インフレターゲットに「反対しているわけではない」ならやればいいのに | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

インフレターゲットに「反対しているわけではない」ならやればいいのに

秘書です。
日銀は、インフレターゲットに「反対しているわけではない」んですね。
では、政府次第ということですか?


■UPDATE2: 量拡大だけでの景気刺激は限定的、デフレと円高の明確な関係見られず=白川日銀総裁
2010年 03月 12日 12:33 JST
[東京 12日 ロイター] 白川方明日銀総裁は12日午前、参院予算委員会で答弁し、デフレ脱却に向けての処方せんについて量的緩和による景気・物価の刺激効果は限定的との見方を示したほか、デフレが円高を招き、企業の競争力が減退するとの見方についても、肯定しなかった。長期国債の買い入れ増額は日銀は主要国中央銀行の中でも買い入れ額が多いと強調し、銀行券残高を超えての買い入れは将来の円滑な資金供給に支障が出るとして消極的な姿勢を示した。
 自民党の舛添要一委員の質問に答えた。

 <デフレと円高に明確な関係なし、緩和的政策は相応に為替に影響している>

 白川総裁は、円高への金融政策の対応を問われ「金利は1つの要因ではあるが、しかし過去の傾向をみてもこれだけではなくいろいろな要因で決まっている」とした上で、「いずれにしても、日本銀行としては現在極めて緩和的な金融政策を続けることを明確にしており、これは為替レートにも相応の影響を与えていると思っている」と述べた。
 デフレが円高をもたらし、企業の対外競争力が低下しかねいとの懸念に対して総裁は、そうした関係を否定。「デフレ傾向の国には通貨高になるというのが購買力平価の考え方。(しかし)対外的な競争力を考えると、物価の下落と円高で実質為替レートは変化なく、購買力平価でもって競争力は必ずしも決まらない」と説明。「現実にみても、短期的な物価動向と為替相場には必ずしも明確な関係はない」と述べた。
 
 <量的緩和は景気刺激効果限定的>
 
 デフレ脱却の手段として、量的緩和の復活について問われると、「量的緩和、当座預金の拡大は、金融システムが不安定なときには、その安定に大変大きな効果があったと自負している。ただ単に量を増やすだけで景気を刺激する、物価を上げるという効果は限定的だったというのが、私どもの評価」との認識をあらためて示した。さらに、米国でも今回量を拡大したが、米のコア物価は低下しているとして、米国でも日本でも「マネタリーな要因だけで、ただちに物価が変動するということではない」と説明。「低金利をしっかり維持することで、需要を刺激することに努めている」と訴えた。

 <長期国債買入れ、銀行券残高超えると資金供給に支障>

 もう一つの手段として、長期国債の買い入れ増額に関して問われ、「現在主要国で長期国債を買い入れている中央銀行は日本銀行だけ。現在残高を見ても日本銀行は買い入れの多い中央銀行であることを認識してほしい」と説明した。まだ5000億円程度余分に買う余力はないかと問われると「銀行券の発行残高と長期国債の保有残高の差は25.5兆円。別途短期の国債も買っている」と、数字をあげて説明。その上で「現時点でのバランシートを考えると余力があるという印象を受けるかもしれないが、しかしどんどん国債の買い入れを行っていくと、最終的には誰かが日本銀行の負債である銀行券を持ってくれているから買い入れできるが、それを超えて買い入れると最終的には日本銀行自身が国債を売る形で調整をすることになる」と説明。「国債買い入れは現在資金供給をするだけなく、将来円滑な資金供給ができる能力を確保する必要がある」として、「円滑にかつ潤沢に資金供給するという意味で、現在そして将来のバランスシートを見ながらやっていくというのが、どの中央銀行も行っている政策の枠組みだ」と述べた。
 デフレ脱却に向けてインフレターゲットの採用については、今回の信用バブルの崩壊もそうだとして、「物価の短期的な動きに焦点を当てて金融政策をそこに合わせて運営するということに、世界的に反省機運が高まってきている」と指摘。「反対はしているわけではないが、物価の安定、その上での経済成長の実現に全力を尽くしたいと思う」として、採用には改めて消極的な姿勢を示した。
 
 (ロイター日本語ニュース 中川泉記者)


量的緩和は、金融システムが不安定なときにやるもの、ということのようですね。根底にはデフレ脱却には企業の生産性向上努力が必要ということがあるのでしょう。ここは10日にボスが内閣委員会で菅大臣にいったように、政府・日銀でしっかり意思疎通しないと。
ここまでは、織り込み済みですが、
インフレターゲットを日銀は「反対しているわけではない」んですね!
菅財務大臣は10日の内閣委員会のボスの質問に、政府・日銀のアコードについて「魅力的なところがある」と認めている。
ならば、やればいいのに!ボールは政府にかえってきましたね。