最近の鉄道ニュース! | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

最近の鉄道ニュース!

$中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

全国200万の鉄道ファンのみなさま!
秋のローカル線の旅のシーズンに、鉄道にのって遊んで地域の活性化に貢献しよう!
これぞ「志士の目鉄道研究会」の成長戦略?!


■乗って遊ぼうローカル線
(2010年9月2日 読売新聞)
携帯ゲームで誘客16日からキャンペーン
 東北のローカル線8社が携帯電話ゲーム会社「コロプラ」(東京)などと共同で、16日から新たな誘客キャンペーンを行う。鉄道に乗りながら全地球測位システム(GPS)機能付き携帯電話で遊べるゲームを呼び水に、ゲーム好きにローカル線の魅力も知ってもらう作戦だ。(秋山洋成)

 このキャンペーンは「日本縦断!花いっぱい位置ゲーの旅」。阿武隈急行など東北8社のほか、先行実施の2社を含む東北以外の7社が参加する。

 ゲームは、実際にローカル線を旅行し、GPS携帯で立ち寄り先の位置情報を取得すると、携帯画面上でも仮想のローカル線を旅行できるというもの。利用者はまずローカル線の駅で乗り放題切符(利用期間1~2日、1500~3240円)を買い、切符に付いた特製カードに書かれているゲーム用の番号を携帯電話に入力する。すると、ゲームの仮想空間上でカメラが使えるようになる。現実のローカル線で各駅まで行き、位置登録すると、仮想空間上でも同じ駅に移動し、そこに咲いている仮想の花を撮影できる。花の数や駅数に応じてゲーム内で使える様々なアイテムが入手できる遊びだ。

 JR九州とJR北海道が7月に先行参加し、1000枚以上の切符を販売した。今月は東北などの13社が追加参加、11月には近畿や九州の鉄道などが加わる見込みだ。阿武隈急行が「新たな利用客の獲得につながる」と話すように、沿線の過疎化で厳しい経営が続くローカル各線は、首都圏などのゲーム愛好者の呼び寄せを図る。東北運輸局も「若者らがローカル線の魅力を知るきっかけとなる」と支持しており、参加鉄道が広がれば、愛好者の意欲も高まると見込む。

      ◇

 コロプラのGPSを利用したゲームは現在、20~40歳代を中心に136万人が利用している。同社は現実の旅と仮想空間の旅を結びつける仕組みを生かし、鉄道だけでなく、全国の名産店70社とも提携している。ゲーム利用者が実際の店で商品を買うと、番号を取得でき、ゲーム内でも店の逸品を入手できる仕組みだ。収集欲をくすぐられるらしく、各地の名産店で若者客が増えているという。

 県内の参加企業、松島蒲鉾(かまぼこ)本舗(松島町)では、若者の来店が従来より倍増し、一度に数万円分を購入する客も出た。通販グループの東海林一彦リーダー(45)は「若者にかまぼこの味を知ってもらうきっかけになる」と手応えを語る。

 コロプラの千葉功太郎副社長(36)は「ゲーム利用者が全国に出かけて地方の魅力を発見し、同時に地方の活性化に結びつけばいい」と話している。

 キャンペーンに参加する東北のローカル線

 【青森】津軽鉄道、弘南鉄道、十和田観光電鉄【秋田】秋田内陸縦貫鉄道、由利高原鉄道【山形】山形鉄道【宮城・福島】阿武隈急行【福島】



いよいよ、ネットとゲームとローカル線が一体化しましたね!
これだけローカル私鉄の名前が並ぶと、うっとりしますねえ。


■津軽鉄道に涼呼ぶ「鈴虫列車」運行開始
9月2日陸奥新報

 津軽鉄道(本社五所川原市、澤田長二郎社長)で1日、秋の訪れを告げる鈴虫列車の運行が始まった。今年は実際の鈴虫をスズムシ駅長「津軽鈴之介」として任命。金木駅に“駐在”するスズムシ駅長をはじめ、列車内で「リーン、リーン」と涼やかな音色を響かせ、乗客を楽しませている。
 鈴虫列車は1986年から毎年運行。社員が飼育した約500匹が乗車に備えている。
 走れメロス号計5両には、それぞれ二つの虫かごを設置。このうち一つは、乗客に鈴虫の声を聞いてもらおうと、夜行性の習性を踏まえ虫かごを遮光カーテンで覆っている。
 スズムシ駅長は鈴虫のオス。金木駅改札付近で、メロス号の模型の入った虫かご内で“勤務”している。奥津軽トレインアテンダントの其田純子さんは「涼しい気分になってほしい。スズムシ駅長は大きく、オスなので2本の尾毛が特徴。探してみてください」と来場と乗車を呼び掛けた。
 京都府向日市から観光で訪れた学生古岩茉莉奈さん(19)は「津軽の雰囲気を味わいたいと思い乗車した。鈴虫列車の運行がきょうからとはびっくり。乗って良かった」と笑顔を見せた。
 同列車は10月中旬まで運行。5日は、茶道遠州会五所川原支部がお茶を振る舞う「鈴虫茶会列車」を予定している。

ゲームといっしょに、鈴虫列車をお楽しみください。

中日本のみなさまは、秘境駅めぐりはいかがでしょう?



■飯田線「秘境駅」巡るツアー開催
9月2日(木) 信濃毎日新聞
 しなの鉄道(上田市)は4日、天竜川の渓谷沿いを走るJR飯田線に乗るツアー「南信州・秘境にある駅を訪ねる」を実施する。駅の周囲に人家がほとんどない「秘境駅」が多く、ファンに人気のある同線を楽しんでもらおうと、この夏初めて企画したツアーの2回目。


秋といえば文化祭。文化祭には臨時列車も走ります!

■復活商工祭に高校生パワー
2010年9月 1日 日高新報
 御坊商工会議所 「復活商工祭2010」 実行委員会の吉田委員長と阪本仁志総企画委員長らは30日に商工会館で記者会見を行い、 11月7日に催す商工祭のイベント概要を発表した。

 商工祭は商店街の活性化を図ろうと、 昭和の時代をイメージした「レトロ」 や 「ノスタルジー」 をキーワードに昨年32年ぶりに復活した。 ことしの目玉は、 若者のパワーを借りてまちの活性化を図ろうと紀央館と日高高校の生徒に初参加してもらうこと。 「○○村」 と名付けて本二会館駐車場や空き店舗で自主運営の食べ物屋などを開設。 琴の演奏やお茶の振る舞いのほか、 紀州鉄道で臨時列車を走らせて車内で紙芝居の披露も企画している。 会見に同席した紀央館3年生で生徒会執行委員の小山友紀さん、 大江由真さん、 酒井彩乃さんは 「地域とのふれあいを深めながら精いっぱい楽しみたい」 と話している。 生徒たちは実行委員会のメンバーにも入っており、 まちづくりの若手育成にもつながりそうだ。

 このほか、 商店街の活性化に一層重点を置こうと、 昨年メーン会場が伊勢屋周辺だったのを、 中町・本町商店街に移動。 商店街振興組合連合会企画として市内全域でプレイベントの売り出しも行う。 また、 初の試みで農産物や水産物を軽トラックに乗せて販売する軽トラ市があるのもポイントとなっている。

 会場は6つのゾーンに分かれており、 生徒たち運営の高校ゾーンもその一つ。 ほかに商店街ゾーンは中町御堂駐車場から本町三丁目踏切まで歩行者天国にする。 ちんどん屋や南京玉すだれ、 市内園児、 よさこい踊りの大パレードを実施。 各商店では懐かしいお宝展示や軒先バーゲンもある。 日高別院ゾーンでは音楽やお笑いのイベントを行うほか、 寺内町講演会で県立陵雲高校教諭の歴史学博士小山譽城さんを招く。 うまいもんゾーンはきのくに信金御坊営業部駐車場を会場に御坊・日高のフードコートや即売会。 花まるゾーンは御坊小学校運動場で、 150ブースの大規模フリーマーケットを実施。 紀州鉄道ゾーンでは紀伊御坊駅で昨年引退した 「キハ603」 の展示、 オリジナルグッズ販売、 鉄道模型運転などを予定している。 実行委員会では商工祭当日の空き店舗を利用した1日限りのお店オープンやフードコート、 軽トラ市、 パレード、 フリーマーケットの参加者を募っている。 締め切りは今月末。 詳しくは会議所℡22-1008まで。

次は、夢の運転実現と地域振興を結び付ける話題。

■団塊の夢、運転人気 のと鉄道、全国から希望
【9月1日03時28分更新】 冨山新聞
 のと鉄道(穴水町)が廃線となったレールで実施している列車の運転体験の申し込みが全国から相次ぎ、キャンセル待ちが続いている。定年退職し、「運転士になるのが子どものころからの夢だった」などと語る「団塊の世代」の男性の希望が多く、奥能登の豊かな自然に囲まれて列車を動かしたいという人もいる。同社は1カ月あたり10人の受け入れ枠を拡大する方向で検討に入った。
 運転体験は、のと鉄道への関心や地元住民の「マイレール意識」を高めるため、穴水町の「まちづくり会社 江尻屋」が同社から業務を受託し、昨年6月に開始。大人1人あたり1万円を支払えば、机上講習を経て、廃線となった軌道約200メートルで列車を2往復させることができる。終了時に写真入りの証明書が発行される。

 江尻屋によると、申し込みは関西、中京方面からが多く、8月21日の運転体験から申し込み者数が1カ月あたりの定員である10人を上回り始めた。31日現在、9、10月の予約は埋まっており、新規の希望者が体験できるのは11月21日と約3カ月待ちとなっている。

 これを受け、江尻屋がのと鉄道側に受け入れ枠の拡大を提案。のと鉄道側は「人員的には厳しいが、来年以降に期間限定で増枠できないか」(蜂須賀和行常務鉄道部長)と検討を進めている。

 同鉄道によると、運転体験が小学5年生以上を対象とするのに対し、実際の利用は30歳以上の男性がほとんど。運転体験の魅力について、能登町清真の農業大下勝義さん(62)は「小さいころからの夢がかない、感動した」と笑顔を見せた。千葉県流山市の元公務員田中國男さん(68)は証明書を額に入れて飾っており、「能登の雰囲気が忘れられない」と話した。

体験運転といえば、こちらの話題も。

■本物の電車で70メートルの体験運転!全国から問い合わせ殺到で実現!『RAILWAYS』のデハニ50形

2010年8月31日 17時18分[シネマトゥデイ映画ニュース]

あなたも夢の運転士に!
 中井貴一主演の映画『RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語』に登場した一畑電車、通称「バタデン」のデハニ50形が、一般に公開して体験運転を行なっていることがわかった。鉄道ファンにとってはもちろん、一般人にもめったに体験することができない貴重な試みだ。

映画『RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語』写真ギャラリー

 この体験運転は、映画の舞台にもなった島根県にある一畑電車株式会社の雲州平田駅構内で、12月までの週末や祝日を利用して行なわれている。映画のヒットをきっかけに全国から問い合わせが殺到し、今回の企画が実現した。デハニ50形は昨年3月に引退しているが、昭和初期の製造で製造当時のまま現存する電車としては日本最古級となる。今回、デハニ53を70メートル走行させるという距離制限はあるが、普段は運転どころか運転席にも入ることはできない貴重な機会。体験運転の全課程を修了すると体験運転修了証などがプレゼントされ、ファンのみならず注目が集まっている。

 体験者からは、「子どものころからの夢が叶った」(40代男性)や、「3回くらい運転したかった」(20代女性)といった興奮の声が届いている。中には「制動の入れ方がうまくいかなくて悔しい」と素人とは思えない感想もあった。めったに体験することができないデハニ50形の運転、49歳で運転士になった主人公の気分に浸ってみては?

 本作は、仕事に追われ、家族を省みることのなかった50歳目前の男がふと人生を振り返り、幼いころの夢を追い求めるストーリー。主人公の筒井肇を中井、その妻を高島礼子、娘を本仮屋ユイカが演じている。一畑電車の走る島根の風土と、家族や仕事といった人生の普遍的なテーマを深遠に描き感動を呼んでいる。

SL派のみなさんには、若桜鉄道へ!

■三セク鉄道でSL体験運転=2カ月半かけ整備-リピーターも多数・鳥取
(2010/08/30-05:05)時事通信
 鳥取県の山あいを走る第三セクター「若桜鉄道」が実施しているSL体験運転が人気を呼んでいる。利用客減で経営に苦しむ同鉄道だが、実際に線路を走ったSLを運転できるのは国内でここだけとあって、繰り返し訪れる人も多いという。
 同県八頭町の郡家駅と若桜町の若桜駅を結ぶ同鉄道は1987年の開業以来赤字が続き、存続に危機感を抱いた地元有志が2006年ごろ、SLでの誘客を発案。当初は展示をイメージしていたが、運輸課長の谷口剛史さん(35)が「SLも走らなければ人の心は動かせない」と一念発起、38年に製造されたC12形を兵庫県多可町から譲り受け、2カ月半かけて整備した。
 体験運転は08年10月からほぼ月1回のペースで実施。蒸気機関車の構造などの講習を受けると、若桜駅の敷地内にある専用線約120メートルを2往復できる。当初は1日1回、定員は10人だったが、リピーターが増え2回にした。
 製鉄会社の敷地内でディーゼル貨車を運転しているという岡山県倉敷市の岸田直樹さん(40)は「本物のSLが運転できるとは。整備した鉄道マンの熱意の結晶だ」と感慨深げ。今回が4回目という兵庫県宝塚市の大学4年大川健太さん(22)は「運転も楽しいが、真剣に鉄道を語る谷口さんの人柄に引かれた」と話す。都内の鉄道会社に内定したことも報告。谷口さんも「報告は本当にうれしかった」と笑顔を見せた。
 好調な体験運転に加え、若桜鉄道は昨年、国の赤字路線支援策で、駅や線路などの施設を沿線自治体が所有し、運行業者に無償貸与する「上下分離方式」を導入したことで黒字に転換。谷口さんは「これからが勝負だが、お客さんとの縁は今後も大切にしたい」と話している。

なんと、SLにふさわしい貨車が長野電鉄から!

■若桜鉄道に貨車が仲間入り SLに次ぐ新しい観光素材
2010年09月02日日本海新聞

 若桜線が開通して80年を迎える若桜鉄道(原卓也社長)に、転車台、蒸気機関車(SL)に次ぐ新しい観光素材の貨車が仲間入りした。貨車を所有していた鉄道会社がある長野県から1日、鳥取県若桜町若桜の「道の駅若桜 桜ん坊」に到着。作業員らが駅構内に下ろし、早速調整に取り掛かった。

長野県から到着した滑車をSLの前部に取り付け、動かしてみる作業員たち=1日、若桜町若桜の若桜鉄道若桜駅

 貨車は長野電鉄(本社・長野市)から譲られた1926(大正15)年製の車両で重量は6・2トン。工事などの際に砂利などを積んで運び、2008年ごろまで現役で使われていたという

 鉄道ファンらから長野鉄道にこの貨車があることを聞き、昨年11月ごろに交渉したが、輸送費が工面できず入手を一時断念。今年1月から募金を開始したが、3月には長野電鉄側から解体するという連絡があり、ほぼあきらめていた。

 しかし、7月にまだ残されていたことが分かり、輸送費約60万円も集まったため、譲り受けることに。8月31日に長野県を出発した貨車は、到着後にクレーンを使って、道の駅から駅構内の線路に下ろした。

 1938(昭和13)年製のSLより古い貨車だが、最近まで使われていたとあってか状態は上々。早速、油をさすなどして調整し、SLと連結させて動かした。運輸課長の谷口剛史さん(35)は「思ったよりも程度がよく、観光素材として期待ができる」と話していた。

 今後は貨車の原形を保ちつつ、手すりやいすなどを取り付けてリニューアルを予定。貨車はSLに引かせて、イベント時などに使用したいとしており、10月17日の「因州若桜鬼っこまつり」での初披露を目指す

みなさま、全国どこにでもあった、あの貨車が、いまや観光資源なんです。C12だと、どこかに保存されているダブルルーフ客車を動態化できるといいですね。

そして、未来は、車両は鉄道から道路へ!お客さんは道路から鉄道へ!


■道路と線路走れる車両、新型は3両編成
8月31日8時28分配信 読売新聞

札幌市のJR北海道苗穂工場で報道陣に公開されたDMVの新型車両
 JR北海道は30日、札幌市東区の苗穂工場で、道路とレール両方を走ることができる「デュアル・モード・ビークル(DMV)」の新型車両を公開した。

 25~29人乗りの3台を連結することが可能で、課題だった「輸送人員の少なさ」を克服したという。同社は、冬季の安全性などをさらに検証し、2011年度中の実用化を目指す。

 新型車両は、トヨタ自動車のマイクロバス「コースター」を改良した。重さは1台約7トンで、ディーゼルカー1台を購入するより4分の1程度の費用で済むという。道路上ではバスと同じ速度、鉄路では時速70キロ程度で走行する。この日は、3両編成の試験走行も公開された。

 同社は「DMVの実用化によって、ローカル線を有効活用できる余地が高まる」(柿沼博彦副社長)と強調。過疎地で列車を運行させている国内の鉄道会社から「早く販売してほしい」という要請も強いという

鉄道を支えるのは沿線住民の熱意です!

■市電を愛する会20年㊤
9月2日東日新聞


◆豊鉄・行政を側面支援、まちづくりを実践

 とよはし市電を愛する会は11月、設立20周年を迎える。市電の応援団として、次々新しいイベントを仕掛け、市民が市電を見直すようになり、全国区の知名度に高めた立役者だ。低床電車(LRV)「ほっトラム」の導入に際しては、募金集めの先頭に立つなど、豊橋鉄道や行政を側面から支えてきた。単なる同好の士の集まりではなく、まちづくりを実践する団体だ。今年、6代目会長に就任した伊奈彦定氏に、これまでの20年と、これからの市電について聞いた。

 同会は90年、豊橋ロータリークラブの活動を母体に発足。その際、当時岩西小学校長だった伊奈氏に白羽の矢が立てられた。前年に出版した市電の画集が、4000部発行するほど好評だったからだ。「会の発足式に講師として呼ばれたら、その場で副会長にさせられた」。

 以来、20年間副会長を務め、自身の描く市電の絵とともに、豊橋市電の「顔」として、活動の先頭に立ってきた。 「遅すぎた」とも思える会長就任だが、「学校でも、校長より教頭が大事。校長の一言は決定的になってしまうから、実際に動くのは教頭でしょう。本当は、自由に発言できる副会長のほうが好きだなあ」と本音も。

 「20年間を振り返ると、会の活動は3つの時期に分けられる。90年から99年まではPRの時代。00年から05年までは、乗車を体験してもらおうと、いろんなグループに呼びかけてイベントを仕掛けた。06年に鈴木国雄前会長が就任してからは、将来展望に立って活動するようになった。それが、『ほっトラム』の導入につながった。これからも、PRだけじゃなく、豊鉄の経営に沿うような活動を展開したい」。

 設立から20年を経て同会は、市電PRの一翼を担いながら、豊橋市のまちづくりを考え、実践する市民団体に育った。路面電車サミットには、93年札幌で開かれた第1回から参加。路面電車を支援する全国の団体の中でも、地道に運動を展開することで評価も高い。

 「会員に、鉄道オタクは少ないよ。まちづくりに興味のある人が多いなあ。商店街や中心市街地活性化策とのかかわりを研究しなけりゃならない。サミットに参加してくるほかの団体では、大学の先生が幹部になっているところも多い。環境問題や公共交通政策など、学術的裏打ちを勉強して、大学などと連携しないと、行政や国を動かす力にならないからね」

 同会は、20周年の行事として、約240人の会員中心の会合と、第9回中部地区路面電車サミットを開く。「最初は市民に向けた大きなイベントも考えたけれど、今回は、会員に向けて講演を行い、これからの運動に向けて意識を高めることになった」。

 20年の節目を迎えた同会は、豊橋鉄道や行政とともに、これからも市電を支える力となる。(石川正司)