ねじれ国会:参議院は数の政治に対する理の政治 | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

ねじれ国会:参議院は数の政治に対する理の政治

秘書です。
本格的ねじれ時代の到来。
しかし、憲法制定当初、当然、今日のこの状況を当然視野にいれていたのでしょう。
むしろ、この状況においてこそ、参議院の本来の個性が発揮できるのかもしれません。

下記の内閣法制局長官の国会答弁にそのヒントがあるように思います。

「参議院に期待されますものは、数の政治に対する理の政治、あるいは政治の幅に対して政治の深さとでも申しますか、そういうようなところにあるといわれておりまして、参議院の特徴は、国民の中の慎重、熟練、耐久の要素を代表させる点にあるなどと憲法制定議会において論ぜられておりましたのも、このようなことを言ったものであると考えております。」
(1976年5月4日参議院予算委員会における吉国一郎内閣法制局長官の答弁)



■本格的ねじれ時代 臨時国会30日召集
7月27日7時56分配信 産経新聞

 ■規制仕分け、法改正必要 「女王」蓮舫氏、ピンチ

 国会が衆参両院で多数派が異なる本格的な「ねじれ」時代を迎える。政府は26日の衆参両院の議院運営委員会理事会で、参院改選に伴う臨時国会の30日召集を正式に伝達した。8月6日までの会期中には、菅直人首相にとって初の予算委員会も開かれる。民主党政権の数少ない「成果」と言われる事業仕分けもねじれのあおりを受けている。今後予定している「規制仕分け」などを実施するには法改正が必要なためだ。

 「20年以上続いている規制に必然性があるのか。オープンに議論する」

 蓮舫行政刷新担当相は今月20日の記者会見では、誇らしげに「規制仕分け」の年内実施を宣言した。

 民主党政権は、各省庁の事業や公益法人を対象とした仕分けを2回にわたって実施。特に、官僚たちの無駄に次々と切り込む仕分け人・蓮舫氏は国民の喝采(かっさい)を浴びた。「仕分けの女王」とも呼ばれ、支持率低下に悩む菅直人内閣の期待株だ。

 「規制仕分け」は利害関係者である民間企業の参加も見込まれるため、より白熱した議論が期待できる。蓮舫氏は「事業仕分け」の手法をさらに刺激的に発展させる形で、再び国民の支持を得ようと躍起になっているようだ。政府は「規制仕分け」に先立ち、10月には「特別会計」を対象にした仕分けも予定している。

 だが、いずれの仕分けも、今までにない課題を内包している。

 各府省が所管する計1万3556件の規制のうち、3分の2の約9千件が政省令だけでは廃止できず、撤廃には関連法の改正が必要となる。国の特別会計も法律に基づき置かれているため、抜本的見直しには法改正をしなければならない。しかし、野党が多数を握る参院で法案が可決される保証はどこにもない。

 3年前の参院選後から昨年の総選挙までの「ねじれ国会」では、与党が衆院で3分の2以上の議席を持っており、参院で法案が否決されても、衆院での再可決の道があった。現在、与党は衆院で3分の2以上を確保していないため、この措置はとれない。仕分け結果を反映させる法案が参院で否決されれば、蓮舫氏らの作業も“絵に描いたもち”になる。

 仕分けによる権限縮小を防ぎたい各省庁からは早くも、「仕分け人にいくら糾弾されても、影響はほとんどない」(総務省幹部)などと、高をくくった声すら漏れている。

 こうした状況に危機感を抱いた蓮舫氏は23日の記者会見で、仕分け版のパーシャル(部分)連合の可能性をにおわせた。蓮舫氏は仕分け人の人選について、「ゼロベースで、いろんな可能性を否定しないでやりたい」と、野党議員からの登用に含みを持たせたのだ。

 すでに自民党内で仕分けを経験した河野太郎幹事長代理の登用が取りざたされており、河野氏も前向きな姿勢を見せている。

 民主党政権に試練を課すねじれ国会。「仕分けの女王」も頭を悩ませる日々が続きそうだ。