26日夕方の政策ウォッチ2(所信表明演説コメントー2)(秘書ひしょ) | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

26日夕方の政策ウォッチ2(所信表明演説コメントー2)(秘書ひしょ)

■鳩山首相所信表明演説
(2009/10/26-14:39時事通信)

 【2・いのちを守り、国民生活を第一とした政治】
 (友愛政治の原点)
 かつて、多くの政治家は、「政治は弱者のためにある」と断言してまいりました。大きな政府とか小さな政府とか申し上げるその前に、政治には弱い立場の人々、少数の人々の視点が尊重されなければならない。そのことだけは、私の友愛政治の原点として、ここに宣言させていただきます。今回の選挙の結果は、このような「最も大切なこと」をおろそかにし続けてきた政治と行政に対する痛烈な批判であり、私どもはその声に謙虚に耳を傾け、真摯(しんし)に取り組まなければならないと、決意を新たにしております。

(秘書の眼)「弱者」の定義がこれから国会での論争になるでしょう。これまでの多くの政治家が「政治は弱者のためにある」といってきたのは事実。問題は「弱者」のふりをした人々の既得権益により、真の弱者に光があたらなかったことでしょう。これにメスを入れたのが構造改革です。構造改革を否定する民主党は「弱者」をどう定義するのか。真の弱者も、弱者のふりをした人も、みんな助けていくのでしょうか。こども手当に所得制限をつけないという哲学的背景がここにある。お金持ちでも子どもがいれば弱者なのでしょうか。これは鳩山連立政権が「とてつもない重税国家」にもっていくかどうかの重要なポイントです。「大きな政府」かどうかの問題は、民主党が増税問題を語り始めるであろう参院選後に明らかになるでしょう。

 (国民のいのちと生活を守る政治)
 年金については、今後2年間、「国家プロジェクト」として、年金記録問題について集中的な取り組みを行い、1日も早く国民の信頼を取り戻せるよう、最大限の努力を行ってまいります。そして、公平・透明で、かつ、将来にわたって安心できる新たな年金制度の創設に向けて、着実に取り組んでまいります。もとより、制度としての正確性を求めることは重要ですが、国民の生活様式の多様化に基づいた、柔軟性のある、ミスが起こってもそれを隠さずに改めていける、新しい時代の制度改革を目指します。

(秘書の眼)アルバイトであれ、委託であれ、社保庁の懲戒処分された職員を年金記録問題の集中的な取り組みを口実に、税金で雇用の場を確保すべきではありません。また、民主党が「天下りバンク」と批判した機関をつかって就職あっせんすべきではなく、「ハローワークへ行け」というべきでしょう。それと、後半は国民総背番号制を意味するのでしょうか。

高齢者の方々を年齢で差別する後期高齢者医療制度については、廃止に向けて新たな制度の検討を進めてまいります。

(秘書の眼)「検討を進める」というのは現状維持。衆院選の公約は「廃止」だったはず。来年の参院選前に新制度とそのもとでの負担のあり方を提示すべきです。また、来年の参院選では「廃止」をいい、選挙が終わったら「廃止に向けて検討」という名の現状維持を続けるのは、政治不信の原因になるでしょう。

 子育てや教育は、もはや個人の問題ではなく、未来への投資として、社会全体が助け合い負担するという発想が必要です。人間らしい社会とは、本来、子どもやお年寄りなどの弱い立場の方々を社会全体で支え合うものであるはずです。

(秘書の眼)お金持ちの子ども、大金融資産家のお年寄りも、すべて弱い立場の方々なのでしょうか。所得制限などをつけない民主党の「弱者」の定義がとても大事です。独身のみなさん、子どものいない夫婦、お年寄りを介護している現役世代・・・、排除してはいけません。

 さらに、生活保護の母子加算を年内に復活させるとともに、障害者自立支援法については早期の廃止に向け検討を進めます。

(秘書の眼)障害者自立支援法も、「検討を進めます」という名の現状維持はいつまでも許されません。来年の参議院選挙前までに結論を示していただきましょう。