されている。

 ただ、和歌山電鉄貴志川線貴志駅の愛猫「たま駅長」と違い、おさむはただの居候。昼間は散歩で外出するなど自由気ままに暮らしている。名前は「黒ネコのタンゴ」を歌った皆川おさむさんにちなんでいるが、どこから聞きつけたのか皆川さん本人が寄贈した「黒ねこオブジェ」が改札前に飾られ、おさむの不在時に利用者を迎えている。

 昨年末から「おさむグッズ」も登場。卓上カレンダーやトートバッグ、ストラップ、タンブラーなど10種類近く。月に10万円前後の売り上げがあるという


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(これが旋回窓です)

鉄道には関心ない、経済政策にしか関心がないという方がいらっしゃれば、吉田社長が以前に勤めていた万葉線は、経済学者の蝋山昌一先生が保存運動を展開されて存続した路線ということだけでも、覚えていただければと思います。

那珂湊といえば、あんこう。冬、あんこう鍋とのタイアップ企画??

中部地方のみなさま、秋のグルメ列車「きのこ列車」はいかがですか。


■<明智鉄道>秋の味覚弁当いかが
2010年09月08日朝日新聞

 恵那市の恵那―明智間を結ぶ明知鉄道で、今年も秋の「グルメ列車」が8日から運行される。そのPRで7日は、募集した試乗モニターや招待客ら約40人が一足早く「きのこ列車」と「四季の里山 花白ごほうび列車」の2両連結の車内で秋のグルメ料理を楽しんだ。
 グルメ列車は、赤字で厳しい経営が続く同鉄道が乗客増の一助にと企画運行している特別列車。「きのこ列車」ではマツタケなど9種のキノコ料理入りの弁当が味わえ、「四季の里山 花白ごほうび列車」では恵那栗、山菜など恵那の食材で彩った弁当が賞味できる。沿線の仕出し料理店4店と提携しており、調理してもらった弁当を恵那発午後0時45分の明智行きの車内で乗客に食べてもらう。
 試乗した乗客たちは弁当を味わい、車窓の景色も眺めながらローカル線ののどかな旅を満喫していた。
 運行日は、「きのこ列車」が水、木、金、土、日曜日。「四季の里山 花白ごほうび列車」は水、木曜日。11月28日まで7人以上の予約があれば昼時に1便走らせる。料金は往復運賃込みで1人5千円。昨秋は「きのこ列車」だけの運行だったが、61便運行し、2763人が乗車した。問い合わせは同鉄道(0573・54・4101)へ。


「ビール電車」は好評につき延長です。


■豊橋鉄道「ビール電車」延長 名古屋のお客さんもどうぞ
2010年9月9日中日新聞


 記録的な残暑が続く中、豊橋鉄道(豊橋市)は、夏の風物詩になった市内線(路面電車)の「納涼ビール電車」を9~10月中旬の週末に遠方の団体客向けに追加運行することを決め、予約の受け付けを始めた。
 ビール電車は通常だと9月10日で終了するが、酷暑の今季は6月18日の運行開始以来、利用客が4200人に上り、ほぼ全電車が団体貸切か満席状態。あまりの好評ぶりに名古屋市周辺の団体などから「予約がとれない」との声があり、厳しい残暑も追い風に運行延長を決めた。
 追加運行は17日~10月11日の金、土、日曜と祝日(9月23日を除く)で、午後7時半に豊橋駅前を出発し、往復1時間20分の1日1便のみ。生ビール飲み放題で、おつまみ弁当が付く。
 利用は20人以上の団体に限り、専用の貸し切りビール電車運賃と2日間の名鉄フリー乗車券、豊鉄ターミナルホテル(豊橋市駅前大通)1泊をセットで1人9800円で販売する。担当者は「名古屋方面などから足を運んでもらい、ゆっくり豊橋を楽しんでほしい」と話している。
 チケットは名鉄名古屋駅サービスセンターで販売している。(問)同センター=電052(581)4161 (石屋法道)

ゴボウでソフトも。

■ゴボウでソフト 井原鉄道
'10/9/9 中国新聞
 厳しい残暑にソフトクリームはいかが―。福山市神辺町と総社市を結ぶ井原線を運営する井原鉄道(井原市)は、同市芳井町産のゴボウを使った「井原線明治ごんぼうソフト」を開発した。毎週木曜日から日曜日まで井原駅構内の直営店で販売している。
 1個250円で1日100個限定。ゴボウを湯がいた後、ミキサーでペースト状にしてバニラアイスに練り込んだ。同鉄道は、ゴボウの風味と繊維を残しつつ、甘すぎずあっさりとした味わいに仕上げたと説明する。
 同鉄道は昨年4月から直営店でゴボウ入りのバーガー、ラーメンを販売。秋から後続商品を模索し、道の駅への調査や実験を重ねた結果、ゴボウ入りのソフトクリームに決めた。「生のゴボウを湯がいたソフトクリームは全国的にも珍しい。地域の特産品と鉄道のPR、利用増につながれば」と期待している。
 30日まで毎日30食限定で同市美星町産の焼き豚などを使った「いば冷めん」(380円)も発売中。土日祝日限定の1日乗り放題切符「ホリデーパス」を示すと300円に割引される。「ソフト」は対象になっていない。直営店の営業は、平日が午前11時~午後2時、土日祝日が午前9時半~午後4時半。

ゴボウといえば、旧・御坊臨港鉄道=現・紀州鉄道。
紀州鉄道といえば、35年ほど前、日本テレビ系で夕方「俺は男だ」の再放送の提供をしていた紀州鉄道不動産部門のあの紀州鉄道です。


■和歌山・紀州鉄道 5往復減…来月から
(2010年9月7日 読売新聞)
赤字対策のために10月から減便されることが決まった紀州鉄道(御坊市の紀伊御坊駅で) 国内で2番目に短い鉄道として知られる和歌山県御坊市の紀州鉄道(2・7キロ)は、経費節減のため、10月1日から、1日の運行本数を5往復減らして22往復とすることを決めた。利用客減で100円の収入を得るのにかかる経費を示す営業係数が全国の鉄道で最悪となるなど、厳しい経営状況から「苦渋の決断に踏み切った」としている。
 JR御坊―西御坊間を結ぶ紀州鉄道は、千葉県の芝山鉄道(2・2キロ)に次いで営業距離が短く、鉄道マニアらの人気を集めている。
 しかし、人気とは裏腹に経営状態は厳しく、営業係数は367・8円に達して、毎年、大幅な赤字を計上。乗降客の大半は近くの日高高校の生徒で、紀州鉄道が今年7月に実施した調査では、1日の利用者は100~200人前後にとどまる。
 特に昼間便では、乗客がいなかったり、1、2人しか乗っていない列車もあり、同鉄道は、現在の1日27往復を、10月から22往復とすることを決定。通学、通勤、通院に影響が少ないと見られる昼間の便を中心に減便することにした。
 上下5便ずつ減便することで、1か月に約4万円の軽油代が浮くほか、列車の老朽化や、運転手への負担も軽減できるとしている。

がんばれ、紀州鉄道!

■おれんじ鉄道に初の海外団体客 台湾から30人
(2010 09/08 11:29南日本新聞)
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ホームで記念撮影する台湾人観光客ら=7日、出水市の肥薩おれんじ鉄道32件出水駅 肥薩おれんじ鉄道32件(熊本県八代市)は7日、初の海外団体観光客となる台湾ツアー客約30人を受け入れた。27日は韓国から約15人を受け入れる。同社は東アジアを中心に、現地商談会などで誘致活動を展開中。関係者は「今回の誘致で今後に自信が持てた」と手応えを口にした。
 鹿児島県観光連盟のあっせんもあり、今回受け入れたのは、台湾の台南県新営国際青年商会会員ら。5泊6日の九州旅行で鹿児島を訪れた。
 一行は川内-出水に乗車。天候不順で自慢の沿線の景色は見えにくかったが、接客乗務員「おれんじレディ」の景勝地紹介を聞きながら、約1時間15分の旅を楽しんだ。
 同会の蘇威丞(スーウェイチェン)会長(33)は「景色はきれいで楽しかった。今度乗るときは、途中下車もしたい」と笑顔を見せていた。

これからは、ローカル線も海外のお客さんをうけいれる時代。
台湾の方はローカル線の風情を味わう楽しさを知っているようで。


■新幹線時代への道標:消えゆく東北本線/23 野辺地駅/下 人気の立ち売り /青森
毎日新聞 2010年9月9日
 ◇駅弁にかけた生涯
 青森県内の駅弁は青森、八戸、野辺地の各駅で売られてきた(一時、弘前駅でも販売していた)。いずれも特急や急行が停車し、乗換駅であるためだ。

 野辺地駅の「とりめし」弁当は、伯養軒の野辺地営業所が1952(昭和27)年から製造を始めた。だが、伯養軒が債務超過に陥り、現在は事業を引き継いだウェルネス伯養軒の青森支店が製造している。

 野辺地の駅弁といえば、五十嵐英一さん(故人)を忘れるわけにいかない。五十嵐さんは27(昭和2)年、野辺地町の飯田屋で駅弁売りの仕事に入った。駅弁は1個30銭だったが、貴重だったホタテがついていた。しかし、飯田屋は戦時中の企業統制で伯養軒野辺地営業所に合併され、五十嵐さんには重役の道が用意された。だが五十嵐さんは、立ち売りの道を選んだ。

 立ち売りは重労働だ。駅弁を積んだ販売台は重さ15キロになる。これにお茶の入ったヤカンを持ってホームを往復する。他に酒やジュース、まんじゅう、みかんも売った。

 野辺地駅は複数のホームがあるため階段の昇降がある。吹雪となる冬場は特に大変だった。

 駅弁は栄養価が高く味も好評だったため非常に売れた。しかし、立ち売りは特急列車の高速化で大打撃を受ける。

 野辺地駅でも、特急はつかり号が窓の開かない特急用ディーゼルカーになり、車内販売が主流になった。それでも五十嵐さんは、大湊線への乗り換え客を対象に立ち売りを続けた。困っている客に声をかけ、構内で迷った客を誘導するなど、なくてはならない存在だった。こうして75(昭和50)年、五十嵐さんは旅客サービスの向上に努めた功績が大きいとして運輸大臣から表彰された。

 野辺地駅と青森県内の東北本線は、新幹線の新青森駅到来後、青い森鉄道に移管される。伝統ある野辺地駅の駅弁はどうなるのか。五十嵐さんも心配しているに違いない。(県庁県史編さんグループ主幹・中園裕)

野辺地駅からでていた南部縦貫鉄道。新幹線駅と野辺地を結ぶルートとして復活できないか、というのが昔からのマニアの妄想です。新幹線駅を降りたら、あのレールバスが煙を吹いて待っている!これは観光のキラーコンテンンツなんですが!