官邸主導?:ねじれ国会における官邸主導とは? | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

官邸主導?:ねじれ国会における官邸主導とは?

秘書です。
英国の議会システムでは「衆参ねじれ国会」は発生しません。
だから、「衆参ねじれ国会」運営のヒントは、きっと、英国にはないと思います。




■<国家戦略室>縮小に党内不満 「官邸主導」打ち出し躍起
7月25日2時32分配信 毎日新聞

 菅直人首相が「政治主導の司令塔」から「首相への助言機関」に衣替えすることを決めた国家戦略室。首相は「首相直属のシンクタンクという位置づけで、より大きな役割を担う」と説明するが、民主党が衆院選マニフェストに掲げた目玉組織だっただけに、「格下げ」「機能縮小」への不満が党内にくすぶる。首相は近く、平岡秀夫国家戦略室長を英国に派遣し、幅広い分野の政策を首相に助言する英政府の「ポリシーユニット」をモデルに新たな体制づくりを急ぐ考えだ。【坂口裕彦】

 「首相のブレーンとして機能しているところを早く見せないといけない」。首相は周辺にこう語り、平岡氏の英国派遣を急きょ決めた。菅首相は政権交代前の昨年6月に英国を訪問し、ポリシーユニットを調査した経緯がある。

 国家戦略室のスタッフは現在、民間からの出向者も含め約30人。ここに4人の首相補佐官が加わり、少人数班に分かれて首相への助言や情報提供を行うことを想定している。荒井聡国家戦略担当相も平岡氏も首相の側近。首相自身の政策発信力を強化するため、気心の知れたメンバーで固めた「知恵袋」として戦略室を活用するのが首相の狙いだ。

 しかし、衆院選マニフェストに「新時代の国家ビジョンを創(つく)り、政治主導で予算の骨格を策定する」と明記されたのが「国家戦略局」構想だ。昨年9月に発足した鳩山政権はまず「室」としてスタートさせ、初代国家戦略担当相に菅首相、2代目に仙谷由人官房長官が就任。予算編成の基本方針や新成長戦略の策定などに取り組んできた。菅首相による唐突な方針転換には閣内からも「選挙の前に約束したことがやれなければ、国民に対する冒とくになる」(前原誠司国土交通相)との批判が出ている。

 参院選の民主党大敗で「ねじれ国会」となり、戦略室を「局」に格上げする政治主導確立法案成立のめどが立たなくなったことも影響している。成立すれば(1)現在3人の官房副長官を1人増やし、国家戦略局長と兼務させる(2)首相補佐官の上限を5人から10人に増員する--ことなどで官邸主導の体制が整うはずだった。

 鳩山政権では府省間の政策調整を官房長官と国家戦略担当相がそれぞれ行っていたが、「首相も仙谷さんも(戦略室に)法的根拠のないまま各省との折衝や調整作業をするのがいかに大変だったかをよく知っている」(荒井氏)。調整機能を仙谷官房長官に一元化する一方、戦略室を助言機関とする形で整理したというのが官邸サイドの言い分だ

 これに対しては鳩山由紀夫前首相も「前政権との違いを際立たせると落とし穴にはまる」と反発。首相周辺は「参院選であれだけ負ければ、首相の求心力低下は仕方ない」と批判の拡大を懸念する。



そもそも、官邸主導とは、衆参両院の多数派に支持されている内閣であることが前提でしょう?

官邸主導体制を整えました、参院では法案が通りません、これでは官邸主導の意味がないのではないでしょうか。

2007年参院選後のねじれ国会以後、福田内閣で大連立構想が持ち上がったのは、首相主導を維持するためにも、衆参両院の多数派を形成しなければならない、ということが根本にあったのではないでしょうか。

つまり、官邸主導体制をととのえるとは、衆参ねじれ国会への対応能力を、党ではなく官邸に持つということです。

ブレーンとか、シンクタンク機能とかについては、第一に、官邸内に意思決定ラインに関係なく、ただのアイデア開陳機能しかないなら、まったく意味がないでしょう。第二に、これがもっと大事ですが、衆参ねじれ国会への対応能力に関係なければ、もっと意味がないでしょう。


官邸の権力の源泉は、国会にあることをお忘れなく!

核心は、菅内閣の官邸主導で、誰が具体的に衆参ねじれ国会対応をするのか、ということです。

まさか、官房副長官補室??

そうだとすると、官僚主導ってことですよ。