重税翼賛:慎重な見積もりという名の大増税シナリオの前提条件 | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

重税翼賛:慎重な見積もりという名の大増税シナリオの前提条件




■借金のGDP比率 引き下げへ
4月6日 23時32分 NHK
中期的な財政運営を議論してきた政府の検討会は、国の危機的な財政を立て直すため、GDP=国内総生産に対する借金の比率を、安定的に引き下げていくことで一致し、今後、こうした目標の達成時期などを定めることになりました。

民間の有識者が参加する政府の検討会は、6日の会合で、ことし6月に策定する向こう10年程度の「財政運営戦略」の基本的な考え方をまとめました。それによりますと、国と地方の借金をあわせた長期債務の残高が、今年度末にGDPの181%に当たる862兆円に達することから、この比率を安定的に引き下げていくことが「財政健全化のゴール」だとしています。そのうえで、毎年の政策に必要な経費と税収の差を示す「基礎的財政収支」を用い、借金に頼らずに経費を賄うようにする「黒字化」の時期を定めるとしています。また、経済成長や歳入の見通しを慎重に見積もったうえで、新たな政策を行う場合、財源を確保するルールを定めることも盛り込んでいます。このほか、来年度以降の3年間は、歳出などに大枠を定める「中期財政フレーム」を設け、これに基づいて1年ごとの予算編成を行うとしています。内閣府の古川副大臣は、検討会のあと、「この考え方を踏まえ、政府内で、目標を達成する時期など具体的な内容の検討作業に入りたい」と述べました。


でましたね、「慎重な」経済成長率の見積もり。これで重税は確実ですね。
「慎重」という言葉が好きな日本人のまじめさにつけこんだ、重税派の計略・・・
まあ、もともと民主党政権は大きな政府派だから、一貫性はあるんですが。



■「名目4%は成長の黄金率である」増税なしの財政再建は可能だ
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/255?page=3
2010年02月22日(月) 高橋 洋一(現代ビジネス ニュースの深層)

OECD国で最近10年間の名目成長率と長期金利の関係を調べると、名目成長率が4%以上の場合は名目成長率が長期金利を上回る傾向がわかる(図参照・・・略)。

 欧米の先進国の名目成長率は平均4-5%なので、成長を着実に達成できれば財政再建を意識することもない。このような海外から見れば、名目2%も名目3%も、言葉は汚いが「目くそ鼻くそ」の議論である。

 名目3%を「高めの成長」などと決して思わないでもらいたい。図でわかるが、OECD国の中で名目成長率のビリは日本だ。ブービー(ビリから二番目)は東西ドイツ統合による旧東独支援でハンデキャップのあるドイツだ。名目3%はビリからブービー狙いにいくという程度のものでしかない。

 名目4%より低いのは、そもそも成長いうべきでないだろう。4%が成長の黄金率であり、それより低い2%か3%などまったく議論する値のない話だ。


つまり、慎重な経済成長見積もりをして、長期金利が名目成長率を上回るようなシナリオを描けば、まちがいなく大増税をしなければ借金の対GDP比は改善しないということ。
でも、大増税すればGDPも縮小してしまうのでは?
そこで、政府あげて、「増税こそ経済成長」の大合唱を準備中、ですね、いま。
この重税翼賛体制が、今後の政界の一つの軸になりそうな気配・・・暗雲です・・・
この重税翼賛体制に警鐘をならすボスは、また「悪魔の手法」とかいってののしられるんでしょうね。暗い世の中です・・・