日本の政党政治の「大転換」の序曲となるかもしれない。(中川語録) | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

日本の政党政治の「大転換」の序曲となるかもしれない。(中川語録)


今日の産経新聞に、阿比留瑠比氏が「政局左右する政治とカネ」を書いているが、この中に、故松岡利勝農水相が平成17年2月の衆院予算委員会で「自由党幹事長のとき、14年に限っても、国民の税金である政党助成金から約15億2千万円が組織活動費として藤井氏個人に支出されている。この15億円余は、その後どう使用されたか分からない」と質問したことが書かれている。

私はあの時、自民党国対委員長だったから、よく覚えている。阿比留氏が書いているよいに、政党助成法では、解散時に政党助成金に残高がある場合は国に返還しなければならないから、藤井氏の名義を使った返還逃れをしたのではないか、との疑いが当時からあったのである。

現政権側のみなさんは、政権交代の一点で結束してきたわけだが、その過程での「政治とカネ」の無理が噴出しはじめているということなのか。

これはカネでしか問題解決できない政治、カネでしか結束できない政治を終わらせるということが、天命であることを示しているのではないか。

阿比留氏は「民主党はもともと保守系から革新派までバラバラの寄り合い所帯であり、政権を取るための『プロジェクト政党』だった。それを1つにまとめてきた小沢氏という『重し』がとれた場合、どうはじけるか。政局が、一挙に流動化する可能性もある」と指摘している。

「カネでしか問題解決できない政治、カネでしか結束できない政治」は日本の政党政治を確立したといわれる戦前の原敬内閣時代の「我田引鉄」政治、利益誘導政治に遡るものだと思う。これから政局が流動化するとすれば、戦前に遡る日本の政党政治の「大転換」の序曲となるかもしれない。

1月10日記 中川秀直