(世論調査)民主党が「変革への期待」に応えられないだろうことを織り込む民意 | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

(世論調査)民主党が「変革への期待」に応えられないだろうことを織り込む民意

下記の調査結果から、2つのことを読み取ることができる

第一に、支持政党なしの無党派層の「民主党離れ・自民党回帰」の予兆を読み取ることができる。

共同の第4回トレンド調査で、「支持政党なしの無党派層」にあえて支持するとしたらどの党ですかとの問での民主党支持が40・6%から2・7ポイント減の37・9%に、自民党支持が17・1%から0・5ポイント増の17・6%になったことがそれである。

全体の政党支持率は31・7%から1・8ポイント減の29・9%、支持政党なしの無党派層は2・5ポイント増の69・6%と、増えている中での動きである。

同調査によれば、民主党の政党支持率36・7%の8割が支持政党なしの無党派層である。その支持政党なしの無党派層が民主党離れの予兆がでている意味は大きい。

問題は、支持政党なしの無党派層の民主党離れの理由である。昨日のHPにも、書いたが、日本テレビ調査で、民意の6割が「民主党マニフェストは非現実的だ」としている。また、連日の民主党の重要政策のブレも大きくひびいているだろう。

第二に、民主党が「変革への期待」に応えられないであろうことを6割の民意が織り込んでいると思われることである。

産経・FNNの合同世論調査で、「新党や新グループの結成」に期待しない人は65・3%だが、「選挙後の政界再編」に期待する人が64%となっていることが注目される。この数字は、「政権交代への期待」は必ずしも「民主党への期待」ではなく、「変革への期待」であることを意味している。民主党が「変革への期待」に応えられないであろうことを、6割の民意は織り込んでいると思われる。

自民党の各候補者が、どれだけ真剣に各選挙区において、選挙後に「変革」を実行する「新しい自民党」として再生することを約束し、信頼していただけるか。「変革」ができるのは「新しい自民党」だけである、と堂々と信念をもって主張することが、無党派層の自民党支持回帰の要諦である。(8月11日記)


(参照世論調査)8月8,9日実施の共同通信社の全国電話世論調査(第4回トレンド調査)と産経・FNNの合同世論調査の結果

○共同第4回トレンド調査ー(カッコ内は前回調査―8月1,2日)

「あなたは今度の衆院選にどの程度関心がありますか。大いに関心がある47・1(46・2)、ある程度関心がある40・6(39・0)、あまり関心がない9・9(10・6)、全く関心がない2・4(4・1)、わからないー(0・1)。

あなたは、この選挙の小選挙区ではどの政党の候補者に投票しますか。自民党14・8(16・9)、民主党35・2(33・9)、公明党2・2(1・8)、共産党2・4(2・0)、社民党0・5(0・9)、国民新党1・0(0・7)、改革クラブ-(-)、新党日本ー(-)、その他の政党・政治団体0・1(0・1)、無所属の候補1・8(0・9)、投票したい候補者はいない4・5(3・5)、また決めていない36・4(38・0)、わからない1・1(1・3)。

比例代表ではどの政党に投票しますか。自民党13・3(16・7)、民主党34・1(34・4)、公明党3・8(2・9)、共産党3・6(2・4)、社民党1・4(1・4)、国民新党0・7(1・1)、改革クラブ-(-)、新党日本ー(0・1)、その他の政党・政治団体0・2(0・1)、投票したい政党はない3・6(1・7)、まだ決めていない38・0(37・6)、わからない1・3(1・6)。

この選挙で、あなたは何を最も重視して投票しますか。年金や医療など社会保障38・9(37・7)、景気や雇用33・3(30・1)、消費税など税制8・4(9・5)、地方分権や行政改革5・2(6・9)、政治とカネ4・4(5・7)、外交や安全保障2・6(1・7)、憲法改正1・8(1・3)、政治家の世襲1・1(1・2)、その他0・6(2・2)、わからない3・7(3・7)。

あなたは今度の選挙の投票に行きますか。必ず行く(期日前投票を含む)76・2(76・1)、出来るだけ行く20・2(21・6)、行かない2・9(2・0)、わからない0・7(0・3)。

あなたは次の政権は自民党中心の政権がよいと思いますか、それとも民主党中心の政権がよいと思いますか。あるいは他の政権の枠組みがよいと思いますか。自民党中心の政権17・0(18・2)、民主党中心の政権40・9(39・7)、自民党と民主党の大連立による政権12・0(15・0)、政界再編による新しい枠組み18・8(15・4)、わからない11・3(11・7)。

麻生首相と鳩山代表を比べると、どちらが首相にふさわしいと思いますか。麻生太郎19・8(19・7)、鳩山由紀夫49・5(46・6)、わからない30・7(33・7)。

あなたは日ごろ、支持している政党がありますか、それともありませんか。ある29・9(31・7)、ない69・6(67・1)、わからない0・5(1・2)。

あると答えた人に聞く、それはどの政党でしょうか。自民党45・4(52・6)、民主党30・0(31・2)、公明党8・4(5・8)、共産党9・9(4・5)、社民党3・3(2・9)、国民新党ー(0・7)、改革クラブ-(-)、新党日本ー(-)、その他の政党・政治団体0・3(0・2)、わからない2・7(2・1)。

ないと答えた人に聞く、あえて支持するとすれば、どの政党ですか。自民党17・6(17・1)、民主党37・9(40・6)、公明党1・7(2・5)、共産党2・7(1・8)、社民党1・3(0・6)、国民新党0・8(0・4)、改革クラブ-(-)、新党日本―(-)、その他の政党・政治団体0・4(-)、やはり支持政党はない35・8(35・1)、わからない1・8(1・9)。

あなたは麻生内閣を支持しますか、それとも支持しませんか。支持する17・7(19・9)、支持しない72・9(67・6)、わからない9・4(12・5)」。

○産経・FNN合同世論調査―(カッコ内は前回調査―6月20.21日)

「麻生内閣を支持するか。支持する20・5(17・5)、支持しない66・6(72・7)、わからない12・9(9・8)。

どの政党を支持するか。自民党22・0(20・1)、民主党31・1(28・1)、公明党5・0(4・3)、共産党3・7(3・6)、社民党1・5(1・9)、国民新党0・7(0・5)、改革クラブ0・0(0・0)、新党日本0・2(0・2)、その他の政党2・1(0・9)、支持政党なし31・4(39・3)、わからない2・3(1・1)。

次に挙げるイメージに一番当てはまる政党は。

<親しみが持てるのは>自民党24・3、民主党38・0、公明党4・8、共産党2・8、社民党2・3、国民新党0・9、改革クラブ0・1、新党日本0・3、その他の政党0・6、該当なし21・1、わからない4・8。

<党首が好きなのは>自民党15・6、民主党26・6、公明党4・3、共産党3・2、社民党4・2、国民新党0・9、改革クラブ0・0.新党日本0・3、その他の政党0・5、該当なし37・5、わからない6・9。

<政策が良いのは>自民党19・3、民主党31・1、公明党5・8、共産党4・6、社民党1・8、国民新党0・4、改革クラブ0・0、新党日本0・2、その他の政党0・3、該当なし23・5、わからない13・0。

<クリーンなのは>自民党6・3、民主党18・0、公明党7・3、共産党16・5、社民党4・1、国民新党1・6、改革クラブ0・0、新党日本0・4、その他の政党0・4、該当なし32・8、わからない12・6。

<頼りになるのは>自民党27・6、民主党26・5、公明党3・6、共産党2・6、社民党0・4、国民新党0・5、改革クラブ0・0、新党日本0・0、その他の政党0・1、該当なし30・9、わからない7・8。

<人材が優れているのは>自民党30・2、民主党24・9、公明党3・3、共産党2・3、社民党0・5、国民新党0・3、改革クラブ0・0、新党日本0・0、その他の政党0・2、該当なし24・6、わからない13・7。

麻生政権で次のものを評価するか。

<首相の人柄>評価する33・4(35・0)、評価しない61・7(56・3)、わからない4・9(8・7)。

<首相の指導力>評価する9・7(10・9)、評価しない85・9(83・5)、わからない4・4(5・6)。

<景気対策>評価する28・3(23・6)、評価しない64・6(68・4)、わからない7・1(8・0)。

<外交政策>評価する29・7(26・1)、評価しない58・6(56・0)、わからない11・7(17・9)。

衆院選の争点で重視するものは。政権交代15・0(20・4)、子育て・教育問題10・7(-)、医療・年金などの社会保障30・8(31・7)、北朝鮮問題などの安全保障2・4(5・5)、消費税などの財源問題6・6(6・5)、景気対策20・1(21・2)、行政改革4・1(5・5)、農業政策2・9(-)、政策の実現性6・9(4・7)、わからない0・5(1・4)。

麻生首相と鳩山代表を比べると。

<信頼できるのは>麻生首相27・9(22・7)、鳩山代表54・5(57・3)、わからない17・6(20・0)。

<主張に説得力があるのは>麻生首相20・7(-)、鳩山代表56・3(-)、わからない23・0(-)。<総理にふさわしいのは>麻生首相20・5(19・8)、鳩山代表44・8(51・6)、わからない34・7(28・6)。

衆院選で期待する動きは。

<新党や新グループの結成>期待する28・5、期待しない65・3、わからない6・2。

<マニフェストによる政策論争>期待する56・0、期待しない37・1、わからない6・9。

<選挙後の政界再編>期待する64・0、期待しない27・8、わからない8・2。各党が発表したマニフェストの内容をどの程度知っているか。ほぼ知っている15・9、少しは知っている62・4、ほとんど知らない18・5、全く知らない2・8、わからない0・4。

与野党の政治家で日本の首相に一番ふさわしいのは。舛添要一16・9(10・7)、鳩山由紀夫12・8(10・4)、岡田克也10・8(7・5)、小泉純一郎7・8(9・3)、石原伸晃5・0(5・3)、石破茂4・5(3・3)、麻生太郎4・1(4・8)、小沢一郎3・7(3・5)、小池百合子3・3(3・0)、与謝野馨3・1(3・5)、菅直人3・1(3・3)、渡辺喜美2・5(2・8)、安倍晋三1・4(-)、その他の与党議員0・8(2・3)、その他の野党議員2・5(2・7)、ふさわしい人はいない15・5(20・4)、わからない2・2(3・8)。

衆院選の小選挙区で投票する際、どの要素を一番重視するか。候補者個人31・9、政党の政策49・7、政党の党首4・9、候補者が与党か野党か10・8、わからない2・7。

衆院選の比例代表でどの政党に投票したいか。自民党25・4(25・2)、民主党44・6(45・9)、公明党5・8(5・2)、共産党4・4(4・2)、社民党2・2(2・1)、国民新党1・8(1・0)、改革クラブ0・0(0・1)、新党日本0・2(0・2)、幸福実現党0・4(0・2)、その他の政党3・6(5・9)、わからない11・6(10・0)。

衆院選で投票する場合にどんな要素を考慮するか。

<麻生首相のこれまでの言動>考慮する53・7、考慮しない43・9、わからない2・4。

<鳩山代表の政治資金疑惑>考慮する48・5、考慮しない47・4、わからない4・1。

<マニフェストの内容>考慮する79・4、考慮しない12・8、わからない7・8。

<現在の経済状況>考慮する74・6、考慮しない20・6、わからない4・8。

<北朝鮮などの国際情勢>考慮する67・3、考慮しない26・4、わからない6・3。

衆院選後の期待するのはどんな政権か。自民党を中心とする政権17・3(14・9)、民主党を中心とする政権38・4(41・3)、自民・民主両党が参加する大連立政権39・4(38・7)、わからない4・9(5・1)」。