今週の鉄道ニュース!(今週も、鉄道が、熱い) | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

今週の鉄道ニュース!(今週も、鉄道が、熱い)

志士の目鉄道研究会です。
今週も、鉄道ニュースの時間がやってまいりました。
今週も、全国の鉄道が、熱い!
「鉄は熱いうちに、うて!」


まずは、ボスもきっとほしがるにちがいない?「福カエルキップ」の話題から。



■掘り出しニュース:不景気ピョ~ン!! 信楽高原鉄道、「福カエルキップ」発売
(1月19日毎日新聞)
 【滋賀】甲賀市の信楽高原鉄道は18日、金運、交通安全、健康を願った「Oh!福カエルキップ」 の販売を信楽駅(同市信楽町長野)で始めた。信楽-貴生川間の大人2人分の往復乗車券となり、使用後は置物として利用できる。1枚1800円で限定1000枚。
 葉っぱ(縦15センチ、横16・5センチ)の上に3匹のカエルが立った形で、信楽焼製。3匹のカエルは左から順に「お金カエル」(金運)、「無事カエル」(交通安全)、「若ガエル」(健康運)と呼ばれ、それぞれ福をもたらしてくれるという。同鉄道は「この不景気に負けないど根性ガエルです」とアピールしている。問い合わせは同鉄道(0748・82・4366)。【金志尚】



「ナカガエル」も4匹目にいれてもらえるよう、がんばろう!?

続いて、バンクーバー冬季五輪の話題です。


■冬季五輪間近、バンクーバーに路面電車開通
(2010年1月22日 読売新聞)
 【バンクーバー(カナダ)=吉永亜希子】来月12日の五輪開幕を前に21日、選手村とバンクーバー市中心部の観光地、グランビル・アイランドまでの約1・8キロを結ぶ路面電車「オリンピック・ライン」が開通した。
 五輪期間中、市中心部で車両の乗り入れが規制されることなどから、パラリンピックが終了する3月21日までの間、6~10分間隔で運行され、運賃は無料。金色と銀色を基調とした車両は、車いすやベビーカーでも乗りやすいようにとホームとの段差もない。
 21日午前9時半から行われた式典では、開通を待ちわびた市民約100人が1番列車に乗ろうと長い列を作った。
 列車の中は乗客ですし詰め状態だったが、午前4時半から並んだというアッティ・トロクさん(46)は「静かな乗り心地だ」と満足そうに話した。


さすがバンクーバー!そう、21世紀は「路面電車」の時代です。
「五輪引鉄」!
5時間も始発電車を待ってならんだトロクさんは、立派な鉄道マニアに違いない!
みなさんも、バンクーバーにいったら、無料の路面電車にのりましょう。



では、いま、どんなに時代が鉄道ブームなんでしょう!



■書籍や模型、博物館も 鉄道ブームで快走
(2010年1月16日 読売新聞)
 不況の中でも、鉄道関連の本や鉄道模型などの売れ行きが堅調だという。意外な鉄道ブームの実態をさぐってみると……。(経済部 平松洋志)
 東京都心のビジネス街にある紀伊国屋書店大手町ビル店。夕方になると、コート姿のサラリーマンなどで、鉄道関連のコーナーがにぎわいを見せる。国鉄時代の列車の写真集など「中高年の郷愁を誘う内容の書籍」が人気という。また、線路の配線や鉄道ダイヤを取り上げた専門的な本も「予想外に良く売れている」のだという。
 漫画「鉄子の旅」(小学館刊)は、女性漫画家が鉄道の旅を続ける様子を描き、「鉄子」(鉄道好きの女性)という流行語を生んだ。連載した漫画雑誌「IKKI(イッキ)」の江上英樹編集長は、「出版不況の中で、鉄道は主要な位置を占めている」と話す。
 一方、さいたま市の鉄道博物館も、昨年10月、開館から約2年で来館者が300万人に達した。JR東日本は、東京都区内などから博物館のある大宮までの鉄道切符をセットにした「新幹線&鉄道博物館きっぷ」を昨年2月に発売して人気にあやかっている。東京駅や上野駅から大宮まで新幹線に乗って行けるため、子供たちに人気で、発売期間を3月末まで延長した。JR九州も、同様に、九州鉄道記念館(北九州市)の入場券がセットになった割引切符を販売している。
 鉄道模型の売れ行きも好調。日本玩具協会の調べでは、小売店の売上額は2005年度は約108億円だったが、06年度は約123億円、08年度は約133億円と右肩上がり。鉄道模型を販売する「ポポンデッタ」(本社・東京)の太田和伸社長は「新たな趣味として始めたいという人たちが増えている。子供の頃に鉄道模型に触れ、久しぶりに楽しむという大人も多い」と話している。同社は、全国に11店舗を展開しているが、うち6店舗は一昨年以降にオープンした。


鉄道は右肩上がりの「上げ潮」だ!これは「よんさんとお」当時を上回るか?

鉄道模型やろうかな、と思っている、コート姿のサラリーマンのみなさま!今年、何か一つ新しいことを始めましょう!そのうねりこそが成長戦略、ご家族に反対されたら、「これが成長戦略だ」と(心の中で)叫びましょう!私は鉄道模型で学びました。情熱は器用さを超越する!


下記はHOナローゲージ(軽便鉄道用:縮尺80分の1の線路幅9ミリ・・・87分の1のときもあります)。
$中川秀直オフィシャルブログ「From HIDENAO」by Ameba

下記はNゲージ(縮尺150分の1の線路幅9ミリ)
$中川秀直オフィシャルブログ「From HIDENAO」by Ameba


私の頭の中では、いつも列車が架空の昭和な風景の中を走っています。


■「風そよぐ谷 国吉駅」に いすみ鉄道、命名権販売…千葉
(2010年1月19日 読売新聞)
 第3セクター「いすみ鉄道」(本社・千葉県夷隅郡大多喜町)の国吉駅の名がこのほど、「風そよぐ谷 国吉駅」と改められた。
 同社が収益アップを目的に2008年から事業展開している駅名命名権募集に、鉄道前面展望映像DVD制作で知られる「パシナコーポレーション」(千葉県佐倉市)から応募があり、決定した。企業名などを掲げない例は今回が初めて。
 いすみ鉄道の駅名命名権は、利用客数などにより年間100万~200万円で契約される。期限付きなどの理由で新駅名は愛称扱いだが、既に昨年7月、久我原駅が最寄りの大学にちなんで「三育学院大学 久我原駅」に、同9月には、訪問歯科診療会社「デンタルサポート」(千葉市美浜区)との契約で、大多喜駅が「デンタルサポート 大多喜駅」に改称されていて、国吉駅が3例目。


ネーミング・ライツだってとりくんでるんです!「骨太の方針2006」にもでてましたね。


■「たま」駅長、さよならイベントで手形残す
(2010年1月16日 読売新聞)
 三毛猫の「たま」(雌、10歳)がスーパー駅長を務める和歌山電鉄貴志駅(和歌山県紀の川市)で16日、駅舎建て替えに伴う「さよならイベント」が開かれた。
 駅舎の壁をメッセージボードに見立て、たまが、食紅を塗られた右前脚で“手形”を残した後、住民や観光客らが駅舎との別れを惜しむ一言や、たまへの励ましの言葉を書き込んだ。
 3日に同社の執行役員に昇進したたまは、工事に合わせて24日から2月末までの長期休暇に入る。飼い主の家で過ごすといい、社員らも「最近忙しかったから、少しはのんびりして」と“上司”を気遣った。


ネコの手だって借りるんです!


■貴志駅、建物も猫に!?…和歌山電鉄
(2010年1月22日 読売新聞)
 「たま」がスーパー駅長を務める和歌山電鉄貴志川線貴志駅(和歌山県紀の川市貴志川町神戸)の駅舎が、檜皮葺(ひわだぶ)きの新駅舎に建て替えられる。
 伝統的な雰囲気の中にも、窓の形などに猫をイメージし、遊び心を加えたデザイン。同電鉄が夏までのオープンを目指す。
 貴志川線は、2006年4月に南海電鉄から和歌山電鉄が運行を引き継いだ。たま駅長や、新たに運行を始めた「いちご電車」などが全国的な人気となり、利用者は年間約220万人、4年前より約30万人増えた。
 一方、貴志駅の現在の駅舎は1932年に建てられ、トイレもくみ取り式で、男女共用。地元住民らでつくる「貴志川線運営委員会」から、トイレ整備が必要との声が上がったのをきっかけに、観光客がくつろげる場所も設けようと、建て替えの話がまとまった。
 新駅舎は、檜皮葺きの大きな屋根が特徴。高野山から職人を呼び寄せて、伝統的な手法でヒノキの樹皮をふいてもらう。両端に猫の耳をかたどった飾りを載せ、猫の目型の窓を二つ開ける。正面から少し離れて見ると、猫の顔のように見える。内部は、最近太り気味のたまが運動不足を解消できるよう、広々とした3階建ての駅長室を作る計画で、ギャラリーやカフェも備える。併せて、ホームに、「いちご神社」「おもちゃ神社」「ネコ神社」の三つの社を建立。安全などを祈願する。
 同電鉄が所属する両備グループ(岡山市)デザイン顧問で、貴志川線の「たま電車」や「いちご電車」のほか、九州新幹線の車両「つばめ」も手がけた水戸岡鋭治さんがデザインした。
 建て替えに伴い、たま駅長は24日から、1か月程度の長期休暇に入る。また、同電鉄では29日まで、旧駅舎の壁に、乗客の「さよならメッセージ」を書いてもらっている。両備グループの山木慶子広報部長は「日本を強く意識した駅舎。たまとともに親しまれるスポットとして、定着してほしい」と話している。


どうですか。これが民間活力!これぞローカル私鉄の心意気!


■DMV:列車が走る鉄路と道路両用車、試乗モニター募集--恵那 /岐阜
 ◇明知鉄道で3月20日から3日間
(1月22日 毎日新聞)
 恵那市は2月1日から、明知鉄道で3月20から3日間実施する、鉄路・道路両用車「DMV」(デュアル・モード・ビークル)の試乗モニターを募集する。
 DMVは、列車が走る軌道と自動車が走る道路の両方を走れる車両で、JR北海道が開発した。線路から出て、タイヤ走行で道路を走り、観光地などに直接乗り込むことができる利点がある。明知鉄道では、昨年11月に夜間走行実証試験を実施しており、今回は、一般市民を対象に試乗会をして、利便性や効率性を検証するためのアンケートをする。
 試乗は3日間とも同じ内容で、▽第1便=午前8時45分の体験コース(約1時間15分)▽第2便=同10時35分の観光コース(約2時間)▽第3便=午後1時5分の観光コース(約2時間半)▽第4便=同4時半の体験コース(約1時間15分)--の1日4コース。体験コースでは、岩村駅-明智駅間を往復し、観光コースでは、沿線の観光地に立ち寄り、モニターにDMVの役割を実感してもらう。
 モニターの募集人員は130人で、小学3年生以下は保護者同伴が必要。応募多数の場合は抽選で決める。応募方法は、往復はがきに(1)乗車希望人数(2人まで)(2)住所(3)電話番号(4)氏名、年齢、性別、職業(5)希望日とコース(二つまで)を明記して、〒509-7292 恵那市長島町正家1の1の1、恵那市役所商工観光課「DMV試乗モニター係」に送る。締め切りは、2月19日の消印有効。問い合わせは、0573・26・1111内線522。【小林哲夫】


ボスは、幹事長時代に北海道で乗りました。ローカル線存続の切り札として期待大。


■合格祈願「一勝地」駅のお守り形入場券が人気
(2010年1月15日 読売新聞)
 受験シーズンを前に、縁起物としてJR肥薩線・一勝地(いっしょうち)駅(熊本県球磨村)で販売されているお守り形の入場券が人気を集めている。
 昨年1年間の売上枚数は、「SL人吉」の復活運行による観光客の増加もあって、過去最高の1万8449枚に上った。村は「一勝地」の地名にちなんだ縁起物を訪ね歩く観光キャンペーンも企画しており、受験生の家族らに参加を呼びかけている。
 一勝地駅の入場券には「足を地につけ努力し、まず一勝を」との願いが込められ、受験生やスポーツ選手のお守り用として買い求める人が多い。年間の売上枚数は2005年は4450枚だったが、PRの効果などで08年は8350枚と年々増加している。
 入場券の購入者には、「試験に滑らない」との験を担ぎ、列車の滑り止めとして線路にまく砂を「砂ita」(さいた)と名付け、プレゼントしている。
 また、村では毎年12月から3月の受験シーズンに合わせ、「必勝!合格祈願ノ旅」と題した観光キャンペーンを展開。一勝地駅をスタートし、一勝地阿蘇神社で合格を祈願したり、温泉宿泊施設「一勝地温泉かわせみ」でカツ丼やカツとじうどんなど「勝ち」にこだわった料理をそろえた「必勝御膳」を食べる散策コース(約40分)を提案している。
 同村産業振興課は「一勝地地区には入場券のほかにも多くの縁起物がある。受験で合格を勝ち取るためにもぜひ一度訪れてほしい」と話している。
 問い合わせは、球磨村観光案内所(0966・32・0019)へ。


受験生のみなさん、がんばってください。まずは一勝!


■遊園地のSL、上越線で復活へ
(2010年1月20日 読売新聞)
 1973年に廃車になり、38年ぶりの現役復帰が決まった蒸気機関車「C61形」が19日、保存展示先の群馬県伊勢崎市の華蔵寺公園遊園地から運び出された。
 クレーンで台車やボイラー部分などに3分割された後、トレーラー車に積み込まれ出発。20日朝までにJR東日本大宮総合車両センター(さいたま市)に到着し、約3億円かけて整備される。来春以降、上越線の高崎―水上駅間を中心に営業運転する予定だ。
 この日は休園日だったが、地元住民や鉄道ファンらが作業を見守った。伊勢崎市の三田三郎さん(70)は「子供が小さい頃から姿を変えない機関車が走り出すなんて、うれしいね」と話していた。


みなさんの街の公園にSLや鉄道遺産はありませんか?思わぬ地域活性化資源になるかも。


■「デハニ50」臨時運行を 島根県知事に活用策提言
(2010年1月20日 読売新聞)
 島根県などでつくる「一畑電車デハニ50形活用検討協議会」(会長=飯野公央・島根大准教授、12人)は19日、車両の原形を残し運行するなどの活用策を溝口知事に提言した。
 飯野会長が県庁に知事を訪ね、提言書を手渡した。提言書では、できるだけ原形をとどめて、〈1〉臨時電車などとして運行する〈2〉原形を残し人を乗せずに走行し駅などで展示する〈3〉側線で体験運転をする――の3案を明記した。
 飯野会長は、安全対策のためコストがかかるなどの課題も説明した上で、「採算性より住民の暮らしの観点が大事。自治体が活用をリードするとともに、住民が参加し意見を言えるような場を設けてほしい」と話した。溝口知事は「実現できる現実的な案を出していただいた。案に基づき、沿線地域などとともに、地域の貴重な財産の活用法を検討したい」と答えた。


是非、上毛電鉄の経験を生かしていただき、「古豪復活」を!鉄道保存の先進国の英国は、動態保存こそ文化の保存という哲学があります。それで古い技術を残すのです。古い技術から、未来に何かが生まれるかもしれないんです。次世代のために、産業技術を保存していく。それが巧の国の脱・市場原理主義っていうもんじゃないでしょうか。

■おでん電車で夢酔い心地…京阪電鉄 京阪石山坂本線 29日から週末運行
(2010年1月19日 読売新聞)
 京阪電鉄は29日からの毎週金、土曜の夜、滋賀県大津市の石山坂本線(坂本―石山寺)で、「おでん電車」を走らせる。同社は「心地良い電車の揺れに身を任せながら、熱々のおでんやお酒はいかが」とPRしている。
 おでん電車は、市民らが企画して2004年に行われたが、同社主催は初めて。電車の外観にはのれんや大根などを描き、車内も赤ちょうちんを飾り、通路にテーブルを置くなどして居酒屋の雰囲気を出すという。
 おでんはプラスチック製の簡易鍋で食べ、缶ビール2本とカップ酒1本、おつまみも付く。「おでん電車」のペーパークラフトや、帰宅用に同線と京津線(浜大津―御陵)のフリー乗車券(当日限り有効)もプレゼントする。
 電車は浜大津駅を午後6時41分に出発。坂本―石山寺駅を走行し、同8時18分に浜大津駅に戻る。途中乗降はできない。申し込みは2人からで、1人3000円。最少催行人員は15人。問い合わせや予約は、平日に同社大津鉄道事業部運輸課(077・522・4521)。


おけいはんでおでん、車内のあかちょうちん、いいな・・・


■若桜鉄道、通学客が減 営業外収入は目標クリアへ
2010年01月20日日本海新聞
 鳥取県の若桜、八頭町地域の公共交通のあり方を協議する「若桜谷公共交通活性化協議会」の第5回会合が19日、八頭町北山の八頭町役場八東支所で開かれた。報告のあった昨年11月末時点での若桜鉄道の運輸実績などによると、通勤旅客は増えたが通学旅客は減少。一方でツアー誘致やグッズ販売など営業外収入は、年度末の目標をクリアできる見込みであることが分かった。
 旅客人員では、前年度実績と比べて通勤旅客がどの月も増加した一方、通学旅客はどの月も下回った。しかし、営業外収入は年度末の目標約680万円に対して、すでに約600万円の利益を上げており、燃料費が当初見込みよりも抑えられている現状などから、全体の収支目標も達成可能なラインにあることが報告された。
 また、現在日本交通の子会社、鳥取自動車によって2町の山間部を運行しているクローバーバスを3月末でやめ、4月から各町による町営バス運行が始まるのを前に、町側が概要を説明。
 両町とも路線や料金など現行のサービスを低下することなくスタートできるとし、「運行が始まれば、町民の意見を聞きながら、柔軟な対応をしていきたい」と話していた。


ツアーやグッズで鉄道を応援しましょう!


■「また乗るから」を励みに…養老鉄道・羽場さん
(2010年1月19日 読売新聞)
「少子高齢化で鉄道離れが進むが、なんとかして一人でも利用客を増やしたい」
 近鉄名古屋駅で出札係をしていた入社間もない頃、窓口で近鉄伊賀線(現伊賀鉄道)の切符を買おうとした客から、「上野まで」と言われた。
 同線には伊賀上野駅、上野市駅と「上野」が付く駅が二つあり、料金も違う。
 「どちらですか」と尋ねると、「社員のくせに駅の名前も知らんのか」とどなられ、窓をたたかれた。
 経験が浅かった頃は苦労の連続だったが、「振り返れば、ステップアップの過程。現場に出た経験が今、役立っている」と思う。
◎   ◎
 岐阜県御嵩町の出身。2003年、近鉄(大阪市)に大卒の総合職として入社した。「就職氷河期で、何十社も企業回りをした」。苦労の末の就職だった。入社後は、「人々の生活を支えたい」と鉄道事業本部を希望した。
 昨年8月から、子会社の養老鉄道(岐阜県大垣市)に出向。営業や、集客率アップに向けた企画立案を担当する総務企画課に所属する。同社では最年少だ。「社員は100人ほど。鉄道を運行させる現場と職場の距離が近く、先輩から学ぶことが多い。故郷の岐阜で働くことができることも、やりがいを感じます」と意欲を見せる。
◎   ◎
 養老鉄道は慢性的な赤字経営だった近鉄養老線を引き継ぎ、07年10月に営業を開始。乗車人員は08年度上期が約362万人。今年度同期は約341万人と減少、苦戦が続く。昨年3月から、集客力を高めようと、大垣―桑名駅間で「薬膳列車」をスタートさせた。地元食材を使った低カロリー料理が好評だ。週2回の定期運行のほか、旅行会社の希望にも応じて運行している。
 添乗員として乗車、乗客と一緒に食後の運動の踊りに参加したり、乗客のカメラで車窓を撮影したりとサービスに徹する。 「また乗りに来るから」と言われるのが今、一番の喜びだ。 
(南条哲治)


いい話ですね。「また乗りに来るから」といわれるのが一番の喜び。この喜びこそ、今後の日本経済を再生させる原動力となりでしょう!


最後に、なにかすごいことになりそうな予感のお話で締めくくりましょう。


■JST、粘菌の輸送ネットワークから都市構造の設計理論を構築
粘菌の輸送ネットワークから都市構造の設計理論を構築
(1月22日日経プレスリリース)
―都市間を結ぶ最適な道路・鉄道網の法則確立に期待―

 JST目的基礎研究事業の一環として、JSTさきがけ研究者の手老 篤史 研究員らは、単細胞生物(注1)の真正粘菌(注2)が形成する餌の輸送ネットワークを理論的に解明し、都市を結ぶ実際の鉄道網よりも経済性の高いネットワークを形成する理論モデルの構築に成功しました。本研究の成果であるネットワーク形成に関する理論は、近年ますます複雑化するネットワーク社会において、経済性および災害リスクなどの観点から最適な都市間ネットワークを設計する手法の確立につながるものです。

 真正粘菌は、何億年もの長きにわたって厳しい自然淘汰を乗り越えて生存し続けています。このため、さまざまな機能をバランスよく保ち、変化する環境にも柔軟に対応することが知られています。すなわち、頻繁に使用される器官は増強され、使用されていない器官は退化しています。これは、人間が作る都市間ネットワークの思想と共通する部分が多いといえます。粘菌のこのような知的な挙動に関しては、すでに手老研究員らから発表され、2008年度のイグ・ノーベル賞を受賞しています。しかし、脳も神経もない粘菌が知的なネットワークを形成するメカニズムについては理論的な解明がなされておらず、生物学上の謎の1つとなっていました。

 今回、真正粘菌変形体が作る輸送ネットワークを実験・理論の両面から解析し、数理科学的にネットワークを再現する理論モデルを構築しました。これにより、粘菌の作るネットワークによる物質輸送は、実際の鉄道ネットワークより輸送効率が良いことや、アクシデントに強いことが分かりました。

 今後、都市間を結ぶ道路・鉄道・インターネットなどによる物流・情報ネットワークの整備にあたり、建設・維持コストや災害リスク管理など、さまざまな要件を目的に応じて重視した際に、本研究により構築した理論モデルの適応により最適なネットワークを提示する設計法則の確立が期待されます。


 本研究は、北海道大学電子科学研究所の中垣 俊之 准教授、広島大学 大学院理学研究科の小林 亮 教授らと共同で行われ、本研究成果は、2010年1月22日(米国東部時間)発行の米国科学雑誌「Science」に掲載されます。・・・