改革政党の原点への回帰(中川語録) | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

改革政党の原点への回帰(中川語録)


朝日新聞の世論調査から、無党派層の動向がうかがえる。(下記記事参照)


無党派層が31%から50%に増大している。民主支持層から離反した19ポイントが、そのまま無党派層に流れたと思われるからである。

無党派層の内閣支持率は14%しかない。夏の参院選の比例投票先も、民主13%対自民16%となっている。

自民党はいかに、この無党派層の支持を取り付けられるか。私は、自民党が再度、改革政党の原点に回帰する以外にないと考える。05年の郵政総選挙を圧勝した改革政党・自民党にである。

(3月16日記)中川秀直



(参照記事)朝日新聞「本社世論調査」「政権『危険域』」に迫る」「最大の問題は実行力」「カネ問題厳しさ増す」「批判的無党派層が増大」

「政権交代を果たし、半年前に7割を超す内閣支持率でスタートした鳩山政権。13、14日に実施した最新の全国世論調査では、その支持率が32%まで落ち込んだ。発足当初の政策面での評価が色あせ、実行力への疑問が国民の間に広がってきた様子が、これまでの世論調査の数字から見えてくる。

鳩山内閣の支持率は、発足時としては、小泉内閣の78%(2001年4月)に次ぐ歴代2位の高さだった。昨年11月までは6割台をキープしていた。ところが、12月に48%へと急降下した。鳩山由紀夫首相の政治資金問題や米軍普天間飛行場の移設問題、新年度予算編成などさまざまな場面で、言を左右にする首相の姿が目立った。リーダーシップを発揮していると『思わない』人が74%に上り、『決められない首相』への失望感が広がった。

そこからは下がる一方となった。民主党の小沢一郎幹事長の政治資金問題で元秘書らが逮捕された1月に42%まで下がると、2月には支持と不支持とが逆転、4割を下回った。今回ついに「危険水域」とされる30%に近づいた。

この半年間の支持率の推移は安倍、福田、麻生の3内閣と似ている。毎回4択で尋ねる支持、不支持それぞれの理由にも変化が表れている。発足時は内閣を支持する人のうち46%が『政策の面』を理由に挙げ、次いで『民主党中心の内閣だから』27%などだった。

ところが半年後のいまは、『民主党中心の内閣』が41%で最多となり、『政策』は34%に後退した。つまり、政治の中身よりも『民主党内閣であること』そのものを支持してくれる層が頼みの綱になっているといえる。

不支持理由としては今回、『実行力の面から』が最多の48%を占める。支持する人を含めた全回答者の中でみても、4人に1人ぐらいが『首相の実行力を理由に支持しない』と判断していることになる。

検察当局の処分から1ヵ月半が経過した小沢幹事長の政治資金問題だが、国民の目はかえって厳しさを増している。幹事長を辞任するべきだと答えた人は今回74%。処分直後は68%だった。また、政治とカネの問題を今夏の参院選で重視するかどうかを尋ねた質問でも、その傾向が表れている。

2月5、6日の調査で小沢幹事長の問題を挙げて質問した際は『重視したい』44%、『そうは思わない』48%と拮抗していた。ところが今回、小林千代美衆院議員陣営の選挙資金にかかわる事件も受けて、『民主党議員の一連の政治とカネの問題』として聞くと、『重視したい』が56%と『そうは思わない』36%を引き離した。

これらの問題は、鳩山政権や民主党の評価を押し下げる要因になっている。今回『参院選で重視したい』と答えた人では内閣支持率が21%しかなく、全体の32%より低い。また、参院選での投票先を『民主』とする人は22%で、全体の30%よりも厳しい。前回(2月20、21日)の調査では「参院選の結果、民主党が単独過半数を占めた方がよいか」を聞いた。「占めない方がよい」との意見が全体の55%を占めたが、小沢問題を重視したい人の中では、71%にのぼった。

この半年で、政党支持率は大きく変化した。一番膨らんだのは『無党派層』で、31%から50%に広がった。民主支持層は46%が27%に減り、自民支持層は15%で横ばい。民主の目減り分が、無党派に流れているようにみえる。

無党派層の意識も変わってきている。当初は無党派層の55%が鳩山内閣を支持していた(不支持16%)が、3ヶ月後の12月には支持24%、不支持45%と早々と逆転し、今回は14%対56%と不支持が圧倒している。

内閣支持率だけではない。『いま投票するとしたら』として1月から連続して質問している『夏の参院選の比例区投票先』も、無党派層では毎回、民主が自民を下回る。今回は民主13%対自民16%。昨年夏の衆院選直前の調査で無党派層は40%だったが、その層の『比例区投票先』は、民主24%対自民12%だった」。