年内に物価をプラス転換への「意欲」 | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

年内に物価をプラス転換への「意欲」

秘書です。

菅財務大臣は一歩踏み込みました。


■WRAPUP1: 菅氏「年内に物価をプラス転換」、亀井氏「日銀が国債引き受けを」=衆院委
2010年 03月 1日 14:05 JST
[東京 1日 ロイター] 菅直人副総理兼財務・経済財政担当相は1日午前の衆院財務金融委員会で、デフレ脱却に向けてあらためて日銀に一段の努力を要請、年内にも物価をプラスに転換させたいとの意向を表明した。また、亀井静香郵政・金融担当相は、需給ギャップの解消には大胆な財政出動が必要とし、国債増発への対応として日銀による国債の直接引き受けに言及した。
 

 質問に立った山本幸三委員(自民)はデフレと金融政策の関係について日銀総裁や閣僚に見解を質した。

 菅財務相は、デフレ脱却に向けて「日銀にもデフレ脱却という目標について、しっかり取り組みをお願いしたい」とあらためて金融政策に対する期待を表明。これまでの日銀の対応について「評価している」としながら、「結果として、まだ物価下落が続いている。日銀においても、やり方は自立した判断があるのは当然だが、より努力をお願いしたい」と追加的な対応を求めた。

 政策目標とする物価水準では「プラス1%ないし、もう少し高めの目標でいい」と1%超をめざして政策を運営していく考えを示し、政府の対応として「需給ギャップを考えると財政出動をあまりシュリンク(縮小)させることは好ましくない」と指摘。こうした財政と金融政策の効果により、デフレ脱却について「2、3年では長い。欲を言えば、今年いっぱいくらいには、何とかプラスに移行してもらいたい」と年内の物価プラス転換をめざす考えを示した


 亀井金融相は、デフレ脱却には「大胆な財政出動が必要」と主張。日銀の金融政策だけで需給ギャップを解消することはできないとし、「政府の財政出動を含め、需給ギャップを解消していく努力が必要だ」と語った。

 もっとも、膨大な債務残高と景気低迷による税収減の中で「2011年度予算の財源は、国債と特別会計の切り込みしかない」と財源問題を指摘。政府の取り組みを前提として「日銀も政府の大胆な財政出動に協力できる点がある」と述べ、「日銀が、(国債の)市中からの買い入れだけでなく、国債を直接引き受けて財源をつくることをやればいい」と日銀による国債の直接引き受けに言及した。さらに、日銀の姿勢について「金融政策だけでなく、政府の財源にも責任を持って踏み込むくらいの覚悟がないと、この危機から脱することはできない」と財源問題への積極的な関与を求めた。 

 
 これに対し、日銀の白川方明総裁は「日本経済がデフレから脱却し、物価安定のもとで持続的成長経路に復することが最も重要な課題」と政府と歩調を合わせたが、追加措置への言及はなかった。

 需給ギャップ解消に向けた日銀の対応として「政策金利を名目ゼロ金利まで引き下げ、現在の低いゼロ金利状態を続けることを明確にしている。また、金融市場に潤沢な資金を供給する用意をしており、常に潤沢に資金を供給している」とし、「このような極めて緩和的な金融環境を維持する方針を明確にしており、そのことを通じて需給ギャップの解消に最大限の努力を行っている」と説明。現在の「極めて緩和的」な金融政策を粘り強く続けていくことが重要との見解をあらためて表明した。

 

 (ロイターニュース  伊藤純夫 吉川裕子)


年内の物価プラス転換に向けて、どういう政策運営をしていくのか、注目です。