朝のニュースです(出口戦略時期尚早、胆沢ダム) | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

朝のニュースです(出口戦略時期尚早、胆沢ダム)

秘書です。国会がはじまりましたが、国民生活、雇用、景気が一番。



■出口戦略、時期尚早で一致=雇用情勢など考慮-首相とIMF専務理事
(1月18日-23:20時事通信)
 鳩山由紀夫首相は18日、来日中の国際通貨基金(IMF)のストロスカーン専務理事と首相官邸で会談した。この中で、非常時の金融財政政策を平時に戻す「出口戦略」の実施は、雇用情勢などから時期尚早との認識で一致した。
 鳩山首相は「財政出動と財政規律の両立が必要で、消費刺激を重視している」と現政権の経済財政運営を説明。これに対し、同専務理事は「市場の信認確保のために財政の今後の道筋を策定する必要がある」と指摘した。 
 その後、同専務理事は菅直人副総理兼財務相とも意見交換。財政健全化目標に絡み、菅財務相は「次の衆院選までの4年間に、(財政再建に向けた)手当てを検討しなければならない」と語った。このほか、白川方明日銀総裁も同専務理事と会談した。

このほか、白川方明日銀総裁も同専務理事と会談した。



実は、増税というのもある意味の「出口戦略」。「非常時の金融財政政策」のうちの金融政策は十分なのでしょうか?どうも十分でないような気がするのですが。

デフレの歴史を振り返ってみると、19世紀後半のイギリスの「大不況」といわれた1873-96年は、実は

名目成長率は+0.9%、実質成長率は+1.9%、デフレータは-1.0

なんですね。デフレでも、名目成長率はプラスだったんです。


では、日本の1920年代はどうか。1920-29年も、

名目成長率は+0.5%、実質成長率は+1.8%、デフレータは-1.3

日本の1920年代ですら、名目成長率はプラスだった。そして、日本の1930-32年(世界恐慌期)が、

名目成長率は-5.7%、実質成長率は+2.0%、デフレータは-7.5 

そして、金解禁の停止と高橋是清の財政政策で、1933-37年に

名目成長率は+10.8%、実質成長率は+6.5%、デフレータは4.1


となります。つまり、いまの日本経済は、19世紀後半の英国「大不況」や1920年代に日本の金融恐慌時代以上に深刻で、世界恐慌期に匹敵しているということでしょう。

「非常時の金融政策」は十分なんでしょうか。出口どころか、入口にしっかりと入っているのでしょうか?国会でぜひ、しっかり論戦をしていただきたいものです。



戦前の日本は、政党政治が金権腐敗とののしりあいで国民に信頼されなくなり、自滅していくのですが、今後の政局シナリオをどう政権中枢が考えているのかというと・・・


■民主イズム 「これが最終戦争だ」
(1月19日 読売新聞)

・・・小沢氏が16日の党大会で述べた言葉からは、こんな思いが透けて見える。
 国民の声を反映した参院選に勝てば、検察も野党も何も言えなくなる。それが民主主義だ――・・・


この「国民の声を反映した・・・」というのは推測であって、生の声ではありません。しかし、1983年のロッキード選挙のときの田中元首相を思い出させる記事ですね。民主党は「小沢幹事長のために」参院選を戦うのでしょうか。


■「反小沢」マグマ蓄積 世論調査に民主は動揺
1月19日7時56分配信 産経新聞
 第174通常国会が召集された18日。報道各社の世論調査は、民主党の小沢一郎幹事長の辞任を求める声が軒並み、7割を超えたことを報じ、党内に大きな動揺が広がった。

 「政治家は自分の立場を守ることを一切考えちゃいかん。みんなが国民の政治への信頼を取り戻すために命を捨てるんだ」「思ったことを言えないなんて。徳川時代だって言っていたはずだ。まして今は民主主義社会だ」 

 民主党の渡部恒三元衆院副議長は、国会内で報道陣に何度も取り巻かれると、そのたびにこう強調した。

 「小沢支配」の党内で、渡部氏だけは小沢氏に苦言を呈してきたが「批判はおれだけでいい。若いみんなはしなくていい」とも周囲に語ってきた。だがこの日は本音を語るように中堅・若手を促した。さらに「重い立場の人が自分より国の政治が大事ですという大きな立場で決断することを望む」と事実上の辞任勧告にまで踏み込んだ。

 この発言を契機に、反小沢の動きが水面下で動き出す可能性が出てきた。

 党執行部も世論調査に動揺している。平田健二参院国対委員長は「報道で世論は大きく動く」とマスコミに八つ当たり気味。輿石東(こしいし・あずま)参院議員会長は党の会合で「(国会は)いろんな予想できないことが起こり得るかもしれない」と認めつつ団結を訴えるのが精いっぱいだった。

 民主党の当選2回の衆院議員13人は18日、急遽(きゅうきょ)、国会内で検察批判の会合を開いた。「石川知裕衆院議員の逮捕は不当だ」。世論の反発を押し返そうと懸命だった。

 世論の変化を感じ取る若手は多い。首都圏の若手議員は「街頭演説をしたが一昨日からガラっと変わった。『小沢辞めろ』とやじられた」。小沢氏に批判的な中堅は「有権者は鳩山と小沢以外の民主党議員は貧乏だって知っている。2人を追い出せばいい」とまで語った。マグマは蓄積されつつある。(榊原智)


こうした民主党の現状について、小泉進次郎議員は、


■進次郎氏「自由ある自民 自由ない民主」
(1月19日06時02分 スポーツ報知)
 自民党の小泉進次郎衆院議員(28)は、通常国会での民主党の失政追及に向けて「静かすぎるより、うるさすぎる方がいい。よくぞ代弁してくれたと思われる発言をしたい」と意欲を示した。小沢幹事長に対する民主党党内部から批判の声が出ないことには「自由があるのが自民党。自由がないのが民主党。同じ問題が自民党で起こったら新人でも説明してくれ、と言うと思いますよ」。
 自民党の支持率はあまり回復していないが「自分たちの信じるやり方が第一」と意に介さなかった。



今朝も、「胆沢ダム」関連の記事が下記のように出ております。参院選は焦点は「金権政治」で、「ロッキード選挙」ならぬ「胆沢ダム選挙」になるのでしょうか?



■陸山会土地購入:胆沢ダム受注「小沢氏側が謝礼要求」
2010年1月19日 2時30分毎日新聞
 小沢一郎民主党幹事長の資金管理団体「陸山会」の土地購入を巡る事件に絡み、国発注の胆沢(いさわ)ダム(岩手県)工事を受注したゼネコン関係者が毎日新聞の取材に、謝礼として小沢氏のパーティー券を毎年数千万円、3年間購入したと証言した。小沢氏の事務所の要求だったという。胆沢ダムを巡っては、中堅ゼネコン「水谷建設」が下請け受注の謝礼として小沢氏側に渡したとされる5000万円が土地購入に充てられた疑いがあるとして捜査の焦点となっており、受注と資金提供が連動したシステムの一端が浮かんだ。
 胆沢ダムは岩石や土砂を積み上げて建設するロックフィルダムとしては日本最大級で、13年度の完成を目指して工事中。
 このうち大手ゼネコン「鹿島」など3社の共同企業体が04年に落札した同ダムの「堤体盛立工事」(約273億円)を請け負ったゼネコン関係者によると、受注成功後に談合の「仕切り役」とされる鹿島の幹部(当時)にあいさつに行ったところ、小沢事務所の要求に従うよう指示された。小沢事務所側からは「年間数千万円のパーティー券を3年以上買ってほしい」と伝えられたという。
「要求に従わないと次の公共工事で鹿島を頂点とする談合から外されるシステム。仕方なく従った」と関係者は振り返る。ただし政治資金規正法上、1回のパーティーで寄付できる上限は1社150万円と定められ、小沢氏のパーティーは年4回なので600万円までしか購入できない。このため、このゼネコン関係者は下請け業者にパーティー券を割り振り、要求通り3年間、毎年数千万円を購入したという。
 水谷建設元幹部らは東京地検特捜部の調べに、小沢氏の元私設秘書で民主党衆院議員の石川知裕容疑者(36)=政治資金規正法違反容疑で逮捕=に04年10月、5000万円を渡し、05年4月にも公設第1秘書、大久保隆規容疑者(48)=同=に同額を渡したと説明。特捜部が石川議員らを追及している。また西松建設違法献金事件の公判で検察側は「『胆沢ダムは小沢ダムだ』と大久保秘書に言われた」とする西松建設関係者の調書を朗読している。



ダム利権を糾弾する民主党は、なぜか「胆沢ダム」の工事中止は主張していませんね。この際、胆沢ダムを党として「事業仕分け」してはいかがでしょうか。下記のような記事も出てきておりますし。



■【剛腕の威光】(4)秘書を接待漬け “実弾”攻勢
(1月19日 01:14 産経新聞)
 「自民党衆院議員の○○は業者と癒着している! 建設利権だ! 汚職だ!」
 平成15年、民主党幹事長、小沢一郎(67)の地元、岩手県奥州市で基礎工事が始まった胆沢(いさわ)ダム周辺で、こうがなり立てていたのは右翼の街宣車だった。
 右翼に街宣行動を依頼したのは重機土木大手「水谷建設」(三重県)の関係者だったという。水谷の別の関係者はその理由について「東北地方選出の自民党議員が、水谷と対立する業者を推していて、胆沢ダム工事の受注を目指していた水谷の邪魔になったからだ」と証言する。
 胆沢ダムとは、岩石や土砂を積み上げて造る国内最大級のロックフィルダムだ。発注者は国土交通省東北地方整備局で、総事業費は2440億円にも上る屈指の大型公共工事である。
 土木建設業界では有名な胆沢ダムも世間一般には知名度が低かったが、昨年3月に小沢の公設第1秘書、大久保隆規(48)=公判中=が逮捕、起訴された準大手ゼネコン「西松建設」(東京都)をめぐる違法献金事件で一躍注目を集めた。
 西松を含む多数のゼネコンの営業担当者が、東京地検特捜部に対し、小沢事務所が岩手・秋田両県を中心とした東北地方の公共工事に強い影響力を持っていたと証言。胆沢ダム工事でもゼネコン間の談合で受注業者が決められ、小沢事務所が受注に了解を与える「天の声」を出していた疑いが浮かんだからだ。
 冒頭の街宣攻撃は工事受注のためには「なりふり構わぬ」水谷の営業スタイルの一例にすぎない。水谷関係者は「水谷の手口は議員秘書を接待漬けにして実弾(裏金)攻撃することだ」と明かす。
■「イタリア旅行」
 「今日は大久保さんと一緒だから、○○ちゃんと生バンドの確保頼むよ」
 街宣攻撃と同じ15年、水谷の当時の幹部は東京・向島の高級料亭のコンパニオンに頻繁に連絡を入れていた。
 料亭関係者によると、「○○ちゃん」とは、大久保がお気に入りだった「半玉(はんぎょく)」と呼ばれる芸者見習いの若い女性。大久保はいつもこの女性の手を握り、女性が灰皿を交換しようとすると「○○殿はそんなことしなくていいんだよ」と語りかけていたという。
 生バンドの演奏が始まると、大久保と女性はチークダンスを踊った。女性は大久保のことを「おーさん」と呼び、周囲に「おーさんにイタリア旅行に誘われた。おーさんの言うイタリアは岩手県のことだけどね」と話していたという。
 1回の代金は30万円程度という水谷の料亭接待は10回以上に及び、大久保の部下だった民主党衆院議員の石川知裕(36)が同席することもあったという。
■風俗店と小遣い
 ゼネコン関係者によると、下請けが大型公共工事を受注しようとする際の営業活動は元請けのゼネコンに対してで、水谷もゼネコンへの営業を済ませ、胆沢ダム工事を受注できると見込んでいたという。
 しかし、談合を仕切っていた大手ゼネコン「鹿島」の東北支店元幹部から「小沢事務所に『違う業者にしろ』といわれるかもしれない。あいさつに行った方がいい」と言われ、小沢事務所を訪れたところ、大久保に「来るのが遅い」と言われたのだという。
 実は水谷と小沢事務所は以前から接点があり、水谷元会長の水谷功(64)が、古くから小沢の「金庫番」だった元秘書と知り合いで、胆沢ダムの受注を依頼していたとされる。ところが、12年に元秘書から大久保に引き継がれたため、小沢事務所とのパイプが途絶えていたのだった。
 「工事落札の時期に1億円持ってくるように」
 関係者によれば、功や元幹部らは特捜部の任意聴取に次のように供述した。
 接待を重ねるうち、当時の水谷幹部は大久保からこう言われ、16年10月に東京都内のホテルで石川に5千万円、17年4月にも大久保に5千万円を渡した-。
 特捜部は、この裏献金が陸山会の政治資金収支報告書に記載されていない土地代金の原資4億円の一部になった疑いがあるとみているのだ。
 「天の声」を期待した接待漬けと“実弾”攻撃。石川は小沢支援者である都内の水産業者からも風俗店での接待を受け、毎回10万円の小遣いをもらっていたという。関係者によると、水産業者は「取引会社を紹介してほしい思惑があったが、石川には見事にたかられた」と話しているという。
 元国会議員秘書は話す。「議員の威光で秘書が特定業者から派手に接待を受けるのは、目立つから絶対やってはいけないこと。大久保も石川も脇が甘すぎた」(敬称略)