(自民党の責務)党は国のため、国民のために | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

(自民党の責務)党は国のため、国民のために



毎日新聞社説にあるように「与党が野党転落を恐れるあまり、これ以上の時間かせぎをすることは究極の党利党略だ」などといわれないようにしなければならない。「党あって国無し」などということも、決していわれてはならない。

党は国のため、国民のためにある。最高の景気対策ができるか、郵政民営化を入口とする霞が関改革ができるか、そこが焦点だ。(2月28日記)

(参照記事)毎日新聞社説「予算案衆院通過」「解散こそ政治空白を断つ道だ」

「麻生内閣の支持率が11%に低迷する中で09年度予算案が衆院を通過、年度内成立が確定した。与党の関心はすでに予算成立後の麻生政権の存否に移り、経済危機に政治の混迷が拍車をかける状況となっている。

自民党では麻生太郎首相の早期退陣や、内閣改造による続投などをにらんだ駆け引きが早くも横行している。今後の追加経済対策まで時間稼ぎの道具と堕しかねないことは、憂慮せざるを得ない。政権を隋性で運営すれば事実上の政治空白を長引かせるだけだ。日本に与えられた時間は少ない。政治の危機に対処する道はやはり、衆院解散のみである。

今国会は野党の攻勢が見込まれ、予算審議の行方すら危ぶまれた。しかし、与野党論戦は衆院選を控えた批判の応酬が目立ち、政策論争は低調だった。むしろ首相の郵政民営化見直し発言をめぐる混乱や、中川昭一前財務相の辞任など政権側が自壊に近い有様をさらし、ますます国民の信頼を失った。

予算案や関連法案成立の道筋がつき、定額給付金の関連法案の衆院での再可決を終えれば、与党には衆院解散を拒む大義名分はない。にもかかわらず、自民党では予算成立後をにらみ衆院選を前に首相のクビのすげ替えを求める声が出ている。これとは逆に、内閣改造論で首相続投に布石を打とうとする動きもある。だが、選挙を経ずに4度目の政権のたらい回しをすれば国民の強い批判を招くことは自明だ。首相自らの指導力に国民が失望する中、内閣改造で目先を変える発想も安直に過ぎよう。

いずれを選んでも、窮状は打開できない。解散を先送りするほど深みにはまってきた現実を、与党は冷静に直視すべきなのだ。政権の行方も定まらぬ中、半ば惰性で政治日程が消化され、貴重な時間が消費されることは国益の損失である。追加経済対策をめぐる議論が予算案の参院審議を前に先行しているが、民意の支えなき政権に担い手の資格はない。首相が意欲を示す外交にしても、過度に政権浮揚を意識したり、他国から足元を見られる危うさはぬぐえない。

やはり、衆院を解散し、与野党が経済対策の構想を競ったうえで、民意の信任を得た政権がこれを遂行するしかあるまい。予算成立後の衆院解散の確約と引き換えに参院で予算案審議を促進する『話し合い解散』に首相が応じれば、閉塞した局面は大きく転換する。与党が野党転落を恐れるあまり、これ以上の時間かせぎをすることは究極の党利党略だ。『党あって国無し』の批判を免れまい。一方で、民主党も政権の自滅を待っていれば済むような状況ではない。衆院解散の機運を高めるためにも、具体的な政権構想を速やかに国民に提示しなければならない」