(マニフェストなくして解散なし)政権選択とは「政策選択」のことである
日経編集委員の坂本氏の結語である「選挙で一体何を訴えるのか。このままでは、有権者との意識との乖離は広がっていくばかりだ」は、正論である。
だから、「マニフェストなくして解散なし」なのだ。
現段階で、マニフェストがないのは民主党も同じだ。
政権選択とは「政策選択」のことなのに、自民党も民主党もマニフェストを固めていない。これでは国民は何を選択すればいいのか判断基準がないではないか。
今日、9つの有志議員の会が「総選挙へ向け、力強く魅力的なマニフェスト策定を~マニフェストなくして解散なし~」という提言を執行部に提出した。
全党的議論により、この内容を自民党のマニフェストに盛り込むことが重要である。(7月2日記)
(参照記事)日経新聞の坂本英二・編集委員「亀裂深めた迷走劇」
「麻生太郎首相はいったい何をしたかったのか。『大山鳴動してネズミ1匹』と言っては新任の2閣僚に失礼かもしれない。だが党役員人事や内閣改造で人心を一新し早期の衆院解散に打って出る戦略は、与党幹部に羽交い絞めにされる形で腰砕けとなった。そもそもどんな目的で人事をいま断行するのかという疑問にさえ、十分な答えは返ってこない。
首相が『そう遠くない日だ』と解散・総選挙の時期に言及してから1週間。一連の混乱の根源にあるのは、内閣支持率の低迷をうけて『このままでは選挙を戦えない』という自民党内の強い危機感だろう。
首相の耳には『少しでも有利になる<選挙の顔>をそろえ、解散に踏み切るべきだ』という親しい議員の助言が届いていた。しかし麻生政権への逆風はさらに強まり、次期衆院選に向けた基本戦略を巡る党内の亀裂は決定的になっていく。
首相周辺はマスコミに登場する機会が多い党3役や閣僚を入れ替え、早期解散の布石としたい思惑がにじんだ。東国原英夫・宮崎県知事の入閣案さえ取りざたされた。首相を支えてきた最大派閥の町村派は同派出身の細田博之幹事長の交代に難色を示し、党人事の断念を迫った。
一方、早期解散のムードが漂う中で、自民党では首相自身に交代を迫る動きが一気に表面化した。6月下旬に中川秀直元幹事長が首相辞任への『名誉ある決断』を促すに及んで、党内対立は危険ゾーンに突入した。首相は1日夕、閣僚の補充について記者団に『1つの区切り』と言葉少なに語った。紅潮した額に汗が浮かび、表情には疲れが目立った。
与党内からさえ『麻生内閣は死に体だ』との声が漏れ、人事さえ思うに任せない現状は、もはや政権の体をなしていない。
『選挙に不利だから幹事長を代えろ』『いやそれなら首相が辞任を』。自民党内からは内向きの議論ばかりが聞かれる。何としても政権の座を守りたいという意思は鮮明だが、それなら選挙で一体何を訴えるのか。このままでは有権者との意識の乖離は広がっていくばかりだ」
だから、「マニフェストなくして解散なし」なのだ。
現段階で、マニフェストがないのは民主党も同じだ。
政権選択とは「政策選択」のことなのに、自民党も民主党もマニフェストを固めていない。これでは国民は何を選択すればいいのか判断基準がないではないか。
今日、9つの有志議員の会が「総選挙へ向け、力強く魅力的なマニフェスト策定を~マニフェストなくして解散なし~」という提言を執行部に提出した。
全党的議論により、この内容を自民党のマニフェストに盛り込むことが重要である。(7月2日記)
(参照記事)日経新聞の坂本英二・編集委員「亀裂深めた迷走劇」
「麻生太郎首相はいったい何をしたかったのか。『大山鳴動してネズミ1匹』と言っては新任の2閣僚に失礼かもしれない。だが党役員人事や内閣改造で人心を一新し早期の衆院解散に打って出る戦略は、与党幹部に羽交い絞めにされる形で腰砕けとなった。そもそもどんな目的で人事をいま断行するのかという疑問にさえ、十分な答えは返ってこない。
首相が『そう遠くない日だ』と解散・総選挙の時期に言及してから1週間。一連の混乱の根源にあるのは、内閣支持率の低迷をうけて『このままでは選挙を戦えない』という自民党内の強い危機感だろう。
首相の耳には『少しでも有利になる<選挙の顔>をそろえ、解散に踏み切るべきだ』という親しい議員の助言が届いていた。しかし麻生政権への逆風はさらに強まり、次期衆院選に向けた基本戦略を巡る党内の亀裂は決定的になっていく。
首相周辺はマスコミに登場する機会が多い党3役や閣僚を入れ替え、早期解散の布石としたい思惑がにじんだ。東国原英夫・宮崎県知事の入閣案さえ取りざたされた。首相を支えてきた最大派閥の町村派は同派出身の細田博之幹事長の交代に難色を示し、党人事の断念を迫った。
一方、早期解散のムードが漂う中で、自民党では首相自身に交代を迫る動きが一気に表面化した。6月下旬に中川秀直元幹事長が首相辞任への『名誉ある決断』を促すに及んで、党内対立は危険ゾーンに突入した。首相は1日夕、閣僚の補充について記者団に『1つの区切り』と言葉少なに語った。紅潮した額に汗が浮かび、表情には疲れが目立った。
与党内からさえ『麻生内閣は死に体だ』との声が漏れ、人事さえ思うに任せない現状は、もはや政権の体をなしていない。
『選挙に不利だから幹事長を代えろ』『いやそれなら首相が辞任を』。自民党内からは内向きの議論ばかりが聞かれる。何としても政権の座を守りたいという意思は鮮明だが、それなら選挙で一体何を訴えるのか。このままでは有権者との意識の乖離は広がっていくばかりだ」