(世論調査)6割の民意が催促するもの | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

(世論調査)6割の民意が催促するもの

(世論調査)6割の民意が催促するもの


直近の世論調査結果(下記参照)から次の2点が読み解ける。


第1は内閣支持率についてである。


全国世論調査である日経・テレビ東京共同と首都圏限定調査である新報道2001の内閣支持率が31%と30・4%、不支持率が62%と61・6%とほぼ並んだのは、これが「正値」であるとの意味である。


 「黄信号」とマスコミがいうところの30%割れ目前になった理由は、日経・テレビ東京調査による「麻生内閣の仕事ぶり」を評価しないが、24ポイント増の64%、評価するが15ポイント減の19%にある。

具体的には、「定額給付金」評価せず66%、「2次補正予算の先送り」不支持56%、「解散・総選挙の先送り」不支持52%が下げ圧力となったのである。


 この結果、「次の首相にふさわしいのは」との問に、麻生総理が19ポイント急落し17%となり、1ポイント増の小沢代表と並び、「どちらでもない」が60%に達したことである。

内閣支持率の反転上昇を期すには、麻生総理の言葉への民意の信を回復することが、全てであろう。それは、発言を慎重にすることではない。麻生総理が政権の命運をかける政策課題を定め、その遂行に覚悟を固めることである。


 小泉元総理の郵政民営化に匹敵するアジェンダを決め、その遂行を覚悟すれば、総理の言葉は民意の信を回復するのであり、必然的に、内閣支持率は30%の危機ラインを脱出し、反転上昇すると思う。

第2は、政党支持率についてである。


 日経・テレビ東京調査で、自民党支持率2ポイント減の39%、民主党1ポイント減の30%となっている。内閣支持率が17ポイントも下落しているのに、民主党支持率が1ポイント減ということは、民主党が受け皿となり得ていないことを意味している。事実、同調査の「次の首相にふさわしいのは」で、麻生総理が19ポイント急落の17%となっているのに、小沢代表は1ポイント増しかなく、小沢代表を総理に、の期待感がないのである。麻生総理から離れた17ポイントはそのまま「どちらでもない」60%に回ったからである。


 内閣支持率が急落して31%前後となったのに、小沢代表を総理にが1ポイント増の17%しかなく、政党支持率でも1ポイント減の30%にとどまっていることは、民主党に一度政権を任せてもよいのではとの期待感が民意から失せてきた証左である。


 麻生総理が、地方出先機関廃止など、小泉元総理の「郵政民営化」に匹敵するアジェンダを定めて、その遂行に覚悟を固められるかどうか、そこを60%の民意が注目している。(12月1日記)





 (参照世論調査)日経とテレビ東京共同世論調査(11月28-30日)と新報道2001世論調査(11月27日)の結果



 「日経とテレビ東京共同の内閣支持率は、前回(10月24-26日)に比べて、17ポイント減の31%、不支持率は19ポイント増の62%、わからないは2ポイント減の7%。


支持しない理由(複数回答)は、安定感がないが18ポイント増の44%、指導力がないが23ポイント増の42%、政策が悪いが6ポイント増の39%、人柄が信頼できないが10ポイント増の39%、自民党の内閣だからが25ポイント減の15%。


 追加経済対策に盛り込んだ定額給付金は、評価する26%、評価しない66%、わからない8%。


 衆院解散・総選挙の先送りは、支持する33%、支持しない52%、わからない15%。


 2次補正予算の提出先送りは、支持する28%、支持しない56%、わからない16%。


 麻生内閣の仕事ぶりについては、評価するが15ポイント減の19%、評価しないが24ポイント増の63%、わからないが9ポイント減の18%。


 衆院解散・総選挙をいつ実施すべきかは、できるだけ早くが6ポイント増の36%、年明けの通常国会冒頭が5ポイント増の15%、来春の予算成立後が4ポイント増の18%、急ぐ必要はないが18ポイント減の18%、わからないが3ポイント増の13%。


 支持または好意を持つ政党は、自民党が2ポイント減の39%、民主党が1ポイント減の30%、公明党が2ポイント増の5%、共産党が2ポイント減の3%、社民党が1ポイント減の1%、国民新党が同じの0%、改革クラブが同じの0%、新党日本が同じの0%、その他の政党が同じの0%、支持政党なしが4ポイント増の15%、わからないが同じの6%。


 衆院選後の首相にふさわしい人は、麻生首相が19ポイント減の17%、小沢代表が1ポイント増の17%、どちらでもないが、18ポイント増の60%、わからないが同じの6%」。

「新報道2001の内閣支持率は、前回(11月20日)に比べて8・0ポイント減の30・4%、不支持率は5・6ポイント増の61・6%、わからないは2・4ポイント増の8・0%。


 次に行われる衆院選挙では、どの党の候補者に投票したいですかは、自民党が4・6ポイント減の19・0%、民主党が2・6ポイント増の30・6%、公明党が1・6ポイント増の3・8%、共産党が同じの2・6%、社民党が0・4ポイント減の0・2%、国民新党が同じの0・0%、新党日本が同じの0・0%、無所属・その他が0・4ポイント増の1・0%、棄権が0・6ポイント減の0・4%、未定が1・0ポイント増の42・4%。


 解散・総選挙はどの時期にするのが望ましいと思いますかは、直ちに28・6%、年明けすぐ24・4%、来年度予算成立後の来春31・8%、任期満了の9月11・2%、わからない4・0%。


 政府は2次補正予算案の今国会での提出を先送りしましたが、どう思いますかは、問題ない17・2%。今国会に提出すべきだった74・8%、わからない8・0%。


 自民党内で麻生首相に対し批判的な意見が相次いでいることについて、どう思いますかは、批判は当然48・6%、一致団結すべき37・6%、関心がない10・6%、わからない3・2%」