19日夜の政策ウォッチ(子ども手当・赤字国債・20兆円削減)(秘書ひしょ) | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

19日夜の政策ウォッチ(子ども手当・赤字国債・20兆円削減)(秘書ひしょ)

■官房長官「子ども手当、地方負担も」=厚労相は全額国費を主張
(10月19日16時55分配信 時事通信)
 平野博文官房長官は19日午後の記者会見で、中学卒業まで一人当たり2万6000円(2010年度は半額)を支給する子ども手当の財源について「あらゆる選択肢があると思う。全額国費ということもあるだろうし、地方公共団体に協力いただく選択肢もなきにしもあらずだ」と述べ、地方負担を求めることもあり得るとの考えを示した。
 平野長官は、民主党マニフェスト(政権公約)に、子ども手当を全額国費で賄うとは明記していないと指摘。その上で、「子ども手当を子育て支援という格好で出すことで、直接(各家庭の)可処分所得を増やし、各家庭に行き渡ればよい」と述べた。地方自治体の理解を得られるかどうかに関しては、「お願いするかも含めて、どういうスキーム(枠組み)でやるかはこれからの検討だ」と述べるにとどめた。
 政府は10年度一般会計予算の概算要求で、子ども手当の半額支給約2兆3000億円を盛り込んだ。財源に関し、長妻昭厚生労働相は全額国費とするよう主張。一方、藤井裕久財務相は地方負担を求めることに理解を示しており、政府内で意見が割れている。 

(秘書の眼)原口総務相は全額国費を選挙で公約した、そうしないなら解散して民意を問え、とおっしゃっていたように思います。民主党のマニフェストは、平成25年度所要額16.8兆円に子ども手当が入っていて、その16.8兆円の財源は「今の仕組みを改め、新しい財源を生み出します」とありますが、ほとんど国のように思いますが、この16.8兆円の財源に地方負担分があるということを官房長官がお認めになったということのようです。

■鳩山首相、赤字国債の増発に慎重「世論調査が指針」
(10月19日20時20分配信 産経新聞)
 鳩山由紀夫首相は19日夜、報道各社の世論調査で衆院選マニフェスト(政権公約)実現よりも赤字国債増発を慎重にすべきだとの回答が多数を占めたことについて、「子供たちにツケを回してはいけないという気持ちは大切にしたい。むやみに発行される状態は何としても避けなければいけない」と述べた。首相官邸で記者団に答えた。国債増発に慎重な考えを示したものだ。
 首相は「国民は柔軟だ。マニフェストだけにこだわるのも国民に失礼な話になるかもしれない。柔軟に考える工夫が必要だ。(世論調査は)そういう指針を与えてくれた」と語った。
 首相は15日には「国民がマニフェスト実現よりも国債をこれ以上発行してはいけないというなら、そういう方向もある」と述べ、判断を世論に委ねる姿勢を示していた。

(秘書の眼)これはおかしいですね。なんで「赤字国債か、マニフェストか」という二者択一なんですか?20兆円のムダ削減はどこにいったのですか?国民は20兆円のムダ削減を民主党に期待しているんじゃないのでしょうか。20兆円削減にこだわらないことこそ「国民に失礼な話」ではないですか。なぜ、マスコミも20兆円削減を選択肢にいれないのでしょうか。マニフェストは守らなくてもいい、という前例をつくるのはいかがなものでしょうか。

■【大臣解剖】藤井裕久財務相 「過去官僚」の閣内最長老
(10月19日 20:33 産経新聞)
 「藤井、WHO?」と言われたのが平成5年の初入閣時。このときも当時の蔵相だった。それから16年、今度は満を持しての入閣となった。世論への発信力では亀井静香郵政改革・金融担当相や前原誠司国土交通相らに及ばないが、閣内ではジワリと存在感を出してきている。
 15日まで作業が続いた平成21年度補正予算の執行停止や22年度予算概算要求をめぐって、藤井氏の知恵を借りたいと相談を持ちかける閣僚が相次いだ。14日夜も1時間ほどの間に、仙谷由人行政刷新担当相や平野博文官房長官、川端達夫文部科学相らからの電話が鳴り続けた。
 鳩山内閣では、閣僚の多くが初入閣だ。「政治主導」と格好良いことを言っても政府の仕組みを知らないために、省内で右往左往したり、いつの間にか官僚に洗脳されたりして予算の切り込みに躊躇(ちゆうちよ)する閣僚もいる。
 そこで、「野党のときの気持ちを忘れるな」「ガンガンやれ」と叱咤(しつた)し続けた。国の財政を預かる立場からだけでなく、旧大蔵官僚や官房長官秘書官としての経験から政府の仕事や「官僚の抵抗」を熟知している自信が背景にある。
 それでも、22年度予算概算要求は過去最大の95兆円となってしまった。しかし、「ゼロからやり直す。新しいことをやるなら、今までのものをもっと切っていく」とさらに切り込む姿勢を強調。そうしないと、民主党の政権公約(マニフェスト)の一部撤回か、増税や国債増発という手段をとらざるを得ないからだ。
小沢一郎・民主党幹事長の側近と長く言われてきたが、鳩山家とも不思議な因縁がある。
 官僚から政界に転身した際には「政治の世界も役所も年功序列だ。政治家になる気があれば遅くてはだめだ」と、鳩山由紀夫首相の父で旧大蔵省の先輩、鳩山威一郎元外相に誘われた。今回の衆院選では、当初、出馬するつもりはなかったが、由紀夫氏が「私に預けてほしい」と翻意させた。
 夫人とは結婚時に「酩酊(めいてい)しないこと。政治家にならないこと」を約束していたが、2つ目は、鳩山親子の熱心な誘いで2度も破ることになった。最近は「ハトさんが政治に導いたんだな」というせりふを口にすることが多い。
 民主党内から「『過去官僚』が目立ちすぎだ」との不満や「財務省復権」との警戒感がある。財務省を預かる立場であり、「過去官僚」の最長老格として、党内に文句を言わせない実績を残さなければならない。
(今堀守通)
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 ふじい・ひろひさ 昭和7年生まれ。東大卒。旧大蔵省に入り、主計官を経て、52年の参院選で初当選。その後、衆院にくら替え。蔵相や自由、民主両党幹事長歴任。衆院7回、参院2回。妻と1男1女。