(世論調査)世論の民主党離れ | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

(世論調査)世論の民主党離れ

以上の調査結果から次の2点が読み解ける。

第1は、次の衆院選の比例代表の投票先についてである。

いずれも、自民、民主の投票先の差は、縮減し、最大で読売の10・5ポイント差、最少で新報道2001の5・0ポイント差となった。自民と民主党との投票先は2月時点で、朝日の自民22%、民主42%に示されているようにほぼダブルスコア差まで開いていたのが、今回一挙に縮まったのは、小沢代表の「敵失」によるものであって、自民党の「得点」によるものではないとみるべきだろう。

朝日調査によれば、無党派層の民主党離れが原因である。無党派層の民主党への投票先が、前回の38%から27%にと、11ポイント減したことである。問題は、民主党から離反した無党派層の受け皿に、自民党がなっていないことである。同調査では、無党派層の自民党への投票先は、前回の9%から10%へと1ポイント増に過ぎないからである。民主党から離反した無党派層は、未定に回っているのである。

首都圏限定調査である新報道2001では、未定が44・2%にもなっている。次期衆院選の帰趨を決めるといわれる首都圏で、自民と民主の投票先の差は僅か5・0ポイント差までなり、支持政党なしの無党派層を主体とする未定が44・2%となったのである。支持政党なしの無党派層を自民党が取り込めれば、次期衆院選に勝てるのである。支持政党なしの無党派層を取り込める「新しい自民党」に変えることが急務であり、枢機である。

第2は、衆院選後の政権の枠組みについてである。

読売調査で、自民党中心の政権10・6%→11・7%、民主党中心の政権24・5%→17・3%、自民党と民主党による大連立政権23・6%→24・8%、政界再編による新しい枠組みの政権35・2%→39・0%となっている。注視すべきは、政権交代と同義である民主党中心の政権を望むは17・3%に過ぎず、大連立を含む政界再編による新しい枠組みの政権を望むが63・8%となっていることである。

支持政党別の内訳は、自民党支持層は自民中心38%、大連立31%、政界再編25%、民主支持層は、民主中心49%、大連立28%、政界再編22%、無党派層は、政界再編54・0%、大連立22・0%、民主中心10%。

同調査の政党支持率は、自民党24・1%、民主党23・8%、支持政党なし42・6%であり、支持政党なしの無党派層が最大の政治勢力なのである。その無党派層の76%が志向するのが、大連立を含む政界再編による新しい枠組みの政権なのである。従って、自民党が、このベクトルに沿った「新しい自民党」に変われば、最大の政治勢力である無党派層を取り込めることができ、次期衆院選に勝てるのである。(3月9日記)


(参照世論調査)朝日新聞(7,8日)、共同通信(7,8日)、読売新聞(6-8日)、新報道2001(5日)の世論調査の結果

「朝日の内閣支持率は、前回(2月19,20日)に比べて1ポイント増の14%、不支持率は5ポイント減の70%、わからないは4ポイント増の16%。

政党支持率は、自民党が3ポイント減の22%、民主党が4ポイント減の22%、公明党が同じの3%、共産党が1ポイント増の3%、社民党が同じの1%、国民新党が同じの0%、改革クラブが同じの0%、新党日本が同じの0%、その他の政党が同じの0%、支持政党なしが2ポイント増の41%、わからないが4ポイント増の8%。

できるだけ早く衆議院を解散して、総選挙を実施すべきだと思いますか、急ぐ必要はないと思いますか、できるだけ早く実施すべきだが7ポイント減の57%、急ぐ必要はないが4ポイント増の32%、わからないが3ポイント増の11%。

仮に、今、総選挙の投票をするとしたら、比例区ではどの政党に投票したいと思いますか、自民党が2ポイント増の24%、民主党が6ポイント減の36%、公明党が1ポイント増の4%、共産党が1ポイント増の5%、社民党が同じの2%、国民新党が同じの0%、改革クラブが同じの0%、新党日本が同じの0%、その他の政党が同じの1%、わからないが2ポイント増の28%。

今後も、自民党を中心とした政権が続くのがよいと思いますか、民主党を中心とした政権に代わるのがよいと思いますか(前回は1月10,11日)、自民党中心の政権が同じの24%、民主党中心の政権が1ポイント増の45%、わからないが1ポイント減の21%。

麻生首相と小沢代表とでは、どちらが首相にふさわしいと思いますか、麻生首相が3ポイント増の22%、小沢代表が13ポイント減の32%、わからないが10ポイント増の46%。

小沢代表の秘書が、西松建設の違法な企業献金問題で逮捕されました。小沢代表は、「企業からの献金とは認識していなかった。やましいことはない」と説明しています。小沢代表の説明に納得できますか、納得できる12%、納得できない77%、わからない11%。

小沢さんは、民主党の代表を続ける方がよいと思いますか、辞める方がよいと思いますか、続ける方がよい26%、辞める方がよい57%、わからない17%。

小沢代表の政治献金をめぐる問題で、あなたの民主党に対する印象は良くなりましたか、それとも変わりませんか、良くなった1%、悪くなった40%、変わらない56%、わからない3%」

「共同の内閣支持率は、前回(2月17,18日)に比べて、2・6ポイント増の16・0%、不支持率は5・8ポイント減の70・8%、わからないは3・2ポイント増の13・2%。

小沢代表の公設秘書が政治資金規正法違反の疑いで逮捕されました。小沢氏は「政治資金規正法にのっとって処理しており、何ら問題はない」と違法性を否定しました。あなたは、小沢氏の説明に納得できましたか、それとも納得できませんでしたか、納得できた12・4%、納得できなかった78・4%、わからない9・2%。

小沢氏は民主党代表を続けていくことを表明しました。あなたは、どう思いますか、代表を続けてよい28・9%、代表を辞めた方がよい61・1%、わからない10・0%。

民主党からは、衆院選を控えた時期の秘書逮捕について、検察の捜査を疑問視する見方や批判の声が出ています。あなたはこれについてどう思いますか、理解できる39・6%、理解できない51・1%、わからない9・3%。

一時、麻生首相は定額給付金を受け取らないと言っていましたが、結局、受け取ることにしました。あなたは、首相が受け取ることについてどのように思いますか、受け取るのは当然だ41・3%、一度、受け取らないと言ったのだから、受け取るべきではなかった51・8%、わからない6・9%。

あなたは、麻生首相がいつまで政権を担当するのが望ましいと考えますか、すぐに辞めるべきだ26・8%、2009年度予算が成立するまで32・3%、通常国会が終わる6月ごろ23・4%、できるだけ続けるべきだ12・5%、わからない5・0%。

衆院解散の時期について、今すぐに26・7%、通常国会が終わる6月ごろ45・6%、9月の任期満了21・2%、わからない6・5%。

あなたは、自民党が中心となる政権が続くのがよいと思いますか、それとも民主党が中心となる政権に代わるのがよいと思いますか、自民党中心の政権が3・5ポイント増の31・6%、民主党中心の政権が9・9ポイント減の43・5%、わからないが6・4ポイント増の24・9%。

あなたは、次の衆院選の比例代表ではどの政党に投票するつもりですか、自民党が2・8ポイント増の26・7%、民主党が6・3ポイント減の33・9%、公明党が0・2ポイント減の3・7%、共産党が0・7ポイント増の3・9%、社民党が1・8ポイント減の2・0%、国民新党が0・5ポイント減の1・05、改革クラブが同じの0・0%、新党日本が0・1ポイント減の0・0%、その他の政党が同じの0・0%、わからないが5・4ポイント増の28・8%。

麻生首相と小沢代表を比べると、どちらが首相にふさわしいと思いますか、麻生首相が5・2ポイント増の25・6%、小沢代表が12・8ポイント減の33・6%、わからないが7・6ポイント増の40・8%。

政党支持率は、自民党が1・4ポイント増の28・6%、民主党が6・2ポイント減の27・4%、公明党が0・5ポイント増の4・0%、共産党が0・5ポイント増の3・3%、社民党が1・8ポイント減の1・2%、国民新党が0・4ポイント減の0・6%、改革クラブが0・1ポイント減の0・0%、新党日本が0・1ポイント増の0・1%、その他の政党・政治団体が同じの0・0%、支持政党なしが6・9ポイント増の32・6%、わからないが0・9ポイント減の2・2%」

「読売の内閣支持率は前回(2月6-8日)に比べて、2・3ポイント減の17・4%、不支持率は2・4ポイント増の74・8%、わからないは0・2ポイント減の7・7%。

政党支持率は、自民党が2・7ポイント減の24・1%、民主党が4・5ポイント減の23・8%、公明党が0・3ポイント増の3・5%、共産党が0・6ポイント増の3・05、社民党が0・5ポイント増の1・3%、国民新党が0・2ポイント減の0・1%、改革クラブが同じの0・0%、新党日本が同じの0・0%、その他の政党が同じの0・0%、支持政党なしが6・9ポイント増の42・6%。

麻生首相と小沢代表を比べた場合、どちらが首相にふさわしいと思いますか、麻生首相が2・7ポイント増の26・4%、小沢代表が4・8ポイント減の35・3%、わからないが2・1ポイント増の38・3%。

政府が2兆円の定額給付金を支給することを評価しますか、評価する36・7%、評価しない59・6%、わからない3・7%。

ソマリア沖に海上自衛隊を派遣することに賛成ですか、賛成61・8%、反対28・2%、わからない10・0%。

ソマリア沖に派遣された海上自衛隊は、現状では、日本と関係のない外国の船を守ることができません。外国の船を守れるように新しい法律を作ることに賛成ですか、賛成60・8%、反対27・2%、わからない11・9%。

2月下旬の日米首脳会談を評価しますか、評価する32・7%、評価しない58・8%、わからない8・5%。

小沢代表の秘書が違法な献金を受け取っていた疑いで東京地検に逮捕されました。小沢代表は「献金は適法に処理している。何らやましいことはない」と説明していますが、この説明に納得できますか、納得できませんか、納得できる11・5%、納得できない80・8%、わからない7・7%。

小沢代表はこの問題の責任を取って、代表を辞任すべきだと思いますか、辞任する必要はないと思いますか、辞任すべきだ53・1%、辞任する必要はない36・15、わからない10・8%。

衆院の解散・総選挙は、すぐに行うべきだと思いますか、急ぐ必要はないと思いますか、すぐに行うべきだ48・2%、急ぐ必要はない44・5%、わからない7・4%。

仮に今、衆院選が行われるとしたら、比例選では、どの政党に投票しようと思いますか、自民党が2・5ポイント減の23・5%、民主党が6・4ポイント減の33・9%、公明党が1・2ポイント増の4・6%、共産党が1・6ポイント増の4・7%、社民党が0・1ポイント増の2・0%、国民新党が0・4ポイント減の0・1%、改革クラブが同じの0・0%、新党日本が同じの0・0%、その他の政党が0・2ポイント増の0・2%、未定が5・3ポイント増の25・8%、わからないが0・9ポイント増の5・2%。

次の衆院選の後に、どのような政権ができるのが望ましいと思いますか、自民党中心の政権が1・1ポイント増の11・7%、民主党中心の政権が7・2ポイント減の17・3%、自民党と民主党による大連立政権が1・2ポイント増の24・8%、政界再編による新しい枠組みの政権が3・8ポイント増の39・0%、わからないが1・0ポイント増の7・1%」。

「新報道2001の内閣支持率は前回(2月26日)に比べて、4・4ポイント増の18・2%、不支持率は4・4ポイント減の75・8%、わからないは同じの6・0%。

あなたは、次に行われる衆院選では、どの党の候補者に投票したいですか、自民党が3・8ポイント増の21・0%、民主党が9・0ポイント減の26・0%、公明党が1・0ポイント減の2・25、共産党が0・4ポイント増の2・4%、社民党が0・2ポイント増の1・4%、国民新党が0・2ポイント増の0・2%、新党日本が同じの0・0%、無所属・その他が1・2ポイント増の1・4%、棄権が0・4ポイント増の1・2%、未定が3・8ポイント増の44・2%。

あなたは、首相にふさわしいのはどちらだと思いますか、麻生首相23・6%、小沢代表32・4%、わからない44・4%。

あなたは次の総選挙後にどういう政権を期待しますか。自民党中心の政権が前回(1月29日)に比べて1・2ポイント増の15・0%、民主党中心の政権が6・8ポイント減の24・8%、自民・民主両党による大連立政権が1・2ポイント増の37・2%、自民・民主以外の新たな第3勢力による政権が5・0ポイント増の17・0%、わからないは同じの6・0%。

西松建設の政治献金を巡る問題で民主党の小沢代表は「政治的にも法律的にも不公正な国家権力、検察権力の行使だ」と述べていますが、あなたはこの発言を支持しますか、YES16・2%、NO72・6%、わからない11・2%」