どうなる民主党エコノミクス? | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

どうなる民主党エコノミクス?

秘書です。民主党は円高指向路線をやめるのでしょうか。

■〔焦点〕一段の円高なら介入不可避の情勢、問われる日本の為替政策
2009年 11月 30日 17:43 JST
 [東京 30日 ロイター] 政府・日銀が27日、取引を前提に現在のレート提示を金融機関に求める「レートチェック」を実施したが、市場ではこのままドル安/円高の進行に歯止めがかからなければ、5年8カ月ぶりの為替介入という「実弾」の投下に踏み切るしかないとの見方が強まってきた。世界的なドル下落見通しが払拭されない中、産業構造の変革をうたう民主党政権が、足元で急速に進む円高をどこまで許容するのか。関係者は固唾を呑んで日本の為替政策を見つめている。

 <日銀は取引を最終段階で取りやめ>
 「ドル/円のプライスをお願いします」――。日銀の担当者が複数の国内外金融機関に連絡を入れたのは、ドルJPY=が14年ぶり安値となる84.82円をつけた27日午前。当局と外為市場関係者は、普段から現在の取引状況や見通しなど情報を交換をしているが、この日は日常の連絡ではなく、取引を前提に現在のレート提示を求めるものだった。金融機関が提示したレートに買いの意志を表す「マイン」と返せば、2004年3月16日以来5年8カ月ぶりの為替介入。ある関係者は「あまりに久々のことで、平静を装ってはいたが、正直どきどきしていた」と振り返る。しかし、続いた言葉は取引のキャンセルを意味する「ナッシング」だった。
 日銀がレート提示を求める際に出した買い注文が比較的小規模だったことなどから、多くの関係者は介入を匂わせるレートチェックどまりで、今回の当局は「本気」ではなかったと見る。だが、前週末の市場では「ついに当局が動き始めたらしい」との観測が次第に広がり、ドル/円に買い注文が殺到。急速な下落の直後で、輸入企業や政府系色の強いとされる国内大手投資家などがまとまった買いに動いた観測もあり、ドルは86円前半まで一気に1円超急速に反発した。

 <政府の手持ちカードに限り>
 急速なドル安/円高が進展する中でのレートチェックは、参加者にとってもちろん「介入警戒感から下値を売り込みづらくなる」(外銀のチーフディーラー)要因だ。この日もドルは上値の重さが続きながらも86円台で推移し、目先的にドル/円の下値不安が若干低下したとの声は少なくない。
 しかし同時に、外為市場で最大の劇薬ともいえる介入を想起させるレートチェックを実施したことで、今後ドル/円が急落した際に同じことをやっても、大きな衝撃を与えた「今回ほどは効かない」(市場筋)との見方が大勢。もう政府の手元には、実際に介入を実施する『実弾』しか残っていないとの指摘も出始めている。
 藤井裕久財務相が「臨機応変な対応」のひとつと指摘する7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)声明ですら、本格的なドル安/円高の歯止めはならない見通しだ。「中国人民元の切り上げやドル基軸通貨体制のゆらぎなど、いわゆる『脱ドル』の大きな流れが、現在のドル安の底流にある。共同声明が出れば投機筋はいったん売り仕掛けを控えるかもしれないが、大きな流れに変化がない限りドル安が止まるはずがない」(邦銀プロップ)という。

 <協調体制の構築と株価の値動きが介入のカギか>
 為替アナリストの間では、民主党が実際に内需拡大路線を押し進めるなら、通貨市場では円に上昇圧力がかかりやすくなるとの見方が一般的。財務相も政権公約(マニフェスト)を踏まえる形で、就任時から急激な変動に対処する以外の為替介入に否定的なスタンスを示してきた。しかし、現在のドル/円の下落基調は、テクニカル上の下抜けとなったことと相まって、歯止めがかかる気配に乏しい。
 介入にあたって焦点となるのは、米欧など主要各国との協調姿勢。前週26日にユーロ/スイスフランEURCHF=Rがスイス中銀の介入ラインとされている1ユーロ=1.51スイスフラン前後を大きく割り込んだ後も上値の重い展開が続いていることで、単独介入では今回のドル安から発生する通貨の激しい値動きに歯止めをかけるのは「やはり難しい」(都銀)との見方が、市場であらためて広がりつつある。
 政府・日銀は今回、介入を見送ったのか、見送らざるを得なかったのか――。ある関係者は「両方の側面があるのかもしれない。しかし、日本株の下げが続けば、経済全体への影響を遮断する狙いで為替に『実弾』が入ってくるだろう」(先出の外銀チーフ)とみる。

(獅子16)「円高政策+金利高+子ども手当+高速無料化=内需拡大」という民主党エコノミクス。数字で説明される前に、ドバイ・ショックを口実に修正か。