「豊かな家庭の論理」「古い自民党の論理」がここにも(中川語録) | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

「豊かな家庭の論理」「古い自民党の論理」がここにも(中川語録)


平成13年12月から一時中断期間をはさむが8年余に及びインド洋で行われ来た海上自衛隊による補給支援活動が、今日15日で打ち切られる。

昨年11月にまとめた政府の「アフガニスタン」への支援策は、民生分野での5年間で約4500億円の支援策であり人的貢献策ではない。

読売新聞社説は以下のように正しく指摘する。

「アフガンでは、困難な情勢が続く中、40カ国以上の部隊が1500人超の犠牲に耐えつつ、治安維持や復興支援に従事している。日本も一定のリスクを共有し、ともに汗を流すことが大切だ。5年間で50億ドル(約4600億円)だけでは、感謝はされても尊敬はされない。鳩山政権は、給油活動の『単純な延長はしない』と言い続けてきた。具体的な代替策を検討しなければなるまい」。

「政治とカネ」の問題だけでなく、外交問題にも、民主党的発想の根幹にある「問題はカネで解決する」という「豊かな家庭の論理」、田中元首相全盛期以来の「古い自民党の論理」の弊害が出てきているようだ。

「問題はカネで解決する」というのは、尊敬されないだけでなく、感謝もされなくなると思う。それは1991年の湾岸戦争のときに経験済だ。

しかも、バブル絶頂の91年当時と異なり、現在は、GDPは世界第三位に転落し、財政赤字に苦しむ。尊敬も感謝もされない巨額の財政支援に国民の合意の形成は難しくなってくる。私のところにも、アフガンに5年間で50億ドル(約4600億円)のおカネを出すなら国内に、という悲痛なメールが届いている。

社民党との連立を最優先にする判断は、結果として、国際社会の中で国民に高くつく結果となるだろう。

1月15日記 中川秀直