(世論調査)05年の民意との約束を守り、その先である保守の第3の道を自民党が明示を | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

(世論調査)05年の民意との約束を守り、その先である保守の第3の道を自民党が明示を

以上の調査結果から次の2点が読み解ける。

第1は内閣支持率についてである。

昨日のHPで指摘したように、麻生総理の2月5日の「郵政見直し発言」と「賛成じゃなかった発言」が、反転上昇基調の腰を折り、横ばいではなく、再度、支持率下落基調に転じたことを、4社の世論調査が明示している

いずれも、公務員制度改革においての、麻生総理の天下りの前倒しの禁止を評価しているのにである。

事実、2月5日調査の新報道2001(毎週調査)では、2週連続で反転上昇基調となり、19・8%と20%台の乗る寸前まで来ていた。首都圏限定の同調査は、全国調査に比べて2ポイント前後低く出る傾向があるから、そのままであれば、土日調査主体の4社の内閣支持率は20%台に戻ったと思われる。しかし事実は、一段の下落基調となったのは、2月5日の麻生総理の「郵政発言」である。

「郵政発言」についての設問は、共同のみであるが、麻生総理の4分社化見直しの考えについて、評価する34・7%、評価しない52・1%となっている。麻生総理が、郵政民営化の根幹である4分社化の完遂への意思表明を、民意に旗幟鮮明にすることが、内閣支持率反転上昇への第1歩なのである。

第2に、政党支持率についてである。

NHKを除いて、3社はいずれも自民党支持率を民主党支持率が上回っている。

理由は、民主党が支持率を伸ばしたのではなく、自民党が支持率を下落させたからである。小泉政権下での自民党は40%前後を維持していたのだから、15ポイント前後が自民党支持から離反したことになる。離反した元自民支持層は、民主党に向かったのではなく、支持政党なしの無党派層となっているのである。自民党が次期衆院選に勝つためには、この離反した元自民党支持層を、再度自民党支持層に戻し、自民党支持率を40%前後に復帰させることである。

では、何故、彼らは離反したのか、である。今の自民党が、小泉以前の古い自民党に回帰しようとみているからではないか。05年の民意との約束を守り、その先である保守の第3の道を自民党が明示できれば、新しい自民党になったとして、元自民党支持層のみならず、本来の無党派層も自民支持になると思われる。内閣支持率を反転上昇させるとともに、自民党支持率を40%前後に復帰させることが喫緊の課題なのである。(2月10日記)



(参照世論調査)朝日(2月7,8日)、共同(2月7,8日)NHK(2月6-8日)、読売(2月6-8日)の全国世論調査の結果

「朝日の内閣支持率は、前回(1月10,11日)に比べて5ポイント減の14%、不支持率は6ポイント増の73%、わからないは1ポイント減の13%。

政党支持率は、自民党が2ポイント減の24%、民主党が1ポイント増の25%、公明党が1ポイント増の3%、共産党が1ポイント増の3%、社民党が同じの1%、国民新党が同じの0%、改革クラブが同じの0%、新党日本が同じの0%、その他の政党が同じの0%、支持政党なしが3ポイント増の43%、わからないが4ポイント減の3%。

できるだけ早く解散して総選挙を実施すべきだと思いますか、急ぐ必要はないと思いますか、できるだけ早くが6ポイント増の60%、急ぐ必要はないが4ポイント減の31%、わからないが2ポイント減の9%。

仮に今、総選挙の投票をするとしたら比例区ではどの政党に投票したいと思いますか、自民が3ポイント減の22%、民主が4ポイント増の42%、公明が同じの3%、共産が1ポイント減の3%、社民が同じの1%、国民新が同じの0%、改革クラブが同じの0%、新党日本が同じの0%、その他の政党が同じの1%、わからないが同じの28%。

麻生首相と民主党の小沢代表とでは、どちらが首相にふさわしいと思いますか、麻生首相が6ポイント減の20%、小沢代表が4ポイント増の39%、わからないが2ポイント増の41%。

将来、景気が回復した後に、消費税を引き上げることに賛成ですか、反対ですか、賛成45%、反対47%、わからない8%。

政府が、消費税を引き上げる時期を、いま決めなかったことは妥当だと思いますか、妥当だ67%、妥当ではない21%、わからない12%。

企業が優先して守るべきなのは、利益だと思いますか、雇用だと思いますか、利益20%、雇用69%、わからない11%。

ワークシェアリングという考え方に賛成ですか、反対ですか、賛成68%、反対19%、わからない13%。

非正規社員の待遇を向上させるため、正社員の待遇を下げるべきだという考え方がありますが、賛成ですか、反対ですか、賛成32%、反対51%、わからない17%。

国家公務員の天下りは全面的禁止すべきだと思いますか、その必要はないと思いますか、全面禁止すべきだ80%、全面禁止する必要はない15%、わからない5%。

天下りについて、国の省庁ごとのあっせんを禁止し、3年以内に国のセンターによるあっせんに一本化することが決まっています。麻生首相は、この時期を早め、来年から一本化すると表明しましたが、この方針を評価しますか、評価する55%、評価しない30%、わからない15%」。

「共同の内閣支持率は、前回(1月10,11日)に比べて、1・1ポイント減の18・1%、不支持率は0・7ポイント増の70・9%、わからないは0・4ポイント増の11・0%。

定額給付金を何に使いますか(1つだけ)、生活費に使う49・6%、娯楽費や高価な商品の購入に使う20・6%、貯蓄する20・5%、受け取らない5・2%、その他0・9%、わからない3・2%。

麻生首相は2011年度までに必要な法整備を実施し、経済状況を見極めた上で消費税率を引き上げる方針を表明しましたが、評価しますか、それとも評価しませんか、評価する26・5%、評価しない68・5%、わからない5・0%。

麻生首相の景気回復に向けた経済政策に期待しますか、それとも期待しませんか、期待する19・4%、期待しない77・0%、わからない3・6%。

経済対策としてどのような政策を優先的に取り組めばよいと思いますか(1つだけ)、雇用対策48・05、減税15・1%、成長が見込める産業への重点投資12・5%、公共事業など財政出動11・4%、規制改革・規制緩和5・2%、その他1・9%、わからない5・9%。

麻生首相は郵政民営化の4つに分けた経営形態を見直す考えを表明しましたが、この考えについて評価しますか、それとも評価しませんか、評価する34・7%、評価しない52・1%、わからない13・2%。

衆院の解散時期について、いつが良いと思いますか、今すぐにが7・4ポイント減の26・3%、予算が成立した後の4月頃が3・3ポイント増の36・0%、通常国会が終わる6月頃が1・7ポイント増の14・2%、解散しないで9月の任期満了が1・2ポイント増の16・3%、わからないが1・2ポイント増の7・2%。

自民党が中心となる政権が続くのが良いと思いますか、それとも民主党が中心となる政権に代わるのが良いと思いますか、自民党中心の政権が4・6ポイント減の25・9%、民主党中心の政権が3・9ポイント増の55・3%、わからないが0・7ポイント増の18・8%。

次の衆院選の比例代表ではどの政党に投票するつもりですか、自民党が3・3ポイント減の23・0%、民主党が3・2ポイント増の42・9%、公明党が0・3ポイント増の3・4%、共産党が0・9ポイント減の5・0%、社民党が2・2ポイント減の0・9%、国民新党が0・4ポイント減の0・6%、改革クラブが0・1ポイント減の0・0%、新党日本が0・4ポイント増の0・6%、わからないが3・0ポイント増の23・6%。

麻生首相と小沢代表を比べると、どちらが首相にふさわしいと思いますか、麻生首相が1・1ポイント増の23・2%、小沢代表が2・6ポイント減の43・8%、わからないが1・5ポイント増の33・0%。

政党支持率は、自民党が3・8ポイント減の23・7%、民主党が0・4ポイント増の31・5%、公明党が0・8ポイント増の3・0%、共産党が2・1ポイント増の5・7%、社民党が1・3ポイント減の1・1%、国民新党が同じの0・4%、改革クラブが同じの0・0%、新党日本が0・2ポイント増の0・4%、その他の政党が同じの0・0%、支持政党なしが2・5ポイント増の33・3%、わからないが0・9ポイント減の0・9%」。

「NHKの内閣支持率は、前回(1月)に比べて、2ポイント減の18%、不支持率は同じの71%、わからないは2ポイント増の11%。

定額給付金の評価について、評価する22%、評価しない73%、わからない5%。

定額給付金を受け取るかどうかについては、受け取る71%、受け取らない4%、未定22%、わからない3%。

麻生総理が官僚の天下りについて各省庁によるあっせんを今年限りで廃止するという考えを表明したことについて、評価する72%、評価しない22%、わからない6%。

望ましい解散・総選挙の時期について、直ちに行うべき25%、予算案が成立したあと行うべき47%、9月の任期満了まで行う必要はない20%、わからない8%。

次の衆院選挙後の望ましい政権の形について、民主党が中心となる連立政権25%、自民党と民主党による大連立政権23%、自民党が中心となる連立政権19%。

次の衆院選後の総理大臣に麻生総理と小沢代表のどちらがふさわしいかについて、麻生総理13%、小沢代表24%、どちらもふさわしくない56%、わからない7%。

政党支持率は、自民党が0・7ポイント減の27・7%、民主党が2・8ポイント減の21・7%、公明党が1・2ポイント増の3・9%、共産党が0・4ポイント増の2・1%、社民党が0・2ポイント増の1・5%、国民新党が同じの0・3%、新党日本が0・1ポイント増の0・1%、支持政党なしが2・4ポイント増の37・2%」。

「読売の内閣支持率は、前回(1月9-11日)に比べて0・7ポイント減の19・7%、不支持率は0・1ポイント増の72・4%、わからないは0・6ポイント増の7・9%。

政党支持率は、自民党が2・5ポイント減の26・8%、民主党が2・1ポイント増の28・3%、公明党が0・1ポイント減の3・2%、共産党が0・3ポイント増の2・4%、社民党が0・5ポイント減の0・8%、国民新党が同じの0・3%、改革クラブが同じの0・0%、新党日本が同じの0・0%、その他の政党が同じの0・0%、支持政党なしが同じの35・7%。

麻生首相と小沢代表を比べた場合、どちらが首相にふさわしいと思いますか、麻生首相23・7%、小沢代表40・1%、わからない36・2%。

年金などの社会保障制度を維持するために、消費税率の引き上げはやむを得ないという意見がありますが、そう思いますか、そう思う53・1%、そうは思わない43・5%、わからない3・4%。

麻生首相は、社会保障の財源を確保するため、景気の回復を条件に2011年度から消費税率を引き上げる考えを示していますが、この方針を評価しますか、評価する33・3%、評価しない61・6%、わからない5・1%。

政府が定額給付金を支給することを評価しますか、評価する21・4%、評価しない74・6%、わからない3・8%。

定額給付金が支給されたら、おもにどのようなことに使いますか、生活費に44・4%、余裕があれば買おうと思っていた商品を買う16・8%、旅行、レジャー、外食などに使う14・2%、貯蓄する18・4%、受け取らない3・7%、その他0・2%、わからない2・2%。

海賊の被害から日本に関係する船を守るため、ソマリア沖に海上自衛隊を派遣することに賛成ですか、賛成57・0%、反対32・3%、わからない10・7%。

派遣された海上自衛隊は現状では、日本と関係のない外国の船を守ることができません。外国の船を守れるように、新しい法律を作ることに賛成ですか、賛成58・6%、反対29・6%、わからない11・8%。

麻生首相は各省庁による天下りのあっせんを、今年中に禁止する方針を示しましたが、この方針を評価しますか、評価する78・9%、評価しない17・0%、わからない4・1%。

衆院解散・総選挙はいつ行うのが良いと思いますか、すぐに27・9%、春頃に19・8%、今国会が終わる6月までに21・9%、9月の任期満了までに26・1%、わからない4・3%。

仮に今、衆院選が行われるとしたら、比例選では、どの政党に投票しようと思いますか、自民党が1・6ポイント増の26・0%、民主党が1・1ポイント増の40・3%、公明党が1・4ポイント減の3・4%、共産党が0・4ポイント減の3・1%、社民党が0・1ポイント増の1・9%、国民新党が0・2ポイント増の0・5%、改革クラブが同じの0・0%、新党日本が0・1ポイント減の0・0%、その他の政党が同じの0・0%、未定が1・1ポイント減の20・5%、わからないが同じの4・3%。

次の衆院選のあとに、どのような政権ができるのが望ましいと思いますか、自民党中心の政権が1・0ポイント減の10・6%、民主党中心の政権が2・8ポイント増の24・5%、自民党と民主党による大連立政権が0・8ポイント減の23・6%、政界再編による新しい枠組みの政権が2・4ポイント減の35・2%、わからないが1・3ポイント増の6・1%」。