GDP統計の市場関係者の評価は? | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

GDP統計の市場関係者の評価は?

秘書です。
GDP統計に対する市場関係者の評価は?



■根強いデフレ圧力、予想上回る成長への市場評価は限定的
2010年 02月 15日 13:09 JST
 [東京 15日 ロイター] 15日の東京市場は株安・債券高。国内総生産(GDP)統計がデフレの根強さを示したことで、実質成長率が予想を上回った点は評価されにくかった
 中国が前週末に預金準備率を引き上げたことも、どちらかといえば株売り/債券買いの材料で、あえてリスク資産を買う地合いにはならなかった、という。
 株式市場は方向感なく、小安い。中国や台湾などが旧正月、また米国がプレジデンツデーと、主要な市場が休場で参加者が少ない。
 10―12月期GDPは、実質成長が前期比プラス1.1%、年率換算プラス4.6%となり、3四半期連続のプラスとなった一方、デフレーターが前年同期比マイナス3.0%、国内需要デフレーターが同マイナス2.9%。実質GDPは市場予想を上回ったが、コスモ証券の投資情報部担当課長、田口はるみ氏は「デフレや設備投資など先行きの弱さに焦点が当たれば上値を重くする要因になる」と述べた。
 日興コーディアル証券シニアストラテジストの河田剛氏も「GDP成長の上振れによって株買いにつながっていることはなさそうだ。足元でドル/円が90円台へと円安に振れていることから、きょうは輸出株中心に買われているが、依然として海外の不透明要因が残っているので、方向感が乏しい」と指摘する。そのうえで「中国は預金準備率の再引き上げを発表したが今週は休場で反応を見極めにくく、ギリシャ問題なども先送りされた形で、今週は全般的に方向をつかみづらい」とみている。
 GDPについてコスモ証券の田口氏は「実質GDPなどはデフレーターが押し上げた形になっている。国内需要デフレーターなどをみると引き続き弱い。設備投資もプラスとなったが、供給側のデータを加える2次速報値では下方修正の可能性が高いだろう。消費も堅調だが、エコポイントなど政府の政策で支えられている面が強い」との見方を示す。
 一方、円債市場は堅調。国債先物は一時、中心限月ベースで1月29日以来、約2週間ぶりの高値を付けた。市場では、GDP成長よりもデフレーターに着目する向きが多く、「緩やかなデフレ継続の可能性が高まった」(外銀)との声が出ている
 デフレ克服に時間がかかるとの見方が強まれば、国債金利に下方バイアスがかかりやすい。市場では、1)国内の大手投資家が残存7年ゾーンの売り持ちを解消した、2)相場上昇に伴い海外ファンドが「踏み」を余儀なくされた――との見方が聞かれた。
「前週末の海外市場で株安/債券高/ユーロ安が続いている状況を考えると、極端な円安による国内株高や、スワップの払いなどの可能性も小さい」(ドイツ証券の山下周チーフ金利ストラテジスト)といい、買い安心感を誘ったとみられる。
 店頭取引では、3月決算期末が迫るなかで益出し目的の売りが出たとの観測もあり、急ピッチな相場上昇には至らなかった。外資系証券の関係者は「先物相場が上昇する過程で残存8年を売るオペレーションが入ったり、超長期ゾーンで持ち高調整売りが出ていた」と話した。
 外為市場では、主要通貨の売買が交錯。前週末海外市場では、ギリシャ懸念のくすぶるユーロが対ドルで一時9カ月ぶり安値を更新したが、昨年末から急ピッチな下げが続いたユーロは「テクニカル的に買い戻しが入りやすい水準」(外銀)に達したとの見方から、一段の下げにはつながらなかった。
 GDP統計は「まちまちの内容で反応しづらい」(外銀)との受け止め方が多かった。
 中国の預金準備率引き上げに関しては、「預金準備率の引き上げは中国景気の好転が底流」(外銀)にあるといい、他の金融市場への影響が限られた。
 バークレイズ銀行は15日付の顧客向けリポートで、中国の0.5%の預金準備率引き上げは3000億元の流動性吸収に相当するとの試算をまとめている。「人民銀は旧正月の連休前に預金準備率引き上げを発表することで市場にニュースを消化するための十分な時間を与え、市場への影響を最小限にとどめようとした」として、同行では「人民銀の金融引き締め効果を深読みしずぎないよう注意を促したい」と指摘している。
 (ロイター日本語ニュース 橋本 浩)



やはり、市場関係者の関心も、「デフレ」にあるようです。