いまだにポスト以外の対立軸がない民主党代表選(中川語録)
下記の世論調査結果から次のことが読み解ける。
毎日、読売調査で、いずれも内閣支持率が反転上昇し、支持率が不支持率を逆転した。理由は、毎日調査に示されている続投理由の83%を占める「首相をたびたび交代すべきではない」にある。読売調査に示されている「首相にふさわしい理由の第1が、「首相が短期間に代わるにはよくない」が65%もある。指導力は1%、政策に期待ができるから4%、小沢氏と距離を置いているから27%。すべてが消極的支持である。
この意味は、菅首相続投支持70%はバブルであることを意味する。民意の8割が小沢氏が党の要職に就くことに反対であり、まして首相などとんでもないと思っている。それが、菅首相支持を押し上げているのである。
このうえさらに、党員の選択権をも奪うようなポスト目当ての妥協政治をするのだろうか。政策の旗印を競い合いはどこにいったのか。ここまで露骨な大義のない権力闘争は、昔の自民党でも見たことがない。
いまだにポスト以外の対立軸がない。それなのに分裂含みのようにいう人がいる。実に不思議だ。
(8月30日記)中川秀直
(参考)毎日と読売の8月27,28日調査の結果
毎日(数字は%、カッコ内は前回7月24,25日調査)
1、菅内閣を支持しますか。
支持する 48(41)46 50
支持しない 35(40)39 31
<「支持する」と答えた方に>支持する理由は何ですか。
民主党の首相だから 24(19)24 25
指導力に期待できる 9(9)8 11
政策に期待できる 8(12)8 8
政治のあり方が変わりそうだから 55(59)58 52
<「支持しない」と答えた方に>支持しない理由は何ですか。
民主党の首相だから 6(8)10 1
指導力に期待できない 29(19)29 30
政治のあり方が変わりそうにない 31(32)29 34
どの政党を支持していますか。
民主党 31(30)34 27
自民党 18(15)17 18
公明党 5(5)3 6
みんなの党 11(14)14 8
共産党 2(3)2 2
社民党 1(2)2 1
国民新党 0(-)0 -
たちあがれ日本 1(1)1 1
新党改革 1(1)0 1
新党日本 0(0)1 -
その他の政党 1(0)0 1
支持政党はない 30(30)25 33
菅首相が民主党代表に再選され、首相を続けた方がいいと思いますか。
続けた方がいい 72 71 73
交代した方がいい 25 26 23
<「続けた方がいい」と答えた方に>続投を支持する理由は何ですか。
菅首相の政権運営に期待しているから 10 10 10
菅首相の人柄がいい 5 7 4
首相をたびたび交代すべきではないから 83 82 85
<「交代した方がいい」と答えた方に>交代させたい理由は何ですか。
菅首相の政権運営に期待できないから 56 50 61
菅首相では民主党内がまとまらないから 31 37 25
参院選敗北の責任を取るべきだから
民主党の小沢前幹事長が代表選への出馬を表明しました。民主党の代表選は日本の首相を選ぶことに直結しますが、菅氏と小沢氏のどちらが首相にふさわしいと思いますか。
菅直人 78 74 81
小沢一郎 17 20 14
政府や民主党内で小沢氏の影響力が再び強くなることについて、好ましいと思いますか、思いませんか。
好ましい 14(12)19 10
好ましくない 88(85)79 86
民主党代表選で新代表が選出され、首相が交代した場合、直ちに衆院解散・総選挙を行うべきだと思いますか。
直ちに解散すべきだ 44 46 42
すぐに解散する必要はない 52 51 52
昨年の衆院選で民主党が掲げたマニフェストを巡り、党内には、厳しい財政状況を踏まえ柔軟に修正すべきだとの意見があります。あなたはどう思いますか。
柔軟に修正すべきだ 70 72 69
きちんと実行すべきだ 27 26 27
自民党中心の政権から民主党中心の政権に交代し、9月16日で1年を迎えます。政権交代をしてよかったと思いますか、思いませんか。
良かった 62 68 57
悪かった 32 27 36
民主党は政治主導を打ち出し、各省庁の閣僚と副大臣、政務官を中心に政策を立案し、決定しています。これまでの政治主導の取り組みを評価しますか、しませんか。
評価する 54 58 51
評価しない 41 38 43
消費税引き上げに賛成ですか。
賛成 51(45)58 45
反対 44(52)38 50
読売(数字派%、カッコ内は前回8月7,8日調査)
あなたは、菅内閣を、支持しますか、支持しませんか。
支持する 54(44) 支持しない 35(46) その他 5(4) 答えない 6(6)
今、どの政党を支持していますか。1つだけあげて下さい。
民主党 38(29) 自民党 21(21) 公明党 3(5) 共産党 2(2) 社民党 0(1) みんなの党 6(8) 国民新党 0(0) たちあがれ日本 0(0) 新党日本 - 新党改革 0 その他の政党 0 支持政党なし 29(30) 答えない 1
9月に行われる民主党の代表選挙には、菅首相と小沢一郎前幹事長が立候補する予定です。選挙で選ばれた代表は首相になりますが、あなたは、菅首相と小沢氏のどちらが代表にふさわしいと思いますか。
菅首相 67 小沢氏 14 答えない 19
<前問で「菅首相」と答えた人だけ>菅首相がふさわしいと思う理由を、次の4つから1つ 選んで下さい。
指導力があるから 1 政策に期待できるから 4 小沢氏と距離を置いているから 27 首相が短期間で代わるのは良くないから 65 その他 1 答えない 1
<前問で「小沢氏」と答えた人だけ>小沢氏がふさわしいと思う理由を、次に読みあげる4つの中から、1つだけ選んで下さい。
指導力があるから 40 政策に期待できるから 15 政治経験が豊かだから 29 政権が安定しそうだから 12 その他 2 答えない 2
菅内閣は、最近の急激な円高や株安に、適切に対応していると思いますか、そうは思いませんか。
適切に対応している 6 そうは思わない 82 答えない 11
小沢氏は、自らの資金管理団体をめぐる「政治とカネ」の問題で国民に説明責任を果たしていると思いますか。
果たしている6、そうは思わない91、答えない3
できるだけ早く行う 27 急ぐ必要はない 64 答えない 9
小沢氏とともに辞任した鳩山前首相が、今回の代表選で小沢氏の支持を表明したことに納得できますか。
納得できる14、納得できない80、答えない7
今回の代表選をめぐる一連の動きを見て、民主党に対する印象は良くなりましたか、悪くなりましたか、それとも変わりませんか。
良くなった、悪くなった55、変わらない41、答えない。
解散・総選挙は早く行う方が良いと思いますか、それとも急ぐ必要はないと思いますか。
できるだけ早く行う27%、急ぐ必要はない64、答えない7
民主党は、昨年の衆議院選挙で掲げた政権公約、マニフェスト通りに政策の実現を目指すべきだと思いますか、それとも、状況に応じてマニフェストを修正すべきだと思いますか。
実現を目指すべきだ 15 修正すべきだ 79 答えない 5
財政再建や、社会保障制度を維持するために、消費税率の引き上げが必要だと思いますか、そうは思いませんか。
必要だ 58 そうは思わない 35 答えない 7